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猫々左翼の闘争日誌

生活向上めざしすすむ改革議論―キューバ【転載記事】

2009年11月21日 10時56分41秒 | ラテンアメリカの政治革新、文化等

しんぶん赤旗 2009年11月21日


 キューバがすすめる最近の国内改革について、来日中のハバナ大学付属キューバ経済研究所のオマール・エベルレニイ副所長に聞きました。(島田峰隆)


 ハバナ大学付属キューバ経済研究所 オマール・エベルニイ副所長

 ラウル・カストロ氏が国家評議会議長になってからの第一の変化は、キューバ経済に構造的問題があることを政府が認めたことです。ラウル氏は「経済効率」といった言葉を使い、もっと効率的な国をつくるための構造改革が必要だと語っています。

 第二に、この認識に基づいて、政府がいくつかの具体的な措置を取り始めたことです。たとえば家電製品の購入や携帯電話悪、観光ホテル宿泊の許可などを始めたことです。とくに、背陰惨活動が行われていない土地を農業に取り組みたい人に提供したことは、輸入依存の食糧事情を克服するうえで重要な前身です。

 第三に、政府が国民に対し、生活上の問題点を率直に伝えるよう呼びかけたことです。職場などで、幅広く、興味深い議論が行われました。こういうやり方はこれまでなかったことです。

 国民は、全体的にキューバの社会主義を支持しています。そのうえで、これまでと異なる社会主義、貧しさのない社会主義、生活必需品に困らない社会主義、生活できる賃金を保障する社会主義をどう実現するか、真剣に議論しています。

 今日のグローバル化のなかでは、一つの国が他国との経済関係なしに発展することはできません。中国、ベトナムのような経済面で成功した国が示しているのは、外国資本が国の発展に役立つということです。

 キューバ経済の発展のためには、もっと外国資本を重視し、市場を開放し、他国とより緊密に結びつく必要があります。中国、下と名無では市場がよく機能しています。ベネズエラなど周辺国とのキューバのつながりは強まっていますが、医者の派遣だけでなく、もっと多くの分野で協力すべきです。

 この50年間に発展した国は、産業に力を入れ、食糧自給に力を入れて聞きました。キューバは国際主義を発揮して医師を外国に派遣するなどしてきましたが、このことは外国経済的に結びつき、市場を開放することと矛盾しないでしょう。

 キューバが外国資本の受け入れを増やそうとすると米国は妨害するでしょう。オバマ政権は、最初は前向きなことを述べましたが、対キューバ経済封鎖の点ではほとんど変わっていません。このところ封鎖の解除を求める声が強まっていることは当然です。キューバの国内改革は、まだその内容を定めている段階であり、成果がどうさらに出るかは、2,3年待つ必要があります。


2009年11月21日(土)「しんぶん赤旗」第6面より転載。

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