月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

小説を書き始めてどういう景色がみえてきたのか

2021-10-12 19:50:00 | 随筆(エッセイ)

22. 小説を書き始めてどういう景色が見えてきたのか。  (後編)|みつながかずみ|writer 
 
 
ある一人の女性の物語みたいに読んでもらえたら幸いです。なお、表紙に貼っている造型は、わたしが愛してやまない、滋賀県在住の作家、レギーナ・アルテールさんの作品です。
 
 
 
 

わたしが小説を書き始めた理由は?

2021-10-12 16:07:00 | 随筆(エッセイ)
 
 

21. わたしが小説を書き始めた理由は?(前編)|みつながかずみ|writer 
 
 
 
 
 
少し、お恥ずかしいですが。ある一人の女性の物語みたいに読んでもらえたら幸いです。なお、表紙に貼っている造型は、わたしが愛してやまない、滋賀県在住の作家、レギーナ・アルテールさんの作品です。
 
 
 

洗足池のカフェ634

2021-10-06 12:57:00 | 東京遊覧日記

 

 

6月24日水曜日晴れ

 

いよいよ東京に来て5日めの朝。昨日は、昼と夕方、別々の仕事先から連絡があった。

今朝も、朝から定期モノの冊子のことで打ち合わせの電話。そして、友人からは、シャンソンライブをする件で席をとるなら早めにと、メールがある。

東京4泊5日もいよいよ幕引きだ。

 

 

Nはもう少し、東京にいてほしそうであったが、昼すぎの便で帰ることにした。午前中、近くのスーパーで買い物をして、簡単なものをつくる予定でいたが、Nがおすすめのカフェが洗足池にあるというので、出かけた。東急沿線の洗足池という。駅をおりて、商店街を歩く。

「634」というカフェ。 

こぢんまりとしてよい雰囲気。通りをあるく人の姿が席からみえるのが、楽しい。テイクアウトのお弁当をとりにくる人が多い。これは、なかなか期待できそう。

野菜はシャッキリ新鮮で濃い味。野菜ちぢみのつけあわせ。豚のしょうが焼きも、肉厚でしっかり食べ応えがあり、家庭的な味付けでおいしかった。食後のコーヒーには、自家焙煎のケニアのものを。こんなマイナス要素がみあたらない気さくなカフェが、近くにほしいなと思う。

この頃の良いと思うカフェは、フィンランドのヘルシンキを舞台にした「かもめ食堂」のイメージが強いように思う。関西には意外に少ない。









 

 

せっかくなので、洗足池まで足をのばす。






 







 

スワンタイプのボートがつないであり、ぐるりと散策するには十分の広さ。近くの邸宅やマンションも高級、洗足池はハイソな環境だった(聞くところ、パイロットの方なども何人かお住まいという)。千束八幡神社や、弁天神社を参拝し、半夏生が咲き誇る池のまわりをぐるりと歩いて、のんびりできてよかった。東京にもこういう広々とした自然があるのだ、と思いホッとした。

 

昼3時の便で、帰阪。

家へかえると、蝉がなきはじめていて、風がひんやりと山から吹いてきて、ああ、やっぱり関西は、風が湿っていて(山が多いから)いいなと改めて。うちへもどって落ち着いた。5時から、仕事の打ち合わせをZoomでする。

 

 


ぶらり根津・谷中

2021-10-02 15:23:57 | 東京遊覧日記

 

6月22日(火曜日)曇り

 

今日は、根津・谷中に行こうと決めていた。

 

「何があるの?」と、Nはいまひとつ乗り気でなさそうだったが、「大丈夫。とっても面白いよ。下町なのに、巡るたびに面白い宝物がざくざく出てくるみたいな町よ。夏目漱石も暮らしたことがある文豪の町!」と、よく知りもしないくせに胸を張り、Nを無理矢理に引っ張っていった。

 

 かれこれ4年前、古い友人に連れて行ってもらって以来、いつかもう一度、訪れてみたいと思っていたのである。

 

根津駅へ降りる。町に挨拶するために、根津神社へむかった。

 





 

 

境内で「大祓 茅の輪くぐり」をしつらえてあった。主に、スサノオノミコトを祀る神社で行われているもので、茅でできた輪をくぐることで心身を祓い清めるというもの。 

 

ゆっくり20分ほど参拝し、朝倉彫刻館に向かう前に、「芋甚」さんで休憩。アイス最中(アベックアイス)を注文した。

銀色、脚付きという懐かしい器。原材料を吟味したさっぱりとした昭和のアイスを最中に挟んでいただく。おいし。大阪本町にある「ゼー六」というアイス屋を思い出す。Nは葛きりを食べていた。

 

 



 

 

気分よくなったところで、町を歩く。台湾スイーツの「愛玉子」でおなじみの店。4年前と同じく中には入れなかった。残念!

 

 





 

住宅地を歩くが、小さな暖簾を上げる古風な店のつくりが多い。町の風情がほっこりとする。シュークリーム屋さんがあったり、草加せんべいの店があったり、古本屋や骨董の店があったり、お墓や社寺が顔をのぞかせたり。かと思えば、小学校の校舎、カステラを売る店……などなど。

商店と人の営みがごく自然に共存している、それが無理のない自然な距離でつながっている、実に心地いい町であった。昭和っぽいのか、大正っぽいのか。よくわからないけれど、急いでいないところだけは間違いない。昭和レトロと一言でいえばそうかもしれないが、本当に人が暮らす町という感じだ。階段や坂が多く、町の街灯も、味がある。

 

お目当ての「朝倉彫塑館」がみえてきた。

 

 









 

ここは、朝倉文夫の立派な彫刻に出会えるのももちろんよいのだが、それよりも、アトリエと住居だった建物自体がもう一度見たくて、立ち寄る。昭和10年に建てられた建物は、浅倉氏が設計し、和風建築(数寄屋の住まい)と洋風建築(コンクリート造りのアトリエ)の共存。中央には、池のある石と樹木が織りなす庭を設け、建物のどの場所からも庭が望めるように配している。1階、2階、3階の構造で屋上には園芸実習の場としていたようだ。屋上からは町全体が眺められて気持ちいい。

 

1時間も建物を堪能したとあって、気持ちも高揚し、てくてく歩いていると、よい古本屋があった。

喜び勇んで、持ち歩くのが辛いことも考えず、白洲正子の随筆と、アリス・マンローの短編を購入した。

 おしまいは、谷中銀座をぶらり。今回は谷中霊園などは行かなかった。

このまま歩くと、東京芸大があったり、上野までもすぐらしい。今度、荷物を減らして、ゆっくり歩いてみたい。

 




 

 

夕食は、予約していた串カツの「はん亭」へ。

 

 







 

夕暮れの日差しに古い佇まいが映えていい感じ。

 

白ワインをのみがら、コース料理をいただく。

 

牛ホホ肉、生麩、いんげん、コーン、えびの大葉巻き、れんこんの肉詰めカレー風、ショウガ芽、ほたて、あゆの稚魚、いか、なす、おくら、スモークチーズ。12種の串揚げをペロリと平らげた。

 


秋の休日に。

2021-10-02 13:13:00 | 随筆(エッセイ)











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19. 一編の短編と秋のひんやりした空気がおいしいという話|みつながかずみ|writer @k_anderu #note #読書感想文