「シェイプ・オブ・ウォーター」昨日劇場にて鑑賞。
この作品がオスカーで作品賞を取ったことって、見終わった後も意外だな~という想いが続きましたね。私個人はとても好きだなって思えたけれど、「アカデミーの最高賞を受賞」はなんとなくシックリこないなと・・
でも、いいや、これでデルトロ監督も色々やりやすくなるだろうから。
出だしは「アメリ」を思いださせたね。ヒロインの部屋の様子、インテリア、日々やっていること。いい感じでした。
彼女が清掃係を務める研究所に「今までにない研究対象」が運び込まれてくる。それがアマゾンで神と崇拝されていた半魚人。
このクリーチャーは水陸両用(あまり長く陸にはいられないみたいだけど)、2足歩行もします。
でも、見た目はまさに「異形」のもの。まあ、ハッキリ言えば、気持ち悪いわけです。
そんな彼なのに、ヒロインが惹かれ、心を通わせるのに、あまり時間がかからなかったのは、共に「孤立した存在」であるからなのか。
この作品のキャラは、どれもある意味「異形」というか、1960年代初頭の頃には決して「主流」とは言えなかったような存在ばかり。
ヒロインは孤児で言葉を発することができない。
ヒロインの隣室の初老の男、イラストレーターはゲイ、会社を首になってフリーランス。
ヒロインの職場の親友は黒人、どう頑張っても社会的に強者にはなれない。
そんな切ない人間たちが、不思議な生き物を守るっていう
ある意味、今までにもよくある話だったような気もするが。
でも、それでも「コクがある」のは、カメラの素晴らしさだったり、彼らの演技の素晴らしさのおかげかな。
生き物と「やった」日のヒロインが職場でニタニタしているのを友人が見かけて
「何、笑っているの?ちょっとまさか~~あれって、あれはついているの?」
と問いかけるあたり。
劇場内で笑っていたのは女の人だけだったねと相方が言っていた。
生き物の体がブルーに発光するのが美しい。
もう一度じっくり見たいので、DVDで出たら買いだね。
でもさ、やっぱり不思議、なんで作品賞が「スリー・ビルボード」(未見)じゃなかったんかな?