月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

年末年始の備忘録

2020-01-08 18:36:00 | writer希望を胸に執筆日記


昨日、深夜1時半にゴミ捨てにいって、ふと空を仰いだら白い月が美しく、とてつもなく静かな夜がそこにあった。そこでふと思ったのは、
「ことしは直感に従っていきる」と。

ピンとくるものに耳を澄まし、感じ、心を傾けて。
もう少しだけ、自分を信じてみてもいいんじゃないかなと、そう感じました。
直感とは、理論や解釈ではなく、自分の〝本能〟 をちゃんと捉えることです。

周囲の自然や、モノに宿っている神様、道標(道案内)にも気づいて生きる、
そんな余裕をもちたいと、その晩は思いました。

最近は、さっきひらめた思いすら電話をとったり、なにかを調べている最中に、忘れてしまうことがよくあります。
それで、「ウィーン探訪記」の続きを書く前に、
「#2020年 年末年始の健忘録」を書いてみました。
年末はひたすら何かをつくっては食べ、家族で家飲み、の日々。年始は山陰に初詣!



12月26日(木) 晴れ

25日で仕事納め。今年最後の原稿は宣伝会議さんだった。2020年からスタートする新連載だそうで、テープ起こし100分は骨身にこたえ、挫折しそうになったが無事納品できてホッとした。

11月からわが家へ訪れていた母も、23日には家へと送り届けた。
トータル1カ月以上一緒に暮らす。これが来年以降の日常となるか、非日常かは、わからない。


夕ごはんは、子羊肉のソティーとコーンクリームスープ、アボガドとりんごのサラダ(ゆずドレッシングをつくる)

ご飯のあとで、年賀のcopyを考える。ほんの20分。一筆みたいに、スルスルッできあがった。

それでもビジュアル探しが大変で、何千枚もあるウィーンの写真を何往復もみて。候補1から2、3、、、決定までのファイルが5つできた。

これでは〝マトリョーシカ人形(ロシアの人形)〟ではないか。入れ子状態。全く決まらない。これぞ、というのがないのだと軽い落胆。1時まで写真探しをする。
1時半。お風呂に入り2時に就寝。




12月27日(金) 晴れ

午後から、デザイナーさんと年賀状のやりとり。
昨日、仕事の息抜きにレイアウトを組んで欲しいとお願いしてみたら、年末は忙しくて無理とのこと。それから1時間後、「置くだけみたいに簡単なものなら…」と電話をくれたのだ。


昨日選んだ写真を送ると、2時間後に仕上げて、送ってくれた。
しかし、何かおかしい。釈然としない。それで、copyをブラッシュアップしてみる。

すると「せっかくのcopy。観光写真なんて勿体ない。もっと普通の人の暮らしが垣間見える、例えば市場で野菜などを愉しそうに選んでいる写真とか、カフェで人がくつろぐ風景とかcopyにあう写真を選び直してみて。1時間だけ待つから」という。

彼女も忙しい最中だろうに、申し訳ない気持ちと、なるほど!が交錯し、共に作り上げる喜びがあふれて、イチから写真を選び直して超特急の10分で9枚を選ぶ。「もう一息、惜しい」と話し合う。

結局、最初に出していた写真に逆戻りし、フィニッシュだ。
写真をとる時は、何をみせるかストーリーを考えてから撮影しましょう!が今後の自分の教訓になった。

夕ごはんは、子羊肉のソテー。グリーンサラダ。ブロッコリーとニンニク炒め。カブと揚げの味噌汁。果物。




12月28日(土)晴れ

午前は、年賀状の宛名印刷。
「すごい片付け」の本を傍らにリビングの掃除。

片付けられないモノ(場所)の裏側に、才能が隠されている。


片付けができない人は、そこに愛着をもちすぎるあまり、片(カタ)をつけたくないという隠れた気持ちがあるから。

本気で自分を変えたいなら、
「時間の使い方を変える」「住む場所を変える」「向き合う人を変える」
という箇所を読み、深いなぁと感嘆し、ダイニングテーブルの足を、キュッキュッと
磨いた。


夕方買物に行き、年賀状を投函。

掃除で疲労したので夜ごはんは、薩摩豚のしゃぶしゃぶとさつま焼酎(白露酒造 白露黒麹)で。向田邦子が編集者にふるまったという「常夜鍋」(レシピは☆)で。


鹿児島の黒豚と焼酎、同郷の味だ。昨年、一人しゃぶしゃぶをした「かごんま」の夜を回想し、愉しくてたまらない。ずっと上機嫌でにやけて食べた。来年もこうして笑っていよう。

12時過ぎ、友達のSからメール。元気そうで、嬉しい。日本酒の写真を送ってくれた。ラベルcopyはSが苦労して書いたそうである。

☆「常夜鍋」
豚肉(新聞が読めるくらい薄くきった豚しゃぶ肉) ほうれん草1把 しょうが少々 にんにく 日本酒 レモン

作り方
・土鍋に、日本酒と水の3割ほどいれて、にんにく1かけ、倍量のしょうがを入れて、火にかける。
・しょう油にレモン汁を絞りいれた、たれを準備する。(濃ければ、鍋のだしをたす)
・沸騰したら弱火にして、豚肉をいれ、ささっと、たれをつけ食べ、 豚肉を食べきったら、ほうれん草を入れ、ささっと、たれをつけ食べる。繰り返す。



12月29日(日)晴れ

母と夫の年賀状の宛名印刷をしながら、掃除をする。
6時に主人と母の年賀状を投函。
昨日買い忘れた食材を買うために、イカリスーパーへ行くとおいしそうなアンコウがある。身がツヤツヤで新鮮、大ぶり。

夜はアンコウ鍋。年末年始の慌ただしさに、鍋は救世主。
シメはうどんにしてみた。ワインを開封したかったが、アンコウにあわせ日本酒(香住鶴)を飲む。




12月30日(月)

一日中、掃除の日。
うちには、積ん読(つんどく)本がリビングのソファ前に鎮座している。
読みかけの本、読みたい本、面白かったので再読しようと思う本の類いだ。一人掛けソファのサイドテーブルにも、「積ん読」が高々とある。

いよいよ片付けないわけにはいかない。
それで、キッチンのカウンター下にある書類入れ(家族関係の資料など)を整理して、本のスペースを無理やり確保した。


この書庫は、主人が設計して、こしらえてくれたカンター下のスペースだ。
右サイドには雑誌関係。中央は文庫2段とハードカバー1段。左サイドにある書類とミュージックビデオ、家族のビデオなど。

左サイドを全て片付けて。文庫2段とハードカバー1段にたっぷり収納した。

このほか、廊下のクローゼット。洋室に本棚が2本。仕事部屋に古雑誌が少しある。

本を半分にして、よい本棚を1本購入したい。



夕ごはんは、今晩のお手軽にカレーライスとサラダ、酢のもの。食後のチーズで。スパークリングワインを1本あける。




12月31日(火)晴れ

午前は掃除。午後はお節作り。の予定だったが、「流しの下に棚をこしらえたいから日用品を買いにいく」と主人。本当は快く送り出したいところを、昨日・今日とよく動いてくれているので付き合う気になった。

用事を終えてすぐ、お塩と砂糖が十分でないことに気付き、近くのスーパーを旋回すると、以前取材したそば屋さん「中川」の前に4・5名の行列がみえた。


年越しそばは購入しているし、海老もある。
しかれど車の中から店をみあげると、なにやらざわっとした。おいしそうな和風出汁の香りが喉のおくにこみあげてきた。結果、近くのパーキングエリアに車を止めて、のぞいてみることに。

4・5人待ちと思いきや、18席ほど待っておられる。こうなると急に冷えてきたと思え、風が暖簾を揺らす。
優雅に本などを読み、待っている方々が誰も上等な人に思えてくる。
「お蕎麦やから回転もはやいよ」と相方を励まし、待つこと、2時間。脱落しよう!と何度か思うも、せっかくパーキングに車を止めて、何もお腹に入れずに帰るのは寂しい…とばかりに粘って待った。この性格、食いしん坊を呪う。それに寒かった。
 

ただおいしかった! すごくおいしかった!
鴨南蛮と天ぷら付き。

大半の方々が冷酒やビール、蕎麦(盛りそば)、一品料理と年末の年越しそばを愉しんでいらした。がここは我慢。(これからお節づくりが待っている)

天ぷらは胡麻油で、これ以上ないほどカラッと上がり、野菜もおいしい。
江戸仕立ての出汁はやや甘めで濃く、香りがよかった。最高だった。

パーキングを出る時には、2時間20分を経過。外は真っ暗だ。


2時からお節作りが6時半にずれこんで、11時半近くまでずっとガスレンジのそばに張り付いて、テレビをチラ見しながら、料理をつくる。ひたすら煮炊き…、黒豆が2回泡をく。

12時、近所の氏神様に除夜の鐘をつきに。お風呂へ入って2時半に就寝。

















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