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身近な生き物:何が通るか、けものみち

2018-01-24 06:29:09 | 日記
獣の足跡

 思った以上に降り積もった一昨日の雪、おかげで昨日のウォーキングは
いつも以上の運動になりました。
雪を踏みしめながら進むのは、砂浜を歩く様に負荷が掛かっていい具合です。
調子に乗って大雪にもかかわらず、何時も歩く森林公園を目指してしまいました。
 後で思えば、「行かなければ良かったのに。」

 ここは東京ドーム3個分の広さです。
林の中を遊歩道が巡っていますが、さすがに20cmも積もった日には誰も
来やしません。
 足跡の無い道を行くのは、それだけで良い気持ち。
人間の形跡は無いけれど、所々に獣の物は残っています。
それを見つけて足跡の主を想像するのもまた楽し。
 左右に少し隙間があって、前脚と後ろ脚がほとんど同じ場所を踏んでいる
のは多分タヌキです。
野生動物は人間の匂いに敏感だと聞きますが、ここのタヌキはどうも人慣れ
しています。
けものみちを通らずにすたすたと遊歩道を歩いて、その先に続く階段も躊躇
なく利用しています。
 傾斜がきついので1段1段の間隔が狭いのですが、律儀に1段ずつ足を
運んでいます。
1段にひとつずつ残る足跡を見ると、一気に駆け下りずに四つ足で慎重に
下りた姿が浮かびます。

 一直線に続いている跡はキツネ、点々と小さく残るのは恐らくハクビシン、
所々につけられた足跡を見ながら進んでいると、唐突に奇妙な物が目に入り
ました。
明らかに人の足跡ですが、どうにも不思議なのです。

騙されないぞと心根が

 繰り返しになりますが私が歩いているのは雪が降り積もった森林公園の
遊歩道。
誰も歩いていない道です。
そこに突然人の足跡が出現したのです。
 それがどうした別の順路で来たのだろう、普通はそう思うでしょう。
でもそれはあり得ません。
何故なら足跡はたったのひとつ、いきなり現れて一歩踏みしめた後の二歩目
が何処にもありません。
 人間の足跡じゃないのだろう、そうも思うでしょう。
先端が緩やかにカーブした長楕円形、真ん中が少しくびれて後ろの部分は
やや角ばっています。
どう見ても人の足型です。

 不可解なのは、突起物の無い扁平な靴で踏んだかの様に靴底の跡が一切
無い事。
そうかといって素足でもなさそうなので、一層不思議が増してしまいます。
頭上の枝から落ちた雪がたまたまこの形を作ったのサ、そう思おうと努め
ますが心の底には「そんなに都合よく落ちるかい?」と囁く声が残ります。
 まだ雪がぱらぱら舞う空はどんよりした雲が覆っています。
辺りは薄暗く、鳥の声も聞こえて来ません。
森の奥でたったひとり佇む私は、理解不能な足跡を前にして少しばかり
背筋が寒くなって来ました。
 正体不明の主が歩く道は、けものみちならぬ「バけものみち」でした。
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