ホワイトシェパード・アリエスの日々 ≪一雲日記≫

いつまでもどこまでも一緒に歩こう!

ごはん考 その2

2012-08-26 | 4~5歳

クールネックぐるりんちょで、今度はプレゼントみたいになっちゃってるよ


 手作り食の中で、生肉をあげるというジャンルがある。興味あり。「犬の元来の生活に合致した食事!製造過程で加熱処理を施すフードでは摂取できない酵素を豊富に含む!」などの言葉に吸い寄せられるのであるが・・・。

 ドッグフードの欠点は素材の不透明性が高いこと、素材だけの時より多い化合物が含まれること、開封してからの劣化など。これに対し、生食の欠点はやはり衛生面だろう。肉だけでは不足するので内臓も食べさせることになろうが、そうなればなかなかに油断はできない。なんでも「抗菌」とか、近年の過度な清潔の追求にも危機感を覚えるが、避けたほうがよい余計な感染に関して自分はそう寛容でもない。

 また、最大の長所となるべき「熱処理で喪失する栄養素を摂取」という点はどうか?イヌ本来の姿を探すなら、自らおこなっていた狩猟にしても、ヒトからもらうようになった獲物の残りにしても、現在に比べたら新鮮な食事であったろう。スカベンジャーゆえに「わりと腐りかけの物だって食べたはずだ」説もあるようだけど、それはある程度、イヌ自身が選び取ることのできた生死の境界線というか、生きることの許容範囲に入っていたのではないかな?と思う。現代、人間の支配する流通網に対応して、イヌは許容範囲を広げ、食べ物に関する判断をもヒトに委ねているのだろうか?

 蛋白質はなにも加熱だけでなく、低温でも破壊されたり失活したりする。よく言う酵素なんて、そのものが蛋白であるうえに働ける至適温度が狭い。冷凍処理で破壊された組織からは、解凍した時に水溶物としてたくさんの物質が出て行ってしまう。温度に強い種類のビタミンや、時間経過に伴い蓄積する物質もあるけれども、いかに元が新鮮な食材であっても、輸送のために冷凍されている場合、元と同じ有効性は期待できないような気がする。

 人間もあれこれ調理を施した食べ物を食べて結構生きてるわけだけど、イヌの代謝の相違について知らなければなんとも言えない。おいしく楽しいごはんとはどんなものか?サプリメントに頼らない程度の栄養を備えた食事とはどんなものか?これからも毎日、すこやかなウンチを拝めるようにするには?なんだか、勉強と挑戦がとても楽しみだ!

ごはん考 その1

2012-08-23 | 4~5歳

散歩後に爆睡するシェフ・・・目が覚めたらごはん!クールネックがスッチー風になってたりするよ


 数か月後の12月に5歳になるアリエス。ヒトでいえば30代から40代になり、中年期に入るらしい。獣医師の書いた本では、いわゆる老化はどの犬も5歳くらいで始まっていると述べているのもあるし、かかりつけ医に尋ねたところでは、大型犬では4歳あたりからシニアフードへの移行を考えても構わないとのことだった。

 大型犬の加齢はあっという間で、次の年にはもう初老にもなろうという早さ。むこう1年の中年期は短いながら、基礎代謝が落ち、若い頃には感じない身体の違和感に気づいてゆく過程なのかもしれない。私達と同じだね。ある意味、上手に食事や環境を調整することで、来たるべき老いに備えることのできる期間とも考えられる。

 いまアリエスが食べているフードのメーカーのシニアフードの組成を見ると、グラムあたりのカロリーがやや減、これは脂肪分を減らしていることに由来するようで、蛋白についてはむしろ成分比で多めに調整されているようだ。犬の栄養学の基礎を知らないので話にならないけど、人間の考えることというのは本当に幅があり、ドッグフードについてもそうなのである。ちょっとした検索でもね。

 アリエスはホワイトシェパードの中でも体が大きい。骨太で筋肉質で毛が硬くて、よく育てたねーと褒めてもらうこともある。ひとつには生まれつき(お父さん方と思われる遺伝、通常9匹くらいのところ6匹の同胎犬という子宮内発育環境)、ひとつには食べ物、ひとつには運動・・・かなと思う。生まれつき大きくても、大ききゃいいってわけでもなくて、歳をとった時のためにも、それに見合う骨と筋肉の強さがどうしても必要だった。

 我が家はこれまで、栄養バランス重視でフードを中心としつつ、新鮮な食材のもつ素晴らしさも捨てがたく、相当量のトッピングをした食事をアリエスに食べさせてきた。まあ手作り派とフード派の中道を行ってた。大きいからどれだけ食べさせたんだと思われてるフシもあるけど、実のところ気を付けてきたのは、「少なめ」だった。運動量のわりにフード少なめ。そのかわり、脂肪の少ない鶏ササミと馬肉を中心に、豚・牛・羊それぞれ赤身を少し、レバーやハツを少し、野菜と果物少し、青味魚を多め・・・の昼食とトッピングで補った。

 今後もズバリ中道で行こうと思っているけど、大事にしたいのはやはり「少なめ」と、あとは食べ物のバラエティを広げることだ。食材レベルのリスク軽減の目的もある。それと、フードの量を相対的に減らして、新鮮な食材の割合を増やしていこうと思っている。なぜなら、多分、そのほうがおいしいから。老いていくアリエスの五感にできるだけ訴えかけるごはんに、してやりたいものだ。栄養バランスについてはこれから集中的に学ぶつもり。しばらくはトライアンドエラーの経験を積む日々になりそうだが、アリエスをじっと見ていれば、彼自身で答えを出すだろう。



 

緑のおじいちゃん、お疲れさま。

2012-08-18 | 4~5歳

アリエスが窓から顔を出した写真はあるけど、こうして正面から撮るのは初めて。エンブレムなんてハゲハゲだけど、おじいちゃん、すごくハンサムよ。


アリエスを乗せて、もう河原に行くことも、雪山に行くこともないんだな。そう思うとグッときちゃうな。


 うちの車にガタがきた。2000年から乗っているグリーンのBMWで、使い方は丁寧とはお世辞にも言えなくても、すごく大事に思ってきた。「マーボー」という名前も持っている。当時この色が少なくて近辺に無く、はるばる新潟からやってきたのだった。アリエスだって小さい頃から毎日お世話になっている「移動ボクん家」だ。

 走行は地味にして堅実。計器はシンプル。スポーツタイプながら軽快さには目もくれず、重厚で安定感重視って感じ。道路に吸い付くような実直な走りには、敬意さえ覚える。

 この1年ほどはマイナートラブルに対処してきたのだが、先日アリエスの散歩から戻ろうとしてエンジンがかからなくなった。その場はなんとか事なきを得、どうやら蓄電の問題らしいということで、当該部品を交換すればまだ乗れそうだ。でも真夏の朝、走り回って息をきらしたアリエスを乗せてクーラーが使えない経験は、私を相当にビビらせた。これからも突然、走行中に故障が起きるのではないかと。
 自分ひとりであったなら、そりゃもう修理不能になるまで大事にしたい。メカニックの人とも「20万km乗せてあげます」「おーっありがとうっ」と意気投合していた。政府がいくら煽ったって、使える車を最後まで使うのだってエコ、とも思っている。だが、家族を乗せるのだから迷う話ではなかった。こうして、とうとう新しい車と交換することになったのだった。

 アリ男もしきりに言っていたが、追突される以外に事故に無縁だったマーボーに、本当に感謝。酷使に耐えながら家族を守ってくれたんだよなあ。引き取ってもらったあとはどうなるのか分からないけど、せめてきれいにして送り出そう。それにしても、別れがつらい。