細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

6/13(土) 見学会 報告

2009-06-13 21:59:32 | 教育のこと
見学会用のブログの記事の転載です。

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詳しくは、本家ブログの方で週明けに記します。写真もつけますね。

見学会の写真やデータが溜まってきており、これをアルバムやWEBにして公開し、コースのHPとリンクするなどの作業が必要です。どこかで半日くらい時間をとって作業します。受験生などにとってはこれらの情報がとても大切なので。

今日は、私の運転する車に私を含めて6名。林さんの自家用車に林さんと娘さん。合計8名の非常にアットホームなメンバーでスタート。大人数を率いるのも楽しいし、こういうアットホームなのも大好き。

まずはシーサードラインの鳥浜駅周辺の首都高速道路の構造物の劣化の見学からスタートしました。アルカリ骨材反応で劣化をしているのですが、卒業研究で神奈川県の構造物の劣化調査を行う重野君に、何も情報を与えずに、観察・分析させました。

2年生の女子学生には、最初からいろいろと解説しながら、劣化の分析の仕方、着眼点などを教えました。もちろん、重野君ら、コンクリ研の学生にも最終的にはいろいろと指導しました。メインテナンスだけは、実構造物を見ながらでないと真の教育はできません。私もJRで叩き込まれて来て、見方を身に付けてきました。学生はなかなかこういうものの見方を教わる機会はないですよ。とても貴重な機会です。

その後、三笠公園へ移動し、三笠丸を見学。私と林さん親子は三笠丸の中に入りました。感激。

そして、15:30発の船で、猿島へ。ここが今日のメインでしょうか。猿島要塞を見学しました。2000年に土木学会の選奨遺産に選定されています。素晴らしかったです。猿島自体も小さな島ですが、非常に魅力的な島で、多くの観光客、釣り人が訪れていました。

横須賀へ戻って、第三海ほの見学。これもすごかった。日本の戦争の歴史の遺物ですが、東京湾に沈んでいた構造物を引き上げて、移設し、保管している、という経緯も改めて知り、勉強になりました。コア抜きのあとが2箇所ありました。私の知っている方々が抜いた跡でしょう。

それから、三崎港へ移動。私の行きつけのお寿司屋さんで、みなで夕食。林さん親子はすでに帰路についていたので、6人でお寿司を堪能しました。おいしい。やはりよいものを見て、おいしいものを食べて、満足です。

帰りの高速道路では、助手席の2年生女子の留学の相談、英語力(特に会話)の向上の相談に乗ったり、雑談しながら帰りました。

あっという間に大学に着きました。302室で私は少し缶ビールを飲みながら、談笑。2年生の2名が本を借りたい、とのことだったので、お薦めの本を何冊か貸してあげました。

今日の見学会は小規模で、こういうのは気楽です。こういう楽しい見学会も年に何度かやりたいです。私が本当に見たいものを、少人数の学生たちと一緒に見る、というのも、悪くないと思いました。

つくづく、学生たちと一緒にいること、彼らと話をすること、彼らにものの見方を教えてあげること、考え方を教えてあげること、が私は好きなんだなと再認識しました。

さあ、またどんどん企画していきますが、6/11(木)に打ち合わせしたNEXCO中日本の方々から、静岡県の清水の建設現場の紹介をいただきました。第二東名、張り出し施工、剥落対策の合成短繊維を添加です。結構すごい工事で、コンクリートの打込みを見ることができます。橋脚の高さが高いので、ポンプ圧送も大迫力でしょう。いつでも来てもらっていいです、と言われたので、企画しますよー。お楽しみに。

私自身は、7月下旬にまた羽田のD滑走路に行ってきます。盛土と桟橋の接合部の工事で、今度は工事現場に上陸してきます。残念ながら学生を同伴できませんので、限られた数の研究者だけで行ってきます。

「示方書勉強会」から「次世代の示方書を勉強する委員会」へ

2009-06-13 08:41:27 | 研究のこと
昨日は、第11回目の示方書勉強会でした。JR東日本構造技術センター所長の石橋忠良博士に、勉強会としてインタビューをしました。2時間半の濃厚なディスカッションでした。

現在の日本で、土木学会のコンクリート標準示方書のことをもっとも熟知しておられる方であることは、万人が認めるところでしょう。その石橋さんの深い思い、知識を2時間半で浴びるように吸収いたしました。我々にその基礎力があることも、質疑で当然に理解していただけたでしょうから、非常に濃厚なディスカッションでした。

私はおそらく、昨日のディスカッションを最も理解している人間の一人だと思いますが、理解はできても、これを次世代の示方書に反映させていく、つまり実行していくことはとんでもなく大変なことです。でも、それをやろう、と我々は覚悟を決めつつあるのだと思います。

そして、プライベートな示方書勉強会はほぼ永続させるつもりですが、土木学会のコンクリート委員会の3種委員会として、われわれの勉強してきたことをさらに押し進めて、示方書に反映させることを真剣に議論する委員会を立ち上げることに、ほぼ決まりました。昨日の懇親会で気炎をあげた結果、決まりました。

まだ委員会名称は仮称ですが、「次世代の示方書を勉強する委員会」にしようか、と昨日は相談しました。

もちろん、委員は公募です。委員長は石田哲也先生、幹事長は私、細田の体制になりそうです。勉強会の議論は、かなりの部分がこの委員会に反映されることと思います。

どんどん展開していきますね。止まらなくて怖いのですが、まあ何とかなるでしょう。