ホワイトシェパード・アリエスの日々 ≪一雲日記≫

いつまでもどこまでも一緒に歩こう!

名前物語

2010-06-21 | 2~3歳
夏至の日の夕暮れ。アリエス、今日は太陽が一番長くあなたを照らしたんだよ。

 うっそうとしてるんですけど

 道に夕焼けが落ちている

 ウサギーヌも若干オレンジ色 

  
   オレンジ系からピンク系へ、あっという間に。夕焼けが紫陽花に吸い取られたよう。




 子供の頃、アリ子母が私の持ち物にやたらと名前を書くので閉口した。それは伸び伸びと、油性マジックでがっつり書くのだ。こんなにしなくても忘れて来ないし、誰かのとも間違えたりしないよー。名前なんかあるとサマにならないし。そんな風に思っていた。

 今ふと気づくと、私もアリエスの備品にしっかり記名している。やっと分かったことに、それは「なくさないように」「この子の物であると主張するために」ではない。ヤツにこれを買ってやれてよかったなと、気がつけば心弾む気持ちでペンを持つのだ。そして、危険の降りかからないように、楽しく遊べるように、おいしく食べられるように、祈りを込めて。この歳になって、アリエスのおかげで、母の想いをたどることがある。



 漫画で得た知識によると、その昔、名前は最短の「呪」と考えられていたという。「のろい」というより「しゅ」或いは「じゅ」、いわば魔法みたいなもの。名前を呼ぶことで、特定の個人を呪縛する。古代から言霊の存在が意識され、世界でも言葉は人間存在と共にはじめからあったと考えられてきた。「アリエス」と呼び、彼がそれに振り向くことは、彼をこの世界に肯定することになるのだろうか。何度でも、心を込めて、話しかけていきたいものだな。

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