「南極のペンギン」
かの大俳優、高倉健さんのエッセイ集。
つい最近出会った本なのですが、
とても気に入ってしまいました。
僕の世代では、
ケンさんはリアルタイムスターというわけではないのですが。
個人的な出会いの歩みとしては、
最初は劇場で「ブラックレイン」という映画を見て、痺れ。
「鉄道員(ぽっぽや)」で泣かされてしまい。
過去作品を少しずつ見ていったり、
周囲の方々からのお話などを色々と聞いていくにつれ、
少しづつ、確実に好きになっていった方。
この本にはそんな敬愛するケンさんが記した
「10篇のお話」が収監されています。

構成的には絵本ともいえるような形。
散りばめられている絵は
「唐仁原教久(とうじんばらのりひさ)」さんによる
柔らかで温もりのあるもの。
文章は短くてシンプル。
どんな人にも読みやすく、わかりやすい。
しかし中身は深く、鮮やかで、温かい。
なにより凄いと思うのは、
全ての話が読み終わった後に心地良い余韻を生み出す......
ということ。
しばらく涙が止まらなかったり、
しばらく考え込んでしまったり。
ただただ心地良い感情に身を委ねてしまったり。
おそらく、それは、
ケンさんの人間性そのものの余韻なんだろうなぁ、と。
そんなことを思わされた本。
せっかくなので本の中にある言葉をホンの少しだけ。
抜き出しで。
前回記した「毅然(きぜん)」という記事に
リンクしていくお話しともなるでしょうか。
ええ。ええ。(^^)
=============================
僕の名前は高倉健。
映画俳優の仕事をしている。
もう40年以上も映画の仕事をしている。
(中略)
それから、さつえいのためにいろんな所へいった。
遠い町や、外国へもいった。
南極へもいった。
北極へもいった。
そこで、いろんなことを、見たり、聞いたりした。
そして、いろんなことを考えたりした。
これから、そんな話をしよう。
=============================
=============================
砂あらしににうずくまる君を、
現地の大人たちは助けない。
砂あらしにたえる力を、
子供のときから身につけさせるためだろう。
そうしなければ、この土地で生きていくのはつらい。
だから大人たちは見て見ぬふりをする。
君をおいてきぼりにする。
それも大人のやさしさだ。
=============================
=============================
「ここに住むと人を信じることができる」
ベーゼルさんはそう思った。
北極の自然は厳しい。
みんなが力をあわせないと生きていけない。
=============================
=============================
基地ではすべて、自分のことは自分でしなければいけない。
食事のしたくも、皿あらいも、トイレ掃除も......。
隊長みずからその規則をやぶって、僕らの無事を祝ってくれた。
スコット基地のひとたちが、最も大切にしているのは命だった。
=============================
=============================
ときどき、またハワイにいきたくなる。
「じょうだんじゃ、ナイよ」
というサムさんの口グセを、ききにいきたくなる。
=============================
=============================
生きているとつらいことや悲しいことがたくさんある。
ぼくもつらいことがあって、
比叡山の滝に打たれにいったことがあった。
そのご縁で、酒井大阿闍梨に出会えた。
=============================
=============================
馬に乗ったまま彼は、
被っていたテンガロン・ハットを片手でとった。
それを、地面にふわりと落とした。
「おれたちは旅から旅の生活だ。
この帽子を置いたところが、おれの住所さ」
彼はニヤリと笑った。
=============================
=============================
人生には深いよろこびがある。
骨になってもなお、別れたくないと思える、
愛するひとに出会えるよろこびだ。
人生には深い悲しみもある。
そんな愛するひととも、
いつかかならず別れなければならないことだ。
=============================
=============================
「わたし、お金がないの。お礼ができない......」
はずかしそうに少女はいった。
この画家はときどき病院にきて、
病人やその家族の顔をかいていた。
みんなわずかだが、お礼にお金をはらっていた。
それを少女は知っていた。
「お礼は、ほしいな」
画家は明るい声でいった。
少女は悲しそうにちらっと画家を見た。
わずかなお金さえももっていなかったからだ。
「君が早く元気になること。それがいちばんのお礼だよ」
画家はうなだれている少女の髪の毛を、やさしくなでた。
=============================
=============================
この国のおじいさん、おばあさんはおだやかで、
やさしい顔をしたひとが多い。
でも、どこかきぜんとしている。
じぶんのものさしを、きちんと持って生活しているからだろう。
=============================
=============================
この島で過ごしていると、
夜空の星の美しさにも感動する。
=============================

僕がこの本に出会ったのは「お祭広場」という食事処?
居酒屋?
的な山小屋さん。
群馬県は片品高原にある
「ホワイトリゾート尾瀬岩倉スキー場」
というスキー場のゲレンデの真っ只中にある名物小屋さん。


もう幾度も伺っているお気に入りの場所。
店内には沢山の本や漫画も置いてあって、
その中にポツンとあったものを
「ん?ケンさんの本?
へぇぇ。。こんなもの出してたんだ。
ちと読んでみようかな......」
と手にしたのがこの本を知った最初でした。

にゃんと!
このお店は美味しい漬物とお茶が自由にお代わり放題♪
この辺も名物店たる所以♪(^^)


僕さんのお気に入りは「もつ煮込み定食」

気持ちよく晴れた日には真っ白い雪のゲレンデの真ん中でも!
食べれます(^^)


スキー場もスケールがあって良い感じっす☆(^^)
かの大俳優、高倉健さんのエッセイ集。
つい最近出会った本なのですが、
とても気に入ってしまいました。
僕の世代では、
ケンさんはリアルタイムスターというわけではないのですが。
個人的な出会いの歩みとしては、
最初は劇場で「ブラックレイン」という映画を見て、痺れ。
「鉄道員(ぽっぽや)」で泣かされてしまい。
過去作品を少しずつ見ていったり、
周囲の方々からのお話などを色々と聞いていくにつれ、
少しづつ、確実に好きになっていった方。
この本にはそんな敬愛するケンさんが記した
「10篇のお話」が収監されています。

構成的には絵本ともいえるような形。
散りばめられている絵は
「唐仁原教久(とうじんばらのりひさ)」さんによる
柔らかで温もりのあるもの。
文章は短くてシンプル。
どんな人にも読みやすく、わかりやすい。
しかし中身は深く、鮮やかで、温かい。
なにより凄いと思うのは、
全ての話が読み終わった後に心地良い余韻を生み出す......
ということ。
しばらく涙が止まらなかったり、
しばらく考え込んでしまったり。
ただただ心地良い感情に身を委ねてしまったり。
おそらく、それは、
ケンさんの人間性そのものの余韻なんだろうなぁ、と。
そんなことを思わされた本。
せっかくなので本の中にある言葉をホンの少しだけ。
抜き出しで。
前回記した「毅然(きぜん)」という記事に
リンクしていくお話しともなるでしょうか。
ええ。ええ。(^^)
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僕の名前は高倉健。
映画俳優の仕事をしている。
もう40年以上も映画の仕事をしている。
(中略)
それから、さつえいのためにいろんな所へいった。
遠い町や、外国へもいった。
南極へもいった。
北極へもいった。
そこで、いろんなことを、見たり、聞いたりした。
そして、いろんなことを考えたりした。
これから、そんな話をしよう。
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砂あらしににうずくまる君を、
現地の大人たちは助けない。
砂あらしにたえる力を、
子供のときから身につけさせるためだろう。
そうしなければ、この土地で生きていくのはつらい。
だから大人たちは見て見ぬふりをする。
君をおいてきぼりにする。
それも大人のやさしさだ。
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「ここに住むと人を信じることができる」
ベーゼルさんはそう思った。
北極の自然は厳しい。
みんなが力をあわせないと生きていけない。
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基地ではすべて、自分のことは自分でしなければいけない。
食事のしたくも、皿あらいも、トイレ掃除も......。
隊長みずからその規則をやぶって、僕らの無事を祝ってくれた。
スコット基地のひとたちが、最も大切にしているのは命だった。
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ときどき、またハワイにいきたくなる。
「じょうだんじゃ、ナイよ」
というサムさんの口グセを、ききにいきたくなる。
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生きているとつらいことや悲しいことがたくさんある。
ぼくもつらいことがあって、
比叡山の滝に打たれにいったことがあった。
そのご縁で、酒井大阿闍梨に出会えた。
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馬に乗ったまま彼は、
被っていたテンガロン・ハットを片手でとった。
それを、地面にふわりと落とした。
「おれたちは旅から旅の生活だ。
この帽子を置いたところが、おれの住所さ」
彼はニヤリと笑った。
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人生には深いよろこびがある。
骨になってもなお、別れたくないと思える、
愛するひとに出会えるよろこびだ。
人生には深い悲しみもある。
そんな愛するひととも、
いつかかならず別れなければならないことだ。
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「わたし、お金がないの。お礼ができない......」
はずかしそうに少女はいった。
この画家はときどき病院にきて、
病人やその家族の顔をかいていた。
みんなわずかだが、お礼にお金をはらっていた。
それを少女は知っていた。
「お礼は、ほしいな」
画家は明るい声でいった。
少女は悲しそうにちらっと画家を見た。
わずかなお金さえももっていなかったからだ。
「君が早く元気になること。それがいちばんのお礼だよ」
画家はうなだれている少女の髪の毛を、やさしくなでた。
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この国のおじいさん、おばあさんはおだやかで、
やさしい顔をしたひとが多い。
でも、どこかきぜんとしている。
じぶんのものさしを、きちんと持って生活しているからだろう。
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この島で過ごしていると、
夜空の星の美しさにも感動する。
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僕がこの本に出会ったのは「お祭広場」という食事処?
居酒屋?
的な山小屋さん。
群馬県は片品高原にある
「ホワイトリゾート尾瀬岩倉スキー場」
というスキー場のゲレンデの真っ只中にある名物小屋さん。


もう幾度も伺っているお気に入りの場所。
店内には沢山の本や漫画も置いてあって、
その中にポツンとあったものを
「ん?ケンさんの本?
へぇぇ。。こんなもの出してたんだ。
ちと読んでみようかな......」
と手にしたのがこの本を知った最初でした。

にゃんと!
このお店は美味しい漬物とお茶が自由にお代わり放題♪
この辺も名物店たる所以♪(^^)


僕さんのお気に入りは「もつ煮込み定食」

気持ちよく晴れた日には真っ白い雪のゲレンデの真ん中でも!
食べれます(^^)


スキー場もスケールがあって良い感じっす☆(^^)