かなり時間がかかりましたが、ようやく土木学会論文集の原稿が形になりました。査読で落ちるかもしれませんが、タイトルは「ひび割れ抑制システムによるコンクリート構造物のひび割れ低減と表層品質の向上」。私の30代後半の研究の集大成と言ってよいと思います。
連名者にチェックしてもらい、私自身も週末にもじっくりと校正して、投稿したいと思います。
日本にいるときと違い、海外にいると自分一人での行動が多くなります。コツコツと行動することが多くなるので、生み出せる成果も少ないように感じます。
ですが、何事も、一歩ずつ着実に歩もうと思っています。日本でやるべきことと、フランスでやるべきことは当然に異なります。
フランスに来てから家族のそれぞれのメンバーとの関係はすごく改善されています。特に次女と過ごす時間は日本よりも圧倒的に増え、今後の長い人生における信頼関係が醸成されているように思います。どうせ二人で過ごす時間が多いのであれば、それをインフラ・歴史巡りに当てようということで、これも毎週水曜日の積重ねになりますが、少しずつ積重ねた時間の価値は非常に大きくなることと思います。二人の関係にとっても、自身の勉強にとっても。
論文の執筆は、コツコツとした時間の積重ねですが、一つ仕上げてみて、改めて海外で時間に余裕のある現在の環境に非常にありがたみを感じます。次からの数本は英語の論文を予定していますが、これもかなり時間がかかると思います。SWAT,目視評価についての英語の論文と、ノルウェーでの国際会議に投稿する復興道路の品質確保の論文の3つを、次のターゲットにします。
また、日本にいるときには非常に重荷に思っていた、土木学会の震災報告書(津波による構造物の被害)の取りまとめ作業にも、ようやく着手できる状態となり、これはぜひとも年内に片を付けたいと思っています。
これからのフランスでの滞在期間は、これまでで最も論文等の原稿執筆を行う時間になると思いますが、自分自身で「やり切った」と思えるように全力投球したいと思います。
明日から三日間、オフィスに来れませんので、分厚いですが「PC構造の原点フレシネー」は家に持ち帰って、楽しむことにします。