行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

国民を貶めるカジノ、百害あって一利無し

2018-06-18 21:24:46 | 生活

以前のブログで「日本のギャンブル中毒患者が536万人と推定され、成人での比率は4.8%でスイスの0.5%、米国ルイジアナ州1.68%、香港1.8%に比し、飛びぬけて高いと厚労省から委託された国立病院機構が発表した。日本が高いのは偏にパチンコが寄与してることは間違いないがそれにしてもばくち好きの香港人を凌駕しているのには驚いた」と書いた。

今、政府は国会でカジノ法案を強行採決でも通そうとしている。私には国民を貶めるカジノ法案を強行する国会議員を理解できない。私はかつてラスベガス、マカオ、シドニーなどカジノを訪ねたが、その華麗さ、熱気には一種の魔術みたいな雰囲気が漂い、賭けてみようという気分にさせる。マカオやシドニーでは香港、中国、台湾といった中国系の人々が早朝から、脇目も振らず熱中している。ラスベガスやモナコなどEUのカジノとは雰囲気がかなり違う。マカオでは大陸系中国人が丁半賭博のような簡単で、短時間で勝負がつく賭博に朝から熱中していた。さすがに習近平政権はかつて阿片で堕落した中国人を想起したのか抑えに掛かっている。

日本のカジノはどんなものになるのだろうか?地理的に見てシドニーのカジノのように先ず香港、中国の富裕層が大挙してくると予想される。確かに観光収入は増える。しかし日本人ギャンブラーが巻き込まれ、中毒患者が増え、卑しい日本人が増える。国民を貶める法案を強行採決してまで成立させようとする国会議員は許せない。

かつて、1966年入社して会社での最初の仕事が代理店の売上げ限度管理と小売店への小口融資だった。毎日不良債権が発生しないように目を光らせるわけだが、上司から言われたのは得意先経営者の生活行動を調べ、競馬、競輪をやっているようだと要注意ということだった。事実、私が3か月間実習した電気店の店主はギャンブル好きで、最期は違法賭博で店ごと取り上げられつぶれてしまった。ギャンブルは中毒になるとなかなかブレーキが効かない。サラ金地獄に陥った人の大部分はギャンブルで何とか取り戻そうという人が多く、結果は多重債務に陥る。カジノはおそらくそういった人を増やすことになる。それでも賛成しますか?


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