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人類の苦難を教えるムギクサ

2015-07-07 09:35:06 | 日記
<似た姿が多すぎるイネ科の植物>

 いつも思うのですが、イネ科とキク科の植物は姿が似ている物が多くて、
見分けるのに苦労します。
エノコロクサが茂っていると思っていた場所を良く観察すると、似ているけれど
どうも様子が違う草が沢山混じっていました。

 毎週火曜日はウォーキングの途中で見つけた山野草を記していますが、今週は
イネ科 オオムギ属 ムギクサ です。

 明治初期に日本に入って来た帰化植物で本州以南に広がりました。
土壌の種類を選ばないので世界中の湿地地域に広く分布しています。 
 10cm~50cm程に成長しオオムギと似た穂を着けます。
似ているのは当たり前。
イネ科の植物多しと言えども、オオムギに似た穂をつけるのは本家のオオムギ、
ヤバネオオムギ、ライムギ、そしてこのムギクサの4種類しかないそうです。

 聞きなれないヤバネオオムギを含めた3種類は栽培種なので、純粋に雑草の
身分を楽しんでいるのはムギクサだけです。
雑草とは言え栽培種の麦に似てなかなか立派な穂です。
 多くは緑色ですが中にはもう茶色に実った穂や熟して先端からバラバラと
こぼれ始めている物も散見されます。

<野生種との違いは何か?>

 ところで野生種と栽培種の違いは何でしょうか?
先ずは実のひとつひとつが大きくて、収穫量が多くなければいけません。
また食べて美味しいのは言うまでもありません。
 調べてみるとムギクサには毒は無いものの、粒が小さく水につけても
ふやけないので炊いても麦飯にはならないそうです。

 もうひとつ、生育が均一で同じ時期に収穫期を迎えるのも重要です。
実りの時期がバラバラで、熟した順に穂から落ちてしまっては収穫ができません。

 ああ、そうか。
数千年に及ぶ品種改良の歴史はこう言った不便を無くす作業の連続だったのか。
一瞬、人類が歩んできた苦難の道のりが見えた気がしました。
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