愛と情熱の革命戦記

猫々左翼の闘争日誌

革命運動にぴったりの歌だね

2014年10月08日 02時00分36秒 | 音楽、その他文化関係

 日本国憲法には、憲法のある自由と民主主義の原則について人類史の中における人類の長い年月に渡る努力の成果として位置づける条文があります。

第97条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

 日本国憲法の条文の並びとしては、第97条よりずっと前になりますが、関連して日本国憲法第12条には、国民に対して自由と民主主義を保持するために不断の努力が必要だということが書かれています。

第12条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

 日本国憲法は、天皇条項(第1条~第8条)といういう主権在民と民主主義の原則と相容れない要素がある一方で教育を受ける権利(第26条)や健康で文化的な生活をおくる権利(第25条)など先進的な内容が盛り込まれています。これは、アメリカ独立革命、フランス革命などの成果の他に特に生存権に関してはワイマール憲法の成果が反映しています。生存権は、貧困を根絶するための人民の闘争のもたらした果実です。ビクトル・ユゴー原作の『レ・ミゼラブル』では、「ABCの友」という結社が民主共和制の国家づくり、貧困をなくすために武装蜂起する場面があります。「ABCの友」そのものは、『レ・ミゼラブル』というフィクションに登場する架空の団体です。また、「ABCの友」の武装蜂起は敗北に終わります。しかし、作品の内容には、当時のフランスを始めとしてヨーロッパの政治と社会状況が色濃く反映しています。そういう意味では、「ABCの友」のような戦いがヨーロッパ諸国では実際にあったわけです。このような成果としてワイマール憲法が生まれ、また日本国憲法のような生存権を明確に掲げる憲法が世界に誕生しているわけです。

 私は、『レ・ミゼラブル』のミュージカルでよく歌われる『民衆の歌』の『戦う者の歌が聴こえるか』という箇所を聴くと日本共産党など社会変革を志す戦いがどういう歴史的基盤によって成り立っているのかに想いをはせます。現在の日本では、日本国憲法に基づく議会制民主主義がまがりなりにもあるので日本峡湾等の革命運動は、武装闘争と無縁です。しかし、『レ・ミゼラブル』に登場する「ABCの友」という結社の戦い方と現在の日本共産党の戦い方とでは取り巻く政治体制の違いや社会発展の度合いの違いを反映した戦い方の違いがあるだけであって自由と民主主義及び貧困の根絶のために戦うことでは通じるものがあります。

 そういうわけで私は『民衆の歌』に強く共感します。

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