愛と情熱の革命戦記

猫々左翼の闘争日誌

活憲の時代―伊藤千尋 講演会

2009年02月04日 16時19分40秒 | 戦争のない世界をめざす


 先日の日曜日(2009年2月1日)、東京都江戸川区内の「小岩9条の会」主催で伊藤千尋講演会がグリーンパレス(江戸川区)4F・ホールで行なわれました。写真は、私が講演会に行ったときに携帯電話のカメラで撮影したものです(講演の内容を録音するのは禁止でしたが写真を撮るのはOKでした)。私が関与している「平井・小松川9条の会」も協賛団体の一つです。余談ですが。

 どのくらいの人数が来るのかと思っていましたが正確な人数は知りませんでしたが、会場の席がほぼ埋まるくらいの方の参加がありました。

 講演の内容は、憲法をいかに活用していくことが、つまり活憲が大事かということを自身の取材経験を交えながら分かりやすく、そして熱っぽく語りました。イラク戦争が始まるとき、当時民主党の下院議員であったバーバラ・リーさんが盗聴法などに反対するときに、その根拠となったのが合衆国憲法でした。また、ベネズエラでは露店で憲法の本が販売されていてそれを子連れの女性が買い求めに来たとき、こういうのを読んで役に立つのかときいたところ「憲法を知らずにどうやって戦うというの」と何言ってるのこの人は、という顔で応えられたことなどを通じてお話しました。平和憲法の話ですので、ここではコスタリカのことを伊藤千尋さんはお話しました。コスタリカでは1949年に軍隊を捨ててから周りの国々を平和にしていくことを通じて自国の平和を守っていくという平和への戦略を立ててきました。国内的には軍隊を捨てる前には軍事費として計上されていた予算を教育に使っていくことを通じて中南米きっての教育国となりました。医療制度は、無料で受診できるようになっています。また、コスタリカでは憲法裁判所というのがありますが、電話でも憲法訴訟を提起できます。もっとも、最終的には書類は必要ですが、日本みたいに法律の専門家でないとできないようなものではなく、名前と連絡先と自身が憲法違反と感じた事柄を書いて提出すればいいのです。とくに難しい形式は必要ではなく、書類に書いてあればいいということでビール瓶のラベルをはがした裏に書いたものさえあったのです。コスタリカでの憲法訴訟の最年少は8歳だそうです。

 ようするに、諸外国における民主国家では憲法を国民が使うことが当たり前の前提とされているわけです。他にもいろいろとお話ししました。カナリア諸島で広島・長崎広場があって、これが現地の市長が平和を考える広場としてこのネーミングがいいとし、日本国憲法第9条の条文を記した記念碑を置いたものでした。

 現在の世界の趨勢では、アメリカから自立するのが常識であるということが現在の中南米での政治革新のことやソ連崩壊後のヨーロッパ諸国の動向を踏まえながらお話されました。

 世界を見渡すと、民主国家では憲法を活用して当たり前であることと、日本国憲法第9条が世界で現在では望まれているのだということを事実を以って知ることができます。熱く、有意義な講演会でした。



 講演者紹介
 伊藤千尋
 1949年山口県生まれ。1973年東大法学部卒業。翌年74年朝日新聞社入社。84年サンパウロ支局長。88年週刊誌「アエラ」創刊編集部員。91年バルセロナ支局長。2001年ロサンゼルス支局長。現在「be」編集部員。ほかに、「コスタリカ平和の会」共同代表を務めている。主な著書に「反米大陸」
(集英社新書)など。



 追伸
 「子どもの貧困に目を向けて!」の続きは書いている途中です。今しばらくお待ちください。


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