画像は7歳の時の夫と当時31歳の義母。
今日は主人の母の三回忌だった。
亡くなって二年。
一周忌の時は神経が張り詰めた状態で一つ一つの準備に臨んでいた。
昨日までの間、お寺との打ち合わせ、お願いするケータリング業者との話し合い、
来て下さる方の出欠を取ったりしたが、余り緊張感がなかったかもしれない。
墓前に供える花を用意して、
(一周忌の時はこれを忘れて隣にお墓のある親族からお花を拝借した)
法要の始まる1時間半前に私たちはお寺に着く。
義妹が自宅に遺影と御位牌を忘れてきたことに気づく。
しばらくの沈黙の後、妹は家に取りに行ってくるとお寺を後にする。
親族の方達から御仏前とお塔婆料をお預かりしていると、
夫が「皆さんに帰りにお渡しするお礼を用意してない・・・」と呟く。
これは、遺影やお位牌どころの問題ではないと、
心の中で凍りついた。
今度は私が近くにあるホテルの名前を呟くと、
夫はそのままいなくなった。
法要が始まる寸前に夫は戻ってくる。
何とかお食事が終わるまでには人数分を都合してくれるようにと
話を付けてきたそうだ。
お位牌なしでどうなるかと思ったら、お住職様から、
「そういう方が多いので、こちらでもお名前を書いたお位牌をご用意してあります。」
とのことだった。
義妹はまだ戻ってこない。
慌てて車の事故にでもあったのではと心配になってくる。
なぜ妹がいないかと聞かれるので、周囲にも真実を伝えたら、
皆、事情をわかってくれて暖かい気持ちで受け止めてくれたのがせめてもの救いだった。
法要が終わり、食事も始まったころに妹は戻って来た。
母の墓前で「こんな大切なことを忘れるなんて申し訳ない」
と涙目で詫びていた。
妹が持って来てくれた義母の写真に皆、合掌して懐かしんでくれている。
たいへんだったと思うけれど、やはり取りに返って貰って良かった。
ホテルからもお熨斗はつけられないけれど、人数分のお土産が用意ができたと連絡があり、
皆さんをお見送りする時間には間に合った。
義母はお付き合いを大切にする人だったから、遺影や位牌を忘れたのは、
「まったくねー」と笑ってすませてくれそうだが、
お返しの用意を忘れたことは、きっと情けない息子と嫁だとがっかりさせたと思う。
何とか無事に終えることができたけど、これはたまたま運が良かったとしか言いようもない。
お義母さん、申し訳ありませんでした。
次回は絶対に抜かりなくやります。
それにしても、すべて物事が巧く行ったら、
反対に私も夫も妹もこんなに母を偲ぶこともなく、
三回忌を終えてしまったのではないだろうか。
葬儀の際に気持ちを運んでくれた方達、一人一人のことも今、
夫と感謝の気持ちで思い返している。
このブログに時々登場するK子M士君、nkmrakikoさん、
その節はほんとうにありがとうございました・・・