杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ハイジ アルプスの物語

2018年12月18日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)

2017年8月26日公開 スイス=ドイツ 111分

アルプスの山の大自然に囲まれ、ガンコだけれど優しい祖父(ブルーノ・ガンツ)や、麓に住むヤギ飼いのペーター(クィリン・アグリッピ)と楽しく暮らしていたハイジ(アヌーク・シュテフェン)。ところがある日突然、大富豪のお嬢様のクララ(イザベル・オットマン)の話し相手として、フランクフルトの都会へ連れていかることに。足が悪く車いす生活を送っていたクララは、明るく素直なハイジに励まされ、元気を取り戻していきます。やがてハイジとクララは固い友情で結ばれますが、ハイジは日に日に山へ帰りたいという想いが強くなっていくのでした。そんな時、お屋敷で幽霊騒動が持ち上がります――。(公式HPより)


お馴染み「アルプスの少女ハイジ」を、原作が生まれた本国スイスで新たに実写映画化した作品です。

アニメ版のイメージが強いこのお話ですが、内容的にもそのイメージと同じだったので素直に楽しめました。

実写ならではのスイスの雄大な自然描写が素晴らしく、ハイジをはじめ、登場人物もイメージ通りでした。

オンジの山小屋の素朴で頑丈な作りやハイジが寝る屋根裏の藁のベッドに降り注ぐ日差しの眩しさ。ヤギを放牧する岩場と草原の緑の輝き。雪の上を失踪するソリのスピード感、ペーターの家から立ち上る湯気が厳しい冬の寒さを強く印象づけます。

デーテ伯母さん(アンナ・シンツ)は自分の都合でハイジをオンジに押し付けたり、お金のために連れ戻したりと身勝手な人物として描かれますが、それでもハイジを育ててくれた人であることもまた事実。自分が大人の事情がわかるオトナになったってことね。

ロッテンマイヤー(カタリーナ・シュトラー)さんは自然児のハイジをクララの話し相手には相応しくないと初めから拒否反応。子供を大人の縮小版と考えるタイプの人間だということが伝わってきます。彼女がクララのお父さんのゼーゼマン(マキシム・メーメット)氏に媚びる姿が1シーンだけ挿入されていますが、人間性を感じさせて逆にちょっと親近感がわきました

使用人のセバスチャン(ペーター・ローマイヤー)だけはハイジを面白がり、優しく接してくれます。 

クララのおばあさま(ハンネローレ・ホーガー)も、ハイジの良き理解者となり、頑なに文字を覚えようとしないハイジにさりげなく優しい助言を与えます。とても聡明で愛情あふれる上品な婦人です

ゼーゼマン氏が、ハイジが山へのホームシックから夢遊病に罹った時、お医者様(マルクス・へリング)にハイジを山に返すよう忠告されても娘が寂しがるからと初めは首を縦に振らないのも、娘への愛ゆえ。
オンジのハイジへの感情の変化など、大人になったからこそわかるあれこれも実写ではストレートに表現されてます。
 
「クララが立った!」シーンはアニメと違ってけっこうあっさりしていました そういえば他の実写版でもそうだったような。
アニメのイメージがあまりにもインパクトあったからなぁ

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