ホワイトシェパード・アリエスの日々 ≪一雲日記≫

いつまでもどこまでも一緒に歩こう!

ゆるゆるデータ その2

2014-08-21 | 6~7歳
 生命の進化は海から始まったといわれ、陸上では海水に似た体内環境を維持するためのシステムを獲得しています。水や、塩分などの電解質濃度を調整する精妙な仕組み。動物は内なる海を体内に持って、海を後にしたと言えるかもしれません。

 その水電解質の調節は、腎臓が大きな役割を担っています。腎不全になると、水やミネラル成分の調節がうまくできなくなることによる不具合が、多岐にわたって現れることになります。

 腎機能障害は血液検査で調べますが、多くの場合それより前に、尿検査で異常が出る。そして、おしっこのチェックというのは痛みもなく簡単におこなえるのがいいですね。病院で検査しないまでも、家で排泄物を確認するのは体調を知る大きな手がかりと言えます。

 この夏アリエスのおしっこをちょっと気にして見てみましたけど、それも量を測り簡易テープを浸してみるという簡単な観察です。それでも結構おもしろい発見がありました。



 ↑↑ これはある日の記録。アリエスは散歩や庭でのマーキングのほかには、ごはんやおやつを食べるごとに排尿しています。それも、まとめてするのではなく、1種類食べるごとに区切りのようにちょいちょいしています。水を飲むほうも同様で、ある程度の量を食べると合間に少しずつ飲みます。飲水と排尿を交互にといってもいい感じになっています。食べる → 床堀り(おいしいものを食べると玄関のたたきに鼻からトルネード!)→ おしっこ → 水飲む、というサイクル。

 トータルの飲水量は1300.5g+ごはんの分。トータルの尿量は610mL+マーキングの分。測定できた分のin-outバランスは、だいたい「プラス700」くらいでした。

 学術的には、1日の水バランスは下のような量といわれています。

  in = 摂取量(固形食由来+飲水)+代謝水
  out = 尿量+不感蒸泄

 ヒトでは一般に、固形食由来は70-1000mL。代謝水とは栄養素の燃焼によって生じる水で、5mL/kg体重で計算。不感蒸泄は呼気から出ていく分と皮膚からの蒸発(汗)の合計で、15mL/kg体重で計算。不感蒸泄量と代謝水の差は定数と考えてよく、10mL/kg体重となります。このことから、たとえば体重が50kgなら、尿量+500mLくらいで、1日のin-outバランスが取れることになります。

 イヌとヒトでは、結構な違いがありそうです。ドライのドッグフードだと相当に食事由来の水分は少ない。ヒトと違って汗をかける汗腺も肉球や肛門周辺などに限られているけれども、しょっちゅう口を開けてハーハーやっている。さらに、不感蒸泄は体温や気温により、1℃あたり15~20%増えるとされていますし。それをどれくらいに見積もるかは、難しいところですね。

 とはいえ、アリエスが元気に走りまわり、表情豊かに1日を過ごし、客観的に異常を認めない状況で「+700」のバランスというのは、ヒトとそんなに変わらないんだなと思って感慨深いものがありました。

 

 

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