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我が家の庭にもいる何でも無い虫が世界的な人気者

2016-01-27 07:00:26 | 日記
春を待ちわびる

 狭い我が家の庭はすっかり雪に覆われ、どこにも命の息吹など無いように感じます。
しかし自然はしぶとくも力強い物。
よく見れば、枯れ枝に見えたアジサイにも芽が出ているし、少し赤みを帯びて膨らみ
始めてもいます。
ハナミズキも枝先の花芽と葉芽がまっすぐに上を向いて動き始める時を待っています。

 覆われた雪の下にも、やがて来る春に備えている多くの命達がいます。
例えば氷の様に冷たくなった石の下、そんな場所で春を待ちわびている一匹の虫。
きれいな羽を持っている分けでも無い、心地よい声で鳴く分けでも無い、何処にでも
いそうな特徴の無い虫ですが、そんな虫をこよなく愛するファンがいます。
 そう聞くと、少しばかり興味がわいて来ませんか。
その正体を知りたくて、いつも以上に雪解けが待ち遠しくなったりはしませんか。

恐るべき兵器を持った虫

 黒光りする細長い胴体、それに比べて小さ過ぎる頭、何だかバランスが悪くて
いびつなヒョウタンを思わせる体つきです。
みょうちくりんな見かけとは違って実は獰猛な肉食の昆虫です。
その正体はオサムシの仲間のマイマイカブリ。
 名前の通りカタツムリが大好物で、素早い動きで捕えると肉にかぶりついて恐怖の
液体を注入します。
これは肉を溶かす消化液、溶けた肉を吸いつくされたカタツムリはやがて殻だけ残して
消えてしまいます。

 更に体内には刺激性のメタクリン酸などの液体を常備していて、敵に襲われると
お尻から噴射します。
これは後ろ向きだけではありません、空からの攻撃にも対処できる様に上方にも噴射が
できるのです。
 液が手に触れてもそれ程の心配はありませんが目に入ると厄介です。
重い炎症になる場合もあるのです。

 どんな世界にも熱心なマニアは存在する物です。
オサムシの仲間を収集するマニアがいます。
彼らにとってマイマイカブリは非常に魅力的な生き物。
しかも日本固有の種なので収集家は国内だけに留まりません。
海外のマニアにとってマイマイカブリは垂涎の的だと言われています。

 雪に覆われて一見何も動きが見えない冬の庭、しかしその下では多くの生き物が
動き始める準備をしています。
その日を待ちわびる観察者や愛好家もこれまた沢山います。
どの命とっても、春はもうすぐ。
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