雲は完璧な姿だと思う。。

いつの日か、愛する誰かが「アイツはこんな事考えて生きていたのか、、」と見つけてもらえたら。そんな思いで書き記してます。

居場所

2013-08-05 00:01:44 | 凄い
定期的に書棚を整理したりなんかしているのですが。
今日、さっき迄、ゴソゴソ......と、そんなコトをしていたら、
途中、手塚治虫さんの本に「ひっかかって」しまい。
作業を忘れてちょっと読み入ってしまいました。



「よくやっちゃうんだぁよね。。
本棚整理中のこのパターン......(´。` )ブヒブヒ」



書棚にある本ですから、一度は読んではいるハズなのですが。
パラリと開いた所で偶然目に入った言葉などが
僕の「何か」に触れたりなんかすると、このパターンに引き込まれます......
そんな書棚片付け中にフト目にした手塚治虫さんの言葉。



「コンプレックスに居場所を与えてやろうとがんばったのが
マンガの原動力だという気がしています」



おややぁぁ!?(゜ω゜)パチクリ



......至極、共感......



「自分にとっての仕事も同じようなものなのかもなぁ、、」



と、仕事に対して、
僕の根底にあったものを改めて認識させられた瞬間......



—————コンプレックスに居場所を与えてやろうとがんばったのが
僕の仕事の原動力だという気がしています———————



という感じ、か......(o-´ω`-)マス



仕事や目的、
生き甲斐や夢みたいなものを失ったら居場所も失うのかしら、ね......
どーなんだろ......



そんな手塚さんの作品で一番好きなものをあげろ......と言われたら、
僕は迷わず「火の鳥」と答えます。
手塚さんが30年もの長きに渡り描き続けた作品です。
僕がこの作品を好きな理由は、
この作品が一番「手塚治虫」という人間「そのもの」を感じられるからで。
他の作品とは少し違った居場所にある、
他の作品とは少し意味が異なる「手塚治虫のリアリティー」を感じるからです。
それはとても個人的な考えではありますが、今迄、
仲の良い友達と手塚作品の話になった時は決まって語ってきた思いであって。
今日、立ち止まって見てしまった本には、
そんな「火の鳥」に対して手塚さん自身が語った言葉もありました。



「僕は火の鳥を日記だと思ってるわけ」

「僕がどういうふうに人生観を変えているかが、
あれを最初から読むとわかるんです。
だからテーマは一貫していませんね」



手塚さんは、今や日本が世界に誇る一大コンテンツとなった
漫画やアニメの基礎を築き上げてきた方々の一人。
例えば、日本初の「連続テレビアニメ」の制作や、
複数の作家で作品を手分けして創っていく「アシスタント・システム」。
異なった作品に他の作品のキャラクターが顔を出す「スター・システム」......など、
手塚さんが生み出した、
漫画やアニメの発展に寄与した様々な新しい手法や技法、考え方などは、
挙げ出せば、もう、キリがなく。
ソレらは専門家さんの文献やサイト、評論等を見てもらうのが一番だと思いますが、
中でも、僕が最も偉大に思えるコトというのが

「主人公を死なせる」
「登場人物が涙を流す」

といった、今では考えることすらもしない「当たり前」となっている手法や考え方。
それを初めて漫画に持ち込んだこと。
手塚さんが活躍し始めた漫画の黎明期というのは、
まだ終戦直後の国の混乱期。
手塚さん自身も戦争経験者でした。
その時代において、漫画の立ち位置というのはとにかく
「子供のためのもの」であって。
その子供達の教育などに対し、
好ましく無いと思われる様なことは一切持ち込まれず。
意識的に排除もされていたようです。
そんな子供達に夢を与えたり、
分かりやすく物事を伝えることに特化、定型化していた漫画において、
タブーとなっていたコトを破ったということが
手塚さんの一番偉大なところの様な気もしています。
何だかトテモ感心してしまいます。
このことが、漫画を子供達ダケのものではなく、同時に、

「人生を生きる全ての人々のもの」

にした要因だったのではないのだろうかと。
マーケットを爆発的に拡大した瞬間だったのではないのだろうかと。
そんなふうに僕は感心してしまいます。



—————手にした本には、
このコトについて語った手塚さんの言葉も書かれています......

「僕がはっきり胸を張って創造したと言えるのは
漫画に悲劇の要素を持ってきたということ」



—————自身が残してきた全ての作品に共通してあるテーマは何か?
ということに関して説明した言葉も書かれていました......

「人間てのはバカだなぁということを僕はテーマにしたんです」



—————代表作である「鉄腕アトム」に関しても......

「進歩のみを目指して突っ走る科学技術が、
どんなに深い亀裂や歪みを社会にもたらし、差別を生み、
人間や命あるものを無残に傷つけて行くかを書いたつもりです」



—————他にも印象的な言葉が並びます......

「豊かな自然への記憶が、
仕事に追いまくられる都市生活者となった僕を
湧き水のように潤してくれているのでしょう」

「自然への畏怖を無くし、傲慢になった人間には必ずしっぺ返しが来る」

「生命のないところに未来はない」



—————改めて強く印象に残ったのはコノ言葉でしょうか。
子供達が構図に多くの絵を詰め込もうとすることを見て言った言葉だそうです......

「僕が漫画を見て美しいと思う要素の中に、空白の美しさというのがある」



—————そして、
一部では有名な話しだと思いますが、
手塚さんが生前に残した最後の言葉。
病床で最後に残した言葉......

「となりの部屋へ行くんだ。仕事をする。仕事をさせてくれ」



お気に入りの「火の鳥」だけは「特別版」でもっているのです(^^)へへへ。


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