月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

ウィーン名物のシュニッツェル(Schnitzel)を赤ワインで。

2019-12-19 17:43:00 | 羽田ーウィーンの旅


ウィーンの伝統料理でもあるシュニッツェル(Schnitzel)の店をいろいろ食べ比べた結果、Nが選んだのが「フィグルミュラー」だ。

 ウィーンの中心街にあるシュテファン寺院から歩いて3分くらい。
 古く狭いパッサージュを歩くと両脇には、紅茶の専門店やチョコレートショップ、花屋さんなどが並び、その一角にある。
 もう一店舗が、ベッカー通りに入ったところだ。





 夕方5時。予想どおり行列ができている。横から風が吹く中、15分ほどまったところで順番がきた。


 1階には向かい合う小さな部屋が2つあり、2階に続く。
 トントンと階段をあがったところに、天井の低い、隠れ家のような落ち着いた空間が広がっていた。オレンジの温かな照明。肉や油の香ばしさが鼻をくすぐる。


 メニューは、店オリジナルの「フィグルミュラー・シュニッツェル」と「ポテトとノヂシャのサラダ」(パンプキンシードのドレッシングをかけて)。
 牛肉を、ローリエ、セロリ、タマネギなどと長時間煮込んだ伝統料理「ターフェルシュピッツ」。飲みものは、ビールと、赤ワインを注文した。















 豚ヘレ肉を数ミリで叩き薄く伸ばして細かいパン粉をつけて揚げ焼きし、レモンを絞って食べるのがシュニッツェル。子牛が多いがこちらは豚ヘレ。だから軽く、やわらかい。ビッグサイズで直径30センチ以上ある。


 衣は軽くサクサクで、レモンの口あたりが爽やか!1センチにも満たない軽〜さ。だから、お腹にもたれず、ぱくぱくといくらでも平らげられそう。店のシュニッツェルは、1905年の創業から変わらぬ伝統の味を受け継いでいる。


 男爵風の芋がうまい。酸味のあるポテトのサラダと肉厚の葉(ノヂシャ)をシャキシャキ口いっぱいにほおばり、赤ワインで流すと愉快! ここは異国と気分も高まる。

 (ウィーン近郊には、ベートーベンゆかりの場所。ワイン農園・ホリイゲもあると聞き、季節の良い時に行きたい!)


 煮込みビーフの「ターフェルシュピッツ」も見た目よりあっさり。
 赤い色のターフェルシュピッツのスープをつけて食べても。スープだけを味わっても香りがよく栄養価も◎

 ほろほろっとした肉を皿の上にあげて、りんごと西洋わさびのソースのソースをかけていただいた。お腹がみたされると、体中がぽかぽかになっていた。

 店を出たら、昼間とは一風違うお伽の世界。夕刻の風はどこかにいっていた。馬車が闊歩している。








 シュテファン大聖堂の周辺では、ぐるりと取り囲むようにしてクリスマスマーケットの屋台が。

 ライトアップした寺院の建物とマッチし、正統派の厳かなクリスマスマーケットだ。ツリー用オーナメントやクリッペ、サンタ、影絵のランプ、鳥のオーナメントに加え、ホットサンドや飲み物が並べられてクリスマスムード満点! 

 赤いサンタの靴型をしたカップに入れて提供されるグリューワインで乾杯だ。















最新の画像もっと見る

コメントを投稿