ここしばらく、「編む」という仕事をしていた。何を「編む」のかって、小誌(某流通関係の情報誌)のリニューアル版である。
コンセプトにはじまって、どんな雰囲気のイメージにし、どんな企画をいれて、どう読んでもらうのか…。
誰に取材して、カメラやイラストはどうするか?いくらだってイメージは膨らむし、
未ぬものを自在に「編む」こと自体、とても愉しい。
ただ問題は、編んだ後のコト…。面白い企画であればあるほど、 実作業がめちゃ大変~!
微力なわたしはフリーランスなので基本は一人で。そろそろ、書き手×書き手でコラボレーションするというコトも、試みていかなければなぁと最近ハタと、 思うようになった。
さてさて、滞ってたブログの続き…。
前々回、「祇園祭」の宵山のことは、チラリとふれたが、
いよいよ宵山(山鉾巡行の前日)へは、夜6時をまわってから1時間半もかけて繰り出していったのである。
祇園祭AGAIN!は、写真を中心に、サラリと記録しておこう!
今晩の仕事をほったらかして、
ついに千年の古都にタイムスリップ。
悪霊退散を祈る祇園五霊会が祇園祭の起源だ。天を破るほどの鉾の高い矛先は、その名残なのである。
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コンコンチキチン。コンコンチキチン。
鉦(カネ)と笛、太鼓。和音の生演奏がしびれるねぇ。
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最初は、孟宗山、橋弁慶山、鯉山をのぞいて、竜門の滝を登り切った鯉に手をあわせ、
16世紀ベルギー製のタペストリーをみる。
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次いで、浄妙山へ。
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墨黒に浮かび上がる鉾は、平家物語の合戦の一場面、一来法師が筒井浄妙に先んじようとした一瞬。
絨毯のうえに置かれた調度品はさすがに美しい。勝運の粽を買った。
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夜店ではビールを…。
ここで気をよくしたわたしは、骨董の豆皿を売る店を新町通に発見。
これ、東寺の弘法市より安いじゃない。3つゲット!これで調子にのってきた。
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黒主山をみて、界わいの屏風祭の美を堪能した後には、
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京のじゅばん&町家の美術館
「紫織庵」をみつけた。
ここは、江戸後期(寛政・享和の時代)から、典薬まで昇進した名医・荻野元凱の佇まいが、かいま見られる町家で、
近代建築の父と呼ばれる武田五一が、茶室や和室部分を数奇屋の名工 の上坂浅次郎が設計。
1階のモダンな洋間は雰囲気あるねぇ。
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長四畳の小間にある茶室。
まさに陰翳礼讃の世界である。
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天井や床の間の粋と、坪庭に面した心地よい空間。
「浪打ちガラス」のはまった広縁。
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15畳と12畳半の客間などなど、それはそれは素晴らしものだった。
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特に、写真禁止とあったので撮影はできなかったが
円山応挙、長澤芦雪など近世を代表する日本画家による屏風絵には
江戸の自然や京のよき暮らしが再現されていて、
時空をさかのぼったような錯覚に落ちて、ほろっとくる。幸せだった。
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わたしは、麗しい洋館や作家・文化人の旧家(家屋)などを
たずねるのがともかく大好き(時には墓参りも)。
旅の醍醐味であったりするのだ。
ほっ~。庭から吹く風がまた、たまらないほど気持ちよい。
ここを出ると、またまた、平成の祇園祭である。
北観音山、南観音山、放下鉾、船鉾をみて、郭巨山へ。
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途中、町家の勝手口や玄関が開放されているので、
町内会の会合や飲み会がチラリとのぞけたり…。
これが京の常かしらんねぇ。
あらぁ、おっとりしていて愉しそうなこと。
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これは、蟷螂山(とうろうやま)。
からくり仕掛けで動く愛嬌たっぷりのカマキリさん。
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沢山の屏風をみたところで、細い路地から路地へ。 風がわたる。わたしも歩く。
10時もまわったというのに、
商店の灯りはまだまだ、宵であるのでしょうか。
さぁさ、おみやげは何にしようかな。
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ことしもラストは月鉾でした。
にぎわいはまださめやらぬまま…。
前田のベビーカステラは、40分は並ぶだろうし、今年はもう止めておこう…と。
コンコンチキチン。コンコンチキチン。ありがとう、ごくろうさま。
悪霊退散いたしまして、後半も
よき年となりますように!
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祇園が終わり、いよいよ夏本番~だ。