ギャラリー樟楠&あるぴいの銀花ギャラリー日記

作家の紹介から展覧会の様子。 ギャラリーのあるアルピーノ村の季節のお知らせ。

大塚友野さんのそえる漆

2018年03月16日 19時54分58秒 | ギャラリー樟楠
大塚友野さんのそえる漆
 
埼玉県出身の大塚友野(YUUNO)さん。
東京藝術大学美術学部工芸科漆芸専攻を卒業された後、香川県漆芸研究所でも漆の勉強をされました。
現在は、高知県の山奥にイヌとウサギと共に生活しながら、制作活動をされています。
 
斬新は印象を受ける作品ですが、実は伝統的な漆の仕事を大切になさっています。
 


我が家でも愛用している板皿は、木地の加工もご自身でされています。和菓子をのせたり、季節の葉物、枝豆や空豆などを食す時に素材の色を惹きたててくれます。
手に取りやすいように、縁の裏側に加工がされていて、少し浮いたような印象も気に入っています。





表面のグラデーションは、何層かに塗られた漆を砥石で研ぎ出して付けられています。マットな印象ですが、研ぎ出されているので、角度を変えて見ると、鏡面仕上げのように食材を写し込んでくれます。ツルツルの手触りも心地良いのです。
 


皿や蓋物、初挑戦の酒器などは、乾漆で作られています。
乾漆って聞いたことがないという方もいるかもしれませんが、麻布や和紙を漆で貼り重ね作られています。昔の仏像なども乾漆で作られたものが多いのです。
高知県に在住の友野さんは、土佐和紙と麻布を組み合わせて作られています。
板皿と同じようにグラデーションが表現されたものと、高知の自然に暮らす動植物や昆虫(友野さんは昆虫GIRL)が描かれたものがあります。
この絵も下地に描かれていて、砥石を使って研ぎ出されています。表面に描かれた表情と違い、掠れ具合などもじっくり楽しんでほしいです。



また、研ぎ出さずに仕上げた皿もあります。うっすらと浮き上がる仕上がりの美しさも良いものですね。


 
茶托や茶杓、蓋置などの茶道具も手に取ってじっくりとご覧いただきたいです。




 
会期は、残り2日、17日(午後~17時)、18日は、高知県より友野さんが在廊されます。
漆のこと、細やかな仕事のこと、高知での暮らし、生き物のことなど、楽しいお話が聞けると思います。



ご来廊 お待ちしております!
 
 
 
暮らしにそえる 食卓にそえる からだにそえる
そえる漆展

大塚友野 / YUUNO 3/17(午後)・18 在廊
髙橋睦 / 夢積工房 3/17在廊
坪井理子 / riuru 3/18在廊(午後)

2018.3/3(土)- 3/18(日)
11:00-18:00(最終日16時まで)火・水休み
 
ギャラリー樟楠
さいたま市大宮区北袋町1-147
TEL 048-641-9156
 
 
コメント
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