シネマトリックス

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映画化してね!第二弾・・「きりひと讃歌」

2005-11-18 21:10:23 | Weblog
先日「サイボーグ009」の映画化を望む記事を書いたところ、翌日にそれが現実のものとなりそうだっていうニュースを知ったことに味をしめ、ぜひ映画化してほしいコミック第二弾、今日は手塚治虫原作の「きりひと讃歌」

(映画化になるのは石の森作品のいずれかで「009」とは決定していませんが、できればお願いしたいな~~!!)

「きりひと讃歌」は70年くらいに青年誌に連載されていたもので、私は高校生のとき、単行本化された段階で読みました。あまりの衝撃にその夜は神経が高ぶって眠ることができなかった!

まだ読んだことのない方、いらしたら、ぜひ読んでみてください。

小山内桐人は大學病院に勤務する将来を嘱望されている青年医師。彼が今取り組んでいるのはある奇病。「モンモウ病」という疾患で、今までに人類が体験したことのない病だ。

それは強烈な頭痛に始まり、少しずつその人間の姿形を変えてしまう。体毛が伸び、顔が変形し、手足は不自由になり、最終的には死に至る、その外見は「犬」か「狼」のようになって・・

桐人はこれは土地に根ざした病気、つまりある特定の地域の何かが発生原因になっていると考えているが、院長は伝染病説を押している。

この院長はものすごく野心的な人間で、「モンモウ病」の研究成果でもって一気に出世しようともくろんでいる。そんな彼にとっては若くまっすぐな気質の桐人は邪魔な存在だ。

ある日、モンモウ病が発生している地域(日本の過疎の村)に研究のために出張を命じられる桐人。心配する婚約者に「大丈夫、伝染病じゃないし。帰ったら結婚式だよ」と言い残し、彼は旅立つ。

しかし、これが世にも恐ろしい、桐人を地獄にたたきおとすどす黒い陰謀の始まりであることなど桐人は想像だにしていなかったのである・・

あ~これはね~本当にすごい話しで、大學病院の権力闘争、人間なのに人間以下の物体として扱われる苦しみをすさまじい迫力で描いている。

桐人はわなにはまり、モンモウ病にかかってしまうのだが、原因をつきとめた彼は病の進行を何とか食い止める。でも、すでに外見は完全に山犬状態だ。

それからの彼の人生の旅につぐ旅。そこで出会う女性たち。その様々な人間模様。

アレグリアのような曲芸を見せる女性と出会うあたりの話しなどは、本当に息がつまりそうになる。この女性の人間てんぷらっていう芸はマジにすごい!

中国の大金持ちが出てくるシーンがあって、彼は夜毎奇妙な芸をする人間を呼んでは興にふけっている。そういう場で余興として生まれたばかりの赤ん坊を大蛇に飲ませたりするんだよ~げろ~~彼はものすごい貧しい出で、すごい努力の結果、今日の地位を築いている。いわゆるフリークスを集めて、芸をさせて眺めるのは、昔の自分へのカタルシスなんだそうだ。

とてつもなく重量感のある作品なので、どのあたりまで映画の尺に入れられるかが難しいかも・・だけど、今なら特殊メイクもすごいので、犬になってしまっている顔を結構リアルに描けると思う。

つくづく手塚治虫はすごい作家だったと思います!

ぜひ読んでみてね~





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