行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

10万円支給金狂騒曲、郵送申請が正解

2020-05-17 17:04:14 | スポーツ

特別定額給付金(以下10万円給付金)を受け取るには市区町村に申請をする必要があり、申請方法は郵送とオンラインの2通り用意されている。郵送の場合は、自治体から郵送されてくる申請書類に必要事項を書き込んで返送する。昭島市は25日から市民に郵送すると広報紙で知らせてきた。マイナンバーカードを持ってる人はオンライン申請が可能で、「地方公共団体情報システム機構」という国の機関が運営している、マイナポータルのフォーマットに必要事項を入力して送信する。

当然オンライン申請の方が一見簡単と思える。ところがマイナンバーカードなど普段使ってないからパスワードなど忘れていてオンライン申請が出来ない。パスワードを再設定するには、忘れてしまったパスワードをいったん削除する必要があり、銀行や証券会社は自分の端末で可能だが、これが市役所に設置されている、マイナポータルと専用回線でつながっている専用端末でしかできないのだ。マイナンバーカードの所有者は年寄りが多いから続々と市役所に集まる。専用端末を使うのに市役所職員が手伝うが、当然人出が足りないから数時間待つことになる。おまけにマイナポータルのシステムも急にアクセスが増え、システム障害が起こると更に時間が掛かる。

またこの際、マンナンバーカードを作ろうと市役所に向かう人が集まる。平時でもカードを作るのに1か月掛かると聞いてすごすごと帰宅と相成る。

マイナンバーカードの交付実績は5月末時点で約1702万枚にとどまっていてもこの始末、役所は3蜜となり、窓口職員は狂騒曲に打つ手はない。
さらに、自治体職員はオンライン申請されたデータをマイナポータルから紙に出力し、住民基本台帳システムなどを使い、手作業で記載内容に間違いがないかや、必要書類が整っているかなどをチェックする。修正や必要書類の提出依頼は、職員が申請者に電話をかけて行っている。ポータルシステムは何度でも受け付けるから重複もあるし、記載内容のチェック機能もない。オンラインといっても、これではどのくらい時間が掛かるか、自治体職員の処理能力に掛かっている。

そもそも、10万円支給金をたった1702万人のマイナンバーカードに頼ろうとした発想が問題で、米国やドイツなどは税金確定申告者の口座に振り込むだけなので1週間も掛からず支給が可能で、口座を持ってない人だけが申請する。日本もそれをすれば役所に3蜜を作らないで済んだ。国会では混乱指摘に総務相もなすすべもない。

マスク狂騒曲に始まり、10万円支給金狂騒曲まで知恵がなさ過ぎる。

 

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