今日の考え事〈applemint1104〉

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「コウノドリ」最終話の感想

2017-12-23 12:03:04 | ドラマ
最後まで引き続き難しい問題を投げかけ(出生前診断など)今回もその話が前半を占めていました。
昔はなかったその診断があって、いいのか悪いのか?異常なしなら安心するけど異常ありと知ってしまった場合の動揺はどうすればいいのだろうか。
出産という山を越える前に、もうその先に困難な山がそびえてるとわざわざ教えられるようなものです。
今回の妊婦さんは生まれる前からダウン症の子だと検査結果が出てしまいました。
障害児を育てる親に贈る詩、「オランダにようこそ」という詩がドラマの中で紹介されていました。
イタリアへ旅行しようとしていたのに、着いた先はオランダだったという不条理な話を比喩にしてています。
これは、そのような子を育てた経験者の一人として言わせてもらいますと、こういう詩は後になって考えるとなるほどと思い当るのですが、これからそれを経験しようという人にとっては只の気休めのように思えます。
しかし、気休めでも心構えがあるとないではまったく違いますからね。
実際はそんなきれいごとじゃない。
また、ドラマの中の家族はみな優しい心を持った利口な人たちです。理解があります。
でも実際育てていく上で大変なことが次々に出てきますから、それを一つ一つ乗り越えて行かなくてはならないのです。
日々親の努力と戦いなのです。私は一人で育てた時期があり、また障害に対する親の理解は得られませんでした。
今振り返るだけで忸怩たるものがあります。
ドラマの中のようないい大人たちばかりじゃないんだよとどこかで判っておいて欲しいです。
 
しかし最終回も波乱含みです。45分から急展開。助産婦の同期の武田さんが帝王切開で大出血を起こします。手術中に手術台の下が血の海に。
このシーンはショッキングでした。2500㏄も出血して、心停止。なんと数万分の一の確率の羊水塞栓症だったのです。医者全員が全力対応、救命も呼んで皆で頑張りました。
その結果、子宮全摘出になったけど命は助かりました。
良かった~
 
そしてまとめに入ります。医師たちが目的をもってペルソナを飛び出し、それぞれの道に歩み出します。
四宮は佐渡に戻り、かつ大学で学び研究を続けると。白川は別の病院へ研修に。小松助産師は母親のケアーを仕事にしたいと打ち明けます。
さくらは出て行く医者たちにエールを送りつつ、その架け橋となりたいと話し、「夢のようなことかな」と照れるのでした。
研修医の赤西は(この人ブームの宮沢さんの息子だったんですね)産科へ入ると決めました。最後に、なぜか四宮のもとに派遣されます。(えっ、何故?)
このように急いで八方丸く収め、そしてまた各々の新しい日常が映し出されます。
 
エンディングの歌詞「迷い立ち止まっては弱さに溺れていた私が」という歌詞にドキッとしました。
一話一話かなり重い、深刻な題材でしたが、チームの連携プレイで乗り越え、どれも母親と赤ちゃんの幸せな関係で終わり、命という神聖なものに触れられたひと時でした。
他にあんまりいいのがなかったからか、今期のドラマの中でひときわ光っていました。
 
2017年の終わりを飾るにふさわしいドラマだったと思います。
役者のみなさん、制作の方たち、脚本家の方、お疲れさまでした。


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