「わが名は レギオン 。われわれは大勢であるがゆえに…」
平成ガメラシリーズの第2作「ガメラ2 レギオン襲来」をiTuneストアのレンタルにて鑑賞。(200円だし)
youtubeで予告編を見ていて、かっこいいんじゃないかと思い鑑賞したが
これはマジすごかった。
怪獣特撮系の映画で間違いなくべスト3に入る出来なんじゃないかな。
でかいレギオン、ちっこいレギオン、そして草(ジャイアントフラワーみたいなの)の3つでセットの珍しい宇宙生物レギオン。
でかいのとちっこいのがセットになって都市を襲う様子は「クローバー・フィールド」がそっくりで
特に地下鉄内でちっこいのが暴れるあたりは、このレギオンをぱくったんじゃないかなと思えるほど似ている。
日本ほど怪獣(=でかい生き物)特撮映画が数多くつくられている国はなく、
他の国(特に欧米)では、襲いかかるものたちは、やたらでかい生物よりは人間サイズに近いもの(アンデッドとかゾンビ系)が主流だな。
日本は自然災害の多い国、怪獣はある種、でかい災難、天災の象徴なんじゃないかなと思う。
欧米では、人からの侵略がより生々しい恐怖感を与えるものなんで、人間サイズのモンスターが主流なんかな~と
屁理屈を考えてみたりする。
それにしても、このガメラはすごい。
レギオン出現に反応し、札幌すすきのに向かうガメラを最初に視覚にとらえるシーン。
一度深呼吸をしたあと、喉の奥が赤く発光、次の瞬間、ずば~~~んと吐き出されるガメラの火炎砲。
飛行から着地、勢いが止まらず大地に足を踏ん張った姿で横滑り、その姿勢でまたまた火炎砲を吐くガメラ。
ちっこいレギオンに全身ウジャウジャびっしりとりつかれ苦しむガメラ。
きんも~~~~
そもそも、レギオンっていう名前がいかしている。
怪獣の名前って、どこか子供向けっていうのかね、ガメラだって「だって・・カメですよね」ってプって吹ける部分があって、怖いというより微笑ましいってのかね~怖くないっていう意味で最悪(最笑?)のネーミングには「ガッパ」とかもありました。
レギオンは聖書の文言からとっていて、悪魔、悪霊関係のようです。既存の生き物の名前から離れているので、「プ」っていう吹くものがなく、イケています。
本作はこのネーミングの時点で、成功しているとも言えそう。
以前テレビで平成ガメラシリーズの第3作(つまりこのレギオンの後)「イリス覚醒」を見たが、あんまり・・な感じだった。ガメラによる怪獣被害で両親を失い、恨みコツズイになるには前田愛があまりにも丸顔過ぎだったし。せんまい京都駅ででかい2匹の怪獣が戦うのも、もやもやしたし。最後は勝ったものの、片腕(肘から下くらい)を失ったガメラが「歩いて」去っていくラストに中途半端な憂鬱感をもっちゃったし。
レギオンでこれだけやれたのに、なんで次作でそうなったんかは不明だが、金子さんという監督は、出来不出来が極端な人なのかもしれないね。
だって、あの惨たらしい結果となった「L Change the world」も作ってるんだもの。
まあ、いいや、とにかく立派な「大人だまし」の作品、「レギオン襲来」には拍手を送っておきますね。