Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

I Wanna Thank You

2009-09-28 10:22:26 | 私の日々
7/25に予約した時点でMAZE featuring frankie beverlyのライブ、
このような形で迎えることになるとは思ってもいなかった。

主人の母が17日の夜遅くに亡くなった。
病気療養中ではあったが、みんな元気になると信じていた。

母が亡くなる数時間前に私は「ありがとうございます」という言葉を言った。
すると母は「何を言うのよ。」みたいな言葉を返してくれた。
帰る時、「また明日来る」と伝えると、もうほとんど喋れなかったが、
一生懸命、何か言おうとしていた。
たぶん、「だいじょうぶだから。無理しないでね。」
そんなことを言ってくれようとしていたのだと思う。
家に帰った途端、病室に付き添っていた主人から危篤の知らせを受け、
病院に戻ったが間に合わなかった。

お彼岸や友引、いろいろな事情が重なり、通夜、告別式は25、26日となった。
日が伸びた分、一つ一つの準備が丁寧になり、亡母にも納得して貰える葬儀、
となったと思いたい。

そんな状況だったので、フランキーのライブはほとんどあきらめていた。
葬儀に至るまでの日々、"I Wanna Thank You"の歌詞が何度も心の中に浮かんだ。
「陽の光であり、いつも支えてくれた、いくら感謝してもしきれない」
まさに"I wanna thank you, thank you, thank you"そんな思いだった。

主人がフランキーのこの曲を聴きたい、母を想って歌いたいと言う。
葬儀はこの日と重なったが、初七日も過ぎているし、母も喜んでくれるだろうと。

26日の開演は8時。
告別式、火葬、初七日法要を終え、主人の実家にご位牌とご遺骨、遺影を飾り、
お線香を上げ、家に戻ったのは6時頃。
さすがに白い服は着れず、喪服ではないが黒い服に着替えて、コットンクラブに向かう。

席に案内してくれたOさんから「最初から総立ちになりますよ。お陰様で大盛況です。」

8時を廻ってもフランキーは登場しない。
ライトが暗くなりアナウンスが入り、拍手。
しばらくすると、またライトがつく。
Oさん曰く、「ちょっと忘れ物したみたいで。なにしろ63歳ですから。
白いキャップが楽屋に20個くらい並べてあって、その時の気分で違うのを選んでます。」

だいぶ遅れてフランキーは登場した。
間に1日オフが入っても、4日間のライブ、
全身全霊で熱唱するタイプのシンガーには厳しいと思う。

最初は少し声が出てないようだったが、だんだんとフランキー節に。
なにしろバンドがタイトで、息がぴったり合っている。
確か45年、と言ったかな? 長い付き合いのメンバーもいる。

この日の記憶は余り定かではない。
アンコールの"I Wanna Thank You"
もちろん、一緒に歌い二人とも泣いた。
しかし、"Joy & Pain"
フランキーは観客に「もっと心の底から歌って。」
「もっと力強く、気持ちを込めて。」
"Joy & Pain, Sunshine & Rain"
繰り返し、このフレーズをオーディエンス一体となって歌っている内に、
「辛い時もあるし、嬉しい時もある、陽が射している日もあって、
雨の日もあって、それが人生、それでいいんだ。」
とメッセージを受けた気がした。

そして"Happy Feeling"
どんな時も幸せな気持ち、感謝の気持ち、
苦しい時でも、そのなかでありがたいと思える心でありたい、
そんなことを思った。

一生忘れられないライブになった。
母は気配りの人だったから、これは偶然ではなくて、
この日に悲しんでいるだけではなくて、
Mazeのライブに行けるように道をつけてくれていた、
そんな風に思った。

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