朝の小話・その3

私と同じく落ち武者っぽく伸びきった枝の剪定に、庭師さんがやってきた。

　なんかシートがあるんですけどーっ

　調べる調べる

　調べる調べる

　また寝るのかよ




　さて「朝ネタ」はまだある。

【その3】天然ブブセラ

　朝露が気持ちいいのか、田んぼでも河原でも蛙の大大合唱。鳴き声だけしか分からないが種類もいろいろみたいだ。ゲロゲロとリズム良く転がる中音、ンモモモモォというコントラバス風の低音。

　この低音のウシガエルの声は、タイムリーなところではワールドカップのブブセラに似ている。あんな風に「盛り上げる風」ではなく、ものすごくのんびりしてはいるが。1匹や2匹ではないその数で、みんなでそれぞれに声を上げて楽しそうだ。バラバラだけどなんとなく調和がとれている、それはアリエスにも私にも、夏の朝の音楽。