月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

太陽へ一途な思いを示す、可愛いひまわり。

2016-08-13 02:42:55 | 春夏秋冬の風



娘のNの就活が全日空のCAに内定が出て、勤務地は羽田空港とのこと。

こうやって何げない日常を笑って過ごせるのも数日と思うと、
ともかく何か思い出に残ることをしたくて、この日も1本押している仕事があったけれど、家族で淡路島へ出掛けた。

8月11日は山の日。Nは昨年からずっとヒマワリ畑へ行きたい!と念願していたので、淡路島の「あわじ花さじき」へ。

正直それほど期待はしていなかった。

だからこそ衝撃は大きかった。





ヒマワリはただ一途に、太陽の方に向かって黄色い花弁を広げて、

くるくるくるくると素直に咲いていた。

その素直さにグッとくるものがあった。

太陽に負けない元気さ!可愛い花だ。



昔、私が小さい頃に見たヒマワリは、もっと花弁が大きくて、沢山の種がとれて、

スケールがでかい花。派手すぎる花の印象があった。

けれど今日みたこの花はただただ可憐で、無垢な黄色いヒマワリなのだった。



帰りには近くの多賀の浦の海水浴場で、気持ちよく遊泳も。

こちらも小さな島の映画のロケ地みたいに、鄙びたレトロチックな浜辺だった。




夏に海水浴はどうやらとても理にかなっているらしい。

大らかな海と塩、そして太陽で。
半年分の、穢れ(疲れ)を浄化するんだとか。



帰りは、しらす丼を食べて淡路大橋のみえる温泉へ浸かって帰路につく。




何を話したわけでも、盛り上がったわけでもないけれど、
温もりがすぐ手の届くところに存在する、そんなごく普通すぎるアットホーム感が宝ものに思えた休日なのだった。
最近ではちょっと忘れたくないくらいの8月の思い出。