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身近な生き物:森の邂逅

2021-11-03 06:29:19 | 日記
写真入りの紙面

 週に5日ほどウォーキングを楽しむのは車で15分程の森林公園。
広大な森の中では年間を通じて80種の野鳥を観察できるといわれています。
 ここで定点観察を20年以上続けておられるのがHさん。
以前は公園に来る時間帯が重なっていたので時々お会いし、その度に貴重な情報
を聞かせて頂きました。
ところが最近は時間がずれてしまったのかとんとお目に掛かりません。
 お変わりないだろうかと気にしていたら、意外な所でお姿を拝見しました。
地元紙の鳥に関する記事に写真入りで載っていたのです。 
 巡りあわせとは不思議なもので、紙面で見たそのすぐ後に公園でばったり出会い
ました。
「今日はうちを出るのが遅くなって、こんな時間だよ」、いやいやそのおかげで
お会いできました。
ぜひお聞きしたいことがあるのです。

 日差しが強い夏の日に「キッキッ」と甲高い鳴き声を発しながら公園の上空を
飛び回っていた猛禽類がいました。
鳩よりひと回り大きくてカラスよりは小さく、毎日午前中の同じ時間帯に現れました。
 何時の頃からか2~3羽見かける様になり、秋が深まった頃に気が付けば姿を
消していました。
 ハヤブサに似ていたけれどシルエットが違う様な。
ツミにしては大きさが違う様な。
あれは何だったのでしょう。
 「ああよく飛んでいたよね、チゴハヤブサだね」、6月頃に長野市にやってきて
カラスの巣などで産卵。
10月頃にユーラシア大陸に向かって渡りを始める。
 昔は東北地方以北でしか観察できなかった鳥だが何故か温暖化に逆行して、
今は長野県が南限。
市内でも20数年前から繁殖が確認されており、この辺りにもなん箇所か巣が
あるよ。
そう話してくれました。

遅めの産卵

 カラスの繁殖期は3月から7月と長いので早めに空き家になる巣もでてきます。
そこを利用する都合上他の鳥より産卵が遅めになりますが、別の理由も。
<小鳥の幼鳥は巣立ちの時期は飛行が未熟なのでエサにしやすい。
この時期に合わせるのも抱卵が遅い理由。
しかし不都合もある。
梅雨時に掛かるので雨に打たれ、その後には夏の激しい日差しにも耐えなければ
ならない。>(森と水の郷あきた より)
 巣を覗けるカメラを設置して食事風景を観察した記録がありました。
<巣立ちまでに3羽のひなは小鳥307羽、トンボ310匹、セミ5匹をエサに
した。>(札幌チゴハヤブサの会 より)
 親鳥は虫と同じ数の小鳥を捕らえているので、この説明は説得力があります。

 しかしこんなに密着しての観察は稀。
鳥類図鑑などでは「チゴハヤブサは数が少ない」の記述があり、地域によっては
姿を見るのも難しいといいます。 
 そうかなあ、私にとっては夏の間中飛翔を見続けたチゴハヤブサよりも、半年に
一度しか会えないHさんの方が余程出会いの少ない希少な相手。
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