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身近な生き物:相撲部屋の親方

2024-06-26 06:29:39 | 日記
出場条件はサの有無

 何気に見ていたNHKの番組で不思議な光景に出くわしました。
いい大人が小指の爪程しかないクモを戦わせて大騒ぎしているのです。
 千葉県の房総半島にある富津市で毎年5月の連休に行われるこのイベント、
フンチと呼ばれるクモ同士を喧嘩させて最強を決める遊びです。
番組では「第23代横綱決定戦」を取材していました。
 勝負をするのはネコハエトリの名の1センチほどのクモ。
<メスは全身淡い褐色で頭部が濃い褐色、腹部の中央に黒っぽい毛がある。
オスの腹部は明るい褐色でそれ以外は黒い。
糸は張らずに餌を求めて歩き回るが、その姿が猫に似ているとされる。
3月から5月の繁殖期にはオス同士が出会うと前脚を持ち上げて威嚇し合う>
(目にみえるいきもの図鑑 より)

 この習性が横綱決定戦の肝になります。
<愛好会のメンバーが行司を務めてオスのクモ同士を組み合わせ、逃げ
出した方が負け。
当日捕まえて来たクモでも参加できるが「サ」が欠けているクモには参加
資格がない>(富津フンチ愛好会 より)
 「サ」とは一番前にある脚のこと。
これを大きく振り上げて相手を威嚇する姿が勝負の見どころ。
だから左右のサが揃っているのが出場の条件で、他の脚が欠損していても
参加はOK。

こちらはコガネグモ

 江戸時代に始まった歴史ある遊び。
<昭和20年代には子供たちの間で大流行した。
駄菓屋で売るクモを入れて運ぶクモ箱が最盛期には年間60万個も生産
されていた。
その後衰えたが1999年に愛好家が集まり富津フンチ愛好会を結成。
子供から大人まで同じ目線で楽しめるのが最大の魅力。
年々参加者が増え見学者を含めると300人以上が集まる>
 お遊びとは言え歴史ある大会、賞品は豪華です。
<大人の部の副賞は米一俵。
子供の部は今年からipadが贈られる>(富津っ子 より)
 戦い終わったクモは元いた場所に逃がすのが決まりだそうで。

 ネコハエトリは沖縄を除く全国各地に分布するクモ。
きっと私の目の前に現れたこともあったでしょうが、フンチを知らない身に
すればただの通りすがり。
これから多少の興味は持ったとしても捕まえて相撲をとらせるほどの酔狂
じゃありません。
 そんなことを思っていたら、何気に見ていたNHKの番組で不思議な光景
に出くわしました。
いい大人が親指の爪ほどもあるクモを戦わせて大騒ぎをしているのです。
 こちらは別の日のテレビの画面。
鹿児島県の愛好家がコガネグモ同士を戦わせていました。
 何だか日本のあちらこちらでクモを戦わせています。
他人様に影響されやすい私、もしかしたら来年の今頃は横綱の親方になって
いるかもしれません。



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