ゲリラ雷雨の日々

　大志を抱けるか？おやじと少年

　こんな天気が恋しいな

　洗面所で。「ここで待たしてもらうよ」

　変な天気が続いているが、アリエスが元気なのでよしとする。ただ、これからは災害で避難したりすることも考えねばと思う。服を着せたりブーツを履かせたり、ケージでおとなしくしたり他のワンちゃんと静かに過ごせたり、そういったことがアリエスの命を助けるんだからな。

　昨日は雷雨の中散歩に出てみた。他犬が絶対にいないというのもあるが、彼にとって生き物以外の環境要因はどうなのだろうということが知りたかった。まだ来たばかりの頃、大雨は経験しているが頻繁な稲光とゴロゴロ音はどうなのか。近所のゴルフ場にはよく落雷があり、そんな時はメリメリドッシャーン！！という爆音が聞こえる。さあ行ってみよう。・・・全然平気。普通にこちらを見て歩くし声をかけると「なあに？」と振り仰ぐ。前より雨粒が顔にかかるのを嫌がらなくなった。やっぱりヒト以外の動物だけだな。

　今日は雨の合間にN先生と公園でトレーニング。先生のジャックくんと対面の練習だ。相変わらず吠えまくりだと思ったが、先生の目には前回より改善と映った。同程度までおさまるのに前回は10分もかかったところ、今回は30秒か1分くらいでしたねと。めげずに気長に、続けていこう。

　食卓に納豆があるとものすごく興味を示すので食べさせてみた。すると、食べる食べる！モリモリとうれしそうだ。お腹がはるといけないので少量でスタートね。うちはあくまでもメインはフードだが、いろいろなトッピングを楽しめるといいなと思う。

　

体調は？体型は？

　爽やかなフリ　

　　夜の悪犬、怒られふてくされる

　月影千草風　

　キメてても鼻に芝ついてますから

　昨日と今日、朝に少し嘔吐。お腹がすきすぎたかな、それとも下痢するか？と思っていたら、今朝は下痢。元気に跳ね回っているので心配はせず、このところ他犬を見せまくっているストレスかもしれないと思った。1回の食事量を減らしてだし汁でふやかすことにし、運動は通常より少し軽め程度。散歩は行くよ。・・・夜も大丈夫そうだった。初めて吐いた時は、右往左往したよな。私もちょっと慣れてきたんだ。

　アリエスは眠いと食べない。当たり前か。でも以前はそれが分からなくて、いろいろ考えたものだった。規則正しく過ごせる日はいいが、そうでない時は彼の様子をみながら食事にする。アリ子母の発見では、寝足りた時は猫のポーズをするそうだ。前脚をそろえ、ウーンと背中を弓なりにしてお腹を伸ばす。それから「アイィーヤッ」と雅楽風または京劇風の高い声を伴うあくびをひとつふたつ。そしておもむろに台所前の定位置にカッチリと座る。
　今まで最高に食べた時は1日に800gほどのフードを口にしていた。今は650gくらい。生後7ヶ月頃をピークに摂食量は減るという説もあるようだ。栄養価のものすごく高いフードなので大丈夫なのだろう。体は着実に育ってきているから。

　逆に太り過ぎるなんてことは？あまり体重があると関節にも負担だそうだ。体のチェックポイントは、①顎がたるんでいない？②肋骨が触れる？③お腹が垂れ下がっていない？④腰のくびれは？⑤しっぽの付け根が太過ぎない？・・・など。いっぱいあるな。全部クリアしているなーと思ったが、顎ってどこまでだ？頸はボヨボヨ伸びるしな。

日記の効用

　じとー

　やだーお恥ずかしい

　このところ庭で遊ぶ時もリードで一緒に行動するようにしている。家を守る仕事はしなくていいのだと伝えるために。すっかり自由にしていると、スイッチが入る直前に注意することができないからだ。ブルーシートによる刺激の減少もあり、庭で吠える回数がだいぶ少なくなった。運動量が減るのを避けたいのでできるだけ走り回るようにしているが、人工芝ロールのジャンプや駐車場スラロームを織り交ぜるとおもしろくてあっという間に時間が過ぎる。

　家の中ではかくれんぼや、お気に入りのおもちゃを探す宝探しがブーム。前に隠したところは必ずチェックするし、結構考えながらこちらを見ているんだなと感心する。鼻をクンクンさせながら調べる姿は、なんちゃって警察犬だ。

　こうして日記をつけていて前のを読み返すと、毎日一緒にいるが故に気づかないアリエスの成長が分かる。自分の忘れていた決意や心情も思い出す。彼を羽田に迎えに行った時の胸いっぱいの喜びを、これからもずっと新しく、覚えていようと思う。それはきっと時が過ぎて「家族の年月」に染まって、もっと鮮やかになることだろう。

　

　

耳、鼻、目

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 まじめな顔！　　　　　　　　　　　　　　体が重くなり、ちゃんと足跡がつくようになった

　アリエスの耳は雄弁。一番かわいいのは、頭にぺたんと寝ている時だ。早朝に起きて顔を合わせると、まだ眠くて目がぶちゅっと腫れぼったくなりながら耳ぺたんでしっぽを振って挨拶する。終わると眠気に勝てず、洗面所を使う私について来て足元にドタッと寝てしまう。外出から戻った時も、留守番の彼は同じように耳ぺたんで迎えてくれる。壁やテーブルにしっぽをぶつけながら。歓迎式典がひとしきり済むと、その時の一番のお気に入りのおもちゃを持参する。これ、いいでしょ？とばかりに流し目でこちらを見やり、遊ぼう！と訴える。
　おいしいものをもらったり硬いおもちゃを噛んで夢中になっていると、シェパードたる耳の緊張が緩んで間が開いてしまう。中途半端な位置でフワフワ動いていてとてもかわいい。そんな時はたいてい目もうっとりと半開きになっている。

　食事は、食いつきは良いがガツガツはしない。犬舎では同胞の中で大食漢だと聞いていたのだが、我が家ではがっついているのを見たことがない。おやつでも慌てずに自分の番を待つ。食事は一気に食べ始め、口がふさがっているために鼻でフンフンと呼吸しているのが品の良いアナウンサーみたいで（J-WAVEのクリス智子さんの息継ぎのイメージ）おもしろく、それを見たくてわざわざ食べているのを見に行く。

　今日は庭の内側にブルーシートのカーテンを作製。視覚刺激がほとんどなくなり、落ち着いて遊ぶ様子だった。外では他の子に慣れなければならないが、この庭は彼のテリトリーなので急に吠えを止めるのは難しいだろう。少しずつはがしてゆくことにする。
　夕方は人工芝のマットをロールにしてジャンプするゲームをしてみた。私と一緒に飛び越える。意外に上手に飛ぶのでびっくりした。おもしろーい！アジリティやってみたいなぁ。早く一緒にスポーツをしてみたものだ。

　

痛恨のエラーとトレーニング

　今日は朝からコケた。午前中のトレーニングに備え、また自分の疲れもたまっていたので散歩をサボることにしたのだが、外を見るとあまりに早いので人っ子ひとりいない。家の前の往復くらいできるなと踏んで、アリエスはカラーだけ、私はサンダル履きで外に出た。気分良く歩いて門を入ろうとしたところ、横の道から犬の散歩隊出現。アリエスのほうが先に気づいたためあらぬ方向に足をとられ、道路に転倒して引っ張られた。リードだけは何があっても離すものかと片手でつかんでアリエスとよそのワンちゃんには事なきを得たのだった。あまりに遠くて心配するほどではなかったのだが。ナメた気持ちで外に出て、つまらないことをしたものだ。
　それにしても痛ぇ・・・お皿の打撲というより靭帯だなと思った。テーピングとサポーターで固定して、予定通りトレーナーのN先生との約束の場所へ向かう。ヨチヨチ歩きだが、絶対トレーニングの足を引っ張らないようにしようと決めて。

　自分達の住む市に、こんな素晴らしい所があるのかとびっくりの公園であった。近いので、まだ排便回数の多いアリエスも大丈夫だ。着いてみると、時間帯もあるが誰ーもいない。途中で唯ひとり、馬に乗って（！）のんびりと通り過ぎる人がいた。・・・北海道？！
　N先生は以前の失敗やリハビリランでのアリエスの様子を詳細に把握されている。他の人に危険や迷惑の及ばない条件設定、綿密な打ち合わせ、私達の身体的無理のない方法と、事前にやることをがっちりやって後はじっくりアリエスを観察だ。先生の2頭の娘達、若いジャックラッセルとベテランゴールデンのコンビ。ジャックちゃんは時々応戦してやり、ゴールデンさんはまったく関心なく、それぞれ落ち着いたものであった。ムキになっていたアリエスも疲れてきて、あるいは少し慣れてきて、波はあるが全体的に反応が弱まる方向になった。しまいには伏せの姿勢で黙る。吠え方もキャンキャンヒンヒンが圧倒的に多い。お互い歯を鳴らす場面はあったが歯を当てることはしない。今回のは彼らの「掴む」という動作なのだろうということだった。N先生の予測では、今日は車から降ろした時点で終わるかもしれないとのことだった。でも鼻先がつき匂いを嗅ぐところまでいき、上出来でしたとおしゃっていた。

　何となくそんな気がしていたが、親の欲目だろうと思って黙っていた。でも先生が「前より反応が弱くなってるね！」と言っておられたので、客観的にもそうなのだと思えて嬉しかった。圧倒的に足りない経験を、何とかして重ねさせてやりたい。あの場所ならあの方法なら、相手にケガさせずに会えるかもしれないと思えた。会ってあげるよと言ってくださる方々がいていつもありがたかったけれど、どこでどうやって、・・・となると思案の外であったのだ。幼い頃に獲得したであろう犬の挨拶や身の処し方を、思い出させてやりたいと切に願う。

　整形外科を受診してみると、やはり外側側副靭帯損傷であった。歩き回っていいですかーとしつこく尋ねると、「だからねぇ、安静にしてなさいっ」と申し渡されてしまった。ケガだけは気をつけてきたのにな・・・明日からのアリエスの運動をどうしたものか。