ギャラリー樟楠&あるぴいの銀花ギャラリー日記

作家の紹介から展覧会の様子。 ギャラリーのあるアルピーノ村の季節のお知らせ。

新田佳子 宙吹き&ピン・ブロウ ガラス製作

2011年08月10日 15時19分15秒 | たけしの工房探検


追記:2012.3.24
新田佳子さんの2012年の会期が決定いたしました。
2012年6月21日(木)-7月2日(月)
おたのしみに!
 
 
先日 旅した北陸。
最初の目的が、新田佳子さんによるガラス製作の見学でした。
 
 
新潟県、福島県に降り続いた大雨の中
関越道・上信越道・長野道・北陸道と走り
有磯海SAで仮眠して
9:00am、新田さんの待つ工房に着きました。

Photo
 
 
さっそく お願いして「宙吹きガラス」製作を見せていただきました。
新田さんは 作業スペースの中央にある大きな熔解炉から
2~3回に分けて使う分の溶けたガラスを
吹き竿(穴のあいた鉄棒)にとりました。

Photo_2
 
 
大きな炉の中には、下の画像の窯が入っていて
この窯の中で 溶けたガラスが待っています。

Photo_3
 
 
吹き竿にとったガラスを 調製用の炉(グローリーホール)で
作業しやすい温度に調整して 平らな金属がひいてある台で
形を整えていきました。

Photo_4
 
 
作業台に座り、水で濡らした新聞紙(紙リン)を手に取り
さらに形を調整していきます。

Photo_5

熱くないのでしょうか?煙や炎がときおり上がります。
 
 
その後、迷うことなく 息を吹き込みます。

Photo_6
 
 
様子を見ながら調製用の炉に入れて
道具や濡れ新聞を使いながら
思い通りの形に近づいていきます。

Photo_7  Photo_8
 
 
と ここで、ポンテ竿(穴の開いていない鉄棒)が追加されました。
材料を少し取り、吹いたばかりの作品の おしりに
ぺタッ(この付けるモノをポンテと言う)

Photo_9
 
 
形を整えていたのは、グラスの底になる部分だったのです。

Photo_10
 
 
吹き竿に近い方に傷を付け 切り離し
今度はグラスの縁(口に当たる方)を仕上げていきます。

Photo_11
 
 
調製炉で温度を見ながら、余計な分を切り
少しづつ整えていきます。

Photo_12  Photo_13
 
 
少し大きな 綺麗なグラスができました。

Photo_14
 
 
おしりに付いていた竿(ポンテ)を外して

Photo_15
 
 
ゆっくり冷ます為の炉(徐冷炉)に入れて終了。
急に冷ますと割れてしまうそうです。
 
 
 
続いて、「ピン・ブロウ」
吹き竿を使わない方法を見せていただきました。
 
 
同じ様に 熔解炉から2~3回に分けて使う分の
溶けたガラスをポンテ竿に取り、温度を調整して
、水で濡らした新聞紙(紙リン)で 形を調整していきます。

Photo_16
 
 
小さなピンで ガラスに穴を開け
その穴を押さえると、中の空気が膨張して
ガラスが膨らみます。

Photo_17
 

Photo_18
 
 
そこに パファーとゆう道具で 空気を吹き込み 膨らせます。

Photo_19

吹いてる時の顔は「撮らんといて」「載せんといて」
と言われておりましたが、しっかりとUPしてしまいました。
新田さんスイマセン。
 
 
時折、調製用の炉(グローリーホール)に入れながら
形を整えていきます。

Photo_20
 

Photo_21
 
 
まん丸ではなく 四角に近い 丸いうつわになる様に
木ごてを使い、お皿にしていきます。

Photo_22
 
 
底になる部分にキズを付けて、徐冷炉の中で
竿を叩くと「キンッ」と音が聞こえてきました。
暑くて中は覗けませんが 徐冷炉の中で
切り離したようです。
これで製作は終了。
 
 
最後に、施設内を案内してもらいました。

Photo_23

底を削ったり、加工する作業室。
危険な道具もあるようです。

Photo_24
 
 
新田さんのガラスと言えば
「サンドブラスト」
その機械も見せていただきました。

Photo_25
 
 
吹いたばかりのガラスは まだサンドブラスト加工はできません。
温度をさまして、マスキングして・・・・
 
 
サンドブラストは次の機会の おたのしみ!
 
 
2012年も あるぴいの銀花ギャラリーで作品展の
開催が決まりました。
 
 
会期は・・・・
2012年6月21日(木)-7月2日(月)です。
新田さんの前は、成田理俊さん。
新田さんと成田さんは、ふたり展も開催された事があります。
今回は見れませんが、コラボ作品も素敵でしたよね。
 
 
Photo_26
 
 
新田さん、貴重な時間にお邪魔して
いろいろ説明しながらの 製作、ありがとうございます。
 
 
スタッフ一同
またお会いできるのを楽しみにしております。
 
Photo_27
 
 
 
 






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