杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

箱入り息子の恋

2014年03月16日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2013年6月8日公開 117分

市役所に務める35歳の健太郎(星野源)はこれまで女性と付き合った経験もなく、いまだに実家で両親と暮らしている。父(平泉成)も母(森山良子)も息子を気遣い、親同士が子どもに代わって相手と対面する「代理見合い」への出席を決める。そこで今井夫妻(大杉漣、黒木瞳)と知り合った健太郎の両親は、目が不自由な彼らの娘奈穂子(夏帆)のことを知り……。(シネマトゥデイより)


子供の入社式にまで親がついて行く時代ですから、本人の代わりに親同士が見合いするというのもありなんだろうけど、まさに箱入り息子だ
この息子、市役所勤め13年、無遅刻無欠勤、昇進試験は拒否しヒラのままずっと同じ部署で移動なし。昼食は家に帰ってきて食べ、17時になると速効帰宅し、酒もたばこもやらない。彼女いない歴=年齢でもちろん童貞。あ~~やだやだ!!と母親だったらため息の一つや二つや三つ四つ出てしまうわ

しかし彼がこうなった遠因にはこの母親の過保護というか甘やかしというか、彼女自身が子離れ出来ていないことが浮かんでくるの。何だか身につまされて思わず胸に手を当ててしまいました

「代理見合い」の席で知り合った今井夫妻はといえば、病気で失明した娘のために良き伴侶を見つけたいと思って参加していました。父親の方は高学歴高所得のバリバリ働く婿がいいの。だから外見も収入もパッとしない健太郎は問題外の相手です。(そもそも彼が望むような男性が盲目の娘を選ぶのか?という疑問が浮かぶのですが)でも母親の方は定時に帰宅し酒もたばこもやらない事の方がポイント高いの。亭主関白気味の夫が仕事と称して外で遊んでいることにも気付いている彼女は、娘には優しく誠実な男性と結ばれて欲しいのよね。その気持ちわかるわ~~

そんな親の事情は知らない当人たちは、雨の日に偶然出会います。奈穂子に傘を貸したことが縁で見合いすることになったのですが、その場で彼女の父親から罵倒され雰囲気は最悪になります。この時最初にキレるのが健太郎の母だという点でも、彼女の息子への精神依存度がわかるというものです。しかし当人たちは互いに惹かれあうようになります。奈穂子の母親が後押ししてデートを重ねる二人の姿が何とも微笑ましいの。

でもこの作品、基本的にはコメディなんだね
二人が結ばれるシーンでは、女性経験無しの健太郎君が一発でうまくいくのかいな?と思って観ていたら案の定。でもそれが逆にリアリティを醸し出していてでした。
二度目は何と彼女のお部屋。しかも互いの親に反対されていて、おまけに事の最中に彼女の両親が部屋に入ってくるという最悪な展開シーツを効果的に使う演出でとっても奇麗なシーンなのに

奈穂子を助けて車に轢かれたり、彼女の父親に殴られた揚句ベランダから転落したりで散々な健太郎君・・お前は不死身か??特に転落後のシーンの足の角度はどうみても即死の状況なんですが・・これもコメディのお約束でしょうか。
ともあれ、二人の間には確かな愛情が育まれていき・・お後がよろしいようで

脇役キャラの中では、職場でやりまんと陰口をたたかれている同僚女子(穂のか)が意外と良い子で高ポイントでした。

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