今日の考え事〈applemint1104〉

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三浦春馬さんの出たドラマ

2020-07-23 10:03:35 | ドラマ

三浦春馬さんの訃報に接してから5日経ちます。もうすっかり故人という存在になってしまったかのようです。
私はそれほどファンではなかったですが、しかし最近の「世界は欲しいモノにあふれてる」深夜のNHK番組を時々見ていました。

しばらく振りで見る三浦さんは何年か前の彼ではなく、キラキラしていました。
それでいてキリリと引き締まり、別人のようです。男前が上がったもんだなぁと感心していました。
海外にロケに行っても、宝石や時計を手に取ってもそれら全てが似合うんですよね。この番組に叶った人だなと思っていました。

しかし先週末の午後に、「音楽の日」を見ている時に誰かが「三浦春馬が亡くなったらしい」と呟き、そこからネットの中で衝撃が走りました。
少しして速報が出たのが3時でした。亡くなったのは2時らしいので、かなり早く報道が流れたんですね。

ファンでなかった私もショックでした…。順風満帆な筈の彼が一人クロゼットの中で自殺したとは。どうしても考えられません。

どんな心境だったのか、私たちには知る由もありませんが、彼の生前の出演作を振り返ってみようと思います。
ドラマ好きの私が彼の代表作だと思うのは、4年前のTBSドラマ「私を離さないで」です。
原作はノーベル文学賞を取った石黒和男さん。

これほど悲惨な物語(創作として)を私は他にあまり思い浮かびません。
一般の人間の為に臓器を提供すべく作られたクローン人間たち。彼らは山奥の学園でひっそりと育てられます。
そして成長するにつれて自分たちの運命を悟っていくのです。成長した彼らは町の中で集団生活をしながら臓器提供の日を待つ日々です。

ある人はその運命に耐えきれず人権運動を起こし、やがて自殺します。
しかし抵抗もそれまで。仲間同士で臓器提供した人の介護をし、やがてクローンたちは一人一人といなくなります。

この絶望的な運命の役を三浦さんは淡々と演じていました。
彼の役は絵が好きで、サッカーも好きな素直な少年。サッカー選手になりたいと願ったけれどそれは叶わぬ夢だったのです。
回が進む毎に胸が苦しくなるような不条理に、見る側の心は暗くなります。

綾瀬はるかさんが演じる同級生の介護で、トモは提供者としての役目を終えます。
三浦さんの演技が割合あっけらかんとしていたので、私は少し不満でした。でも彼特有の透明感や目の輝きは印象的でした。
こういう役をやる気持ちってどんななんだろうと思います。
その前にも「僕のいた時間」で三浦さんはALSにかかった人の役をしていました。徐々に体が動かなくなる難病になって人生が変わって行く青年の話です。
役の彼は一人闘い、家で仕事したりできるだけ自分で生活していました。
この時の三浦さんの演技も、悲壮感はなかったです。

このように、常に難しい役を演じていたのですね。もし全身全霊で演技していたなら、身も心もボロボロになるのではないでしょうか。
これまでのドラマの出演が50本、映画も30本、舞台が8本、音楽活動も始めていた。8回の受賞歴。
そして現在9本の未収録の仕事があったそうです。
仕事が充実していたとしても、これでは疲れ果てるでしょう…。
逃げるという選択肢はなかったのか。昔、仕事に追いつめられて逃避行した女優やタレントがいました。
何年かやり過ごせば、突破口はあった筈です…

ユーチューブである動画を見ました。
一月前に、占い師が三浦さんをトランプで占っていました。
すると二度、ジョーカーが出たのです。
占い師はギョッとして言葉に詰まり「これは死に直結する何か」だと言うのです。そしてヒアリがその原因だと言っていました。
意味は分からないですが、占い師は私たちとは違う研ぎ澄まされた感性を持っています。

もしかすると、彼の死は運命だったのかもしれない、と思いました。
これから少しずつ、三浦さんの残した映画を見てみたいと思っています。ご冥福をお祈りします。

 

 



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