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月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

スタートダッシュは速く、着地は時間をかけて。

2018-04-15 23:48:15 | writer希望を胸に執筆日記



4月2日(月)〜5日(木)

ここしばらくは、執筆の仕事にあけくれている。
思いのほか、1本めの案件に時間がかかってしまったので、月曜日の昼にいったん提出してから、次の案件の資料収集とテープおこしにかかる。
2つの案件を平行して執筆し、仕上がりもほぼ同時とする予定が、結局1本ずつということになった。

ふと十数年前を思い出す。
私がD社のクリエイティブにいた頃は、同期入社で、同職種の友人(年は少し彼女のほうが若かった)がいて、その人固有の仕事スタイルに刺激を受けたり、疑問を解消しあったり、人から得る切磋琢磨が非常に多かった。

取材や打ち合わせが終わるや、マシンガンのようにパソコンのキーボードを打って、1時間もすると、ガバッといきなり立ち上がるや、筋トレでもした後のような爽やかな笑顔で「帰ります!お疲れさま」といって風のように立ち去るのを、
残業組の私やエディター嬢と見送ったものである。なぜ、思い出したかといえば、彼女の仕事のスタートダッシュには、いつも見惚れる速さがあったから。


まぁ、今、私はフリーランスという立場なので、自分の時間とやり方で自由にやれる分、いつまでたっても自分の領域からぬけだせないというジレンマもあるのだなぁ。
そんな時、ライター友達の存在は、とてもありがたい。
ちょこっと近況報告をするだけでモチベーションアップにつながる。

ともかく東京から帰宅して1週間くらいは、仕事優先で日々を過ごした。
750ミリリットル瓶で1本10万8000円(税別)のビンテージ日本酒をつくる事業化の話や
本や映画、コトバを扱う特集記事などを編む。

東京から送られてくる録音データーをきいて特集記事を書く案件では、
いろいろな情報ばかりが錯綜したまま自分の中にふってきて、それをどう処理し、どこをクローズアップして、なんのため誰のために、文をつくるのかがごちゃごちゃになったりもするのを、1つ1つ絡まった編み糸をほどくようにして整理し、話の骨子を捕まえて、世の中に伝えたいこと、伝える意味のあることを物語のように紐解いていった。


ただそれが結果、良かったのか。あまり良い出来ではなかったかが短時間勝負の場合には、いつも自信がない。一晩、二晩おいて。ふと「入稿の箱」から原稿を拾い上げた時に、決定的に善し悪しがわかるのだが。

スタートダッシュは「速く」!最後の「推敲」は時間をかけてゆっくりと、
自問自答をしっかりとクリアして着地させる。いつになればその理想どおりに書けるのだろうか。

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