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身近な生き物:フクロウの眼鏡

2024-07-10 06:29:19 | 日記
不思議な物体

 市内の森林公園をウォーキングコースとして利用していますが、ここに
前から気になっている物がふたつ。
共に20センチほどの穴が開いた大きな木箱で樹に括りつけられています。
 公園の東の林の中の物が数年前に、北方面の林の物は去年から、知らぬ
うちにどなたかが付けていました。
 察するにこれはフクロウのために設けた巣箱。
でも全くフクロウが寄り付いた気配がありません。
さてこの木箱、どうしたら有効活用されるのか、想いを巡らしてみました。

 当然のことながら鳥用の巣箱の大きさは利用を想定する鳥によって異なります。
たとえば大きなフクロウとスズメくらいのシジュウカラ。
 <穴の大きさ:フクロウは直径15cm、シジュウカラは2.8cm。
穴から底面までの長さは50cmと15cm。
幅は40cmと15cm。設置する高さは5mと2.5m>(東北森林管理局 より)
 これに照らし合わせると、あの木箱、やっぱりフクロウ向けの巣箱で
間違いなさそうです。

想定外の入居者

 日本に生息するフクロウは11種類。
長野県辺りで主に見られるのはコノハズクやアオバズクで3月以降が繁殖期
になります。
 <巨木の樹洞などを繁殖場所に選ぶが近年適した樹木が少なくなっている。
そのため擁壁の穴や棄てられた洗濯機の中で営巣する例もみられる。
フクロウは素材よりも場所に拘って巣を作る。
巣箱を設置しても利用されるのはせいぜい3割>(morinos より)
 弘前市の実例がありました。
<2016年に53か所、17年に60か所巣箱を設置した。
その結果営巣したのは17か所、産卵数は53個、巣だった雛は37羽>
(まさひろ林檎園 より)
 県内での実例もありました。
<長野県信濃町のアファンの森ではフクロウの巣箱を設置しているが、19
年間で巣立った雛は37羽>(ACORN より)

 偶然にも雛の数が37羽と同じですが、一方は2年間での成果、もう一方は
20年近く掛けての結果。
フクロウ相手の取り組みの難しさが伺えます。
 となれば地元の森林公園に設置されたたった2個の巣箱に、早急な結果を
求めるのは酷な話。
何時かフクロウの御眼鏡にかなう日が来ると信じて待つしかなさそうです。
 待っていると想定外の入居者がやって来ることもあるようで。
「小さな森と花咲く丘」のブログではムササビが子育てしている様子が写って
います。
 アメリカのフロリダ州では巣箱の入り口から並んで顔を出すコノハズクと
何故かアメリカオシドリの雛の写真も。(ナショナルジオグラフィック より)
 検索するとフクロウの巣箱を拝借する意外な生き物の写真が出て来ます。
ありがたいことに、シジュウカラの巣に入り込み易い長い物は見ずに済みました。


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