愛と情熱の革命戦記

猫々左翼の闘争日誌

日空が映画「沈まぬ太陽」へ難癖つける

2009年11月05日 00時50分35秒 | 人間らしく働くルールの確立を
「沈まぬ太陽」、社内報で批判=客離れ誘発に危機感-日航(時事通信) - goo ニュース

 今、全国で映画「沈まぬ太陽」が上映されているのはみなさんもご存知でしょう。何しろ主人公の恩地を演じているのがあの渡辺謙氏ですから。物語では、主人公は空の安全を守る職場を作ろうと労働組合の活動に取り組んで労組の委員長を務めるなどするわけですが、そのことで会社(舞台となっているのは日本航空)からの報復人事により、主人公恩地氏は世界の僻地をたらいまわしにされてしまいます。もちろん、主人公は会社の不当なやり方に屈することなくおかしいものはおかしいと正義を貫き、労働組合や仲間を励ましていきます。

 興味ある方は映画を観ていただけばそれが一番良いです。

 さて、それにしてもJAL経営陣の映画に対する反応はあまりに痛々しいです。今、日本航空ことJALは周知のように経営再建に取り組まなければいけない状況にあります。そういう局面で、社内報で映画「沈まぬ太陽」に難癖をつけようとは、経営陣の見識のなさはあまりに痛々しいです。言葉悪いけれども、JALが迎えている局面を考えれば、社内報を使ってまで「沈まぬ太陽」に文句をつけようとは、経営陣はバカ丸出しというしかありません。

 よく考えてほしいことがあります。映画やその原作の小説は、舞台として日本航空が使われているとはいえフィクションです。内容的にも、会社をつぶそうというのではなく、本来の企業としての社会的使命を果たす会社を作っていこうと、会社内の不正義を正そうとするのが物語の主人公です。どのような会社であっても、健全な経営を続けていくためには会社内の不条理に対して「おかしい」と毅然とした態度をとる人が労働者の中には必要です。JALの経営陣の態度は、社内に会社内の不条理を正そうとする人がいるのは迷惑だといわんばかりのものです。今の、JALの経営陣の対応、態度では、真に企業としての社会的責任を果たす会社をつくりあげていく方向で経営再建をしようという真剣な考えがないと思われても仕方のないことです。

 資本主義社会において労資は対立するとはいえ、社会的責任を果たす企業づくりには映画「沈まぬ太陽」の主人公である恩地のような人物は会社内に不可欠な存在です。それぞれの局面で衝突することはあっても不条理に屈しないことは評価するべきです。また、それができてこそ本当の意味での一流企業です。どれほど、利潤が高くても自己中心的で企業としての社会的責任をまともに果たそうとしないような企業は三流企業あるいはもっと下流の企業です。

 この際だから、はっきり申し上げておきましょう。JALの経営者は企業としての社会的責任をきちんと果たす会社をつくる方向で経営再建しようという真剣な姿勢がないという点で、経営者として三流にも満たない水準と言えるでしょう。これでは、JALの行く末が思いやられます。

 JALの経営陣の本質は、映画「沈まぬ太陽」が暴露しました。


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