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行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

南太平洋波高し、日本ももっと関心を

2022-05-31 22:26:58 | 海外

中国外相が南太平洋諸国8ヵ国を訪問、何の目的かと米国やオーストラリアは疑心暗鬼、平和な南太平洋に安全保障問題を提起したけど、波を立てるなと纏まらなかった。中国は権益を求めて動いていることは間違いない。この地域は歴史的にオーストラリアが地理的にも近く、各種の支援をしているが安全保障までは踏み込んでいない。

日本は国際協力機構(JICA)が海外青年協力隊やシルバー協力隊の隊員をODAの一環として南太平洋諸国に派遣し、援助をしている。私は1990年代、電機連合の政策を担当、多くの電機企業社員が青年協力隊に参加していたことから、帰国後の企業籍保全へ労働協約に明記する運動を展開した。その関係もあり、JICAから協力隊員の現地調査を依頼され、フィジー、パプアニューギニア、サモアを回ったが、島間の航空便はなく、オーストラリア、ブリスベンに戻りそこからまた次の島に飛ぶという状況だった。3つの島を調査するのに2週間ぐらい掛かった記憶がある。交通のハブはブリスベンで全てに於いてオーストラリアの影響力は強かった。今回の中国外相訪問では最もオーストラリアが神経をとがらせ、そして次に影響力のあるニュージーランドだろう。

フィジーは観光地でもあり、日本からも航空便があるので、発展していたが、サトウキビ収穫に多くのインド人労働者が移住して首都のスバではインド街もあった。サモアはミュージカル「南太平洋」の舞台で、最ものんびりしていた。全体がリゾートで安全保障とは無縁の国だ。パプアニューギニアは発展が最も遅れ、中国がくさびを打ち込みやすい国だと思う。

日本は長いODAの実績がある割には関与度合いが低い。オーストラリアに遠慮してきたきらいがある。

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泥沼化するロシア、ウクライナは代理戦争化

2022-03-12 18:41:08 | 海外

連日のロシアの攻撃、悲惨なウクライナ市民、これだけ激しい状況でもスマホで戦況が世界に流されている。情報ネットワークは強靱だ。ロシアは経済制裁で孤立し、ロシア人は各国で嫌がらせを受け、芸術でもスポーツでも例外は無い。大義なき戦争を始めた独裁者が責めを負うべきだが、国民が被害に会うという矛盾した光景だ。

欧米NATOはウクライナに武器援助を通じてロシア軍の弱体化を仕掛けている。犠牲になるのはウクライナ兵だ。ニューヨークタイムズによれば、最新の携帯型対戦車ミサイルが効果を上げている他、携帯型対空ミサイルやドローン、無人爆撃機などが投入され、ウクライナ兵の抵抗は激しい。何のために闘っているのか、ロシア兵の士気は上がらないこともあり、独裁者は中東シリアから傭兵を投入すると言いだした。

ロシアではSNSを途絶したので国民は事実がわからない。ユニクロもマックも閉まるし、外資系の工場は休止となり、外国の物資は店頭から消え、じわじわと生活に影響が出て来る。独裁者を止めるのは誰なのか?このままではロシアは泥沼にはまり、独裁者は何とか早期に終わらせたいと焦り、次に何をするのか不気味だ。

日欧間の航空機もロシア上空を飛べないので、スーパーの店頭から、ロシア産のイクラは元よりノルウェー産のサーモンも無くなるとの報道、ウクライナ国民の塗炭の苦しみに較べれば我慢できる。

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分断続く米国の行方、民主主義の危機

2021-12-17 22:36:18 | 海外
 
バナナ共和国はカンバックできるか?

14日、選挙人が確定してバイデン大統領が正式に誕生し、プーチン大統領も祝意を伝えざるを得なかった。しかし、トランプはまだ1月6日の議会での選出に期待をつなげているようで、敗北を認め......
 

バイデン大統領が先日、110カ国の首脳によるオンライン民主主義サミットを開催した。中ロの強権政治への対抗であることははっきりしている。しかし、米国では共和党の多くが未だに先の大統領選挙は不正で敗れたとバイデンの勝利を認めていない。共和党の知事が支配する州ではコロナワクチンの接種義務を認めず、多くの犠牲者が出ている。マスクの着用義務も認めないという州もある。温暖化への対応も共和党はトランプの政策を未だ支持し、民主党政権がグラスゴーで約束した脱炭素政策も共和党政権になったら反故にされるだろう。

米国はバイデンが就任式でユニティを呼びかけたが、分断化が解消されるどころか増している。世界にとってこれほど大きな不安はない。中国は米国の弱点ととらえ、民主主義攻撃に使っている。

さて日本は国会軽視がようやく是正しつつあるが、国土交通省の統計改竄がこの数日取り上げられ、赤木財務省職員が森友学園払い下げ事件で改竄に責任を感じて自殺までした国家公務員の矜持はどこへ行ってしまったのだろうか?正確な統計は民主主義国家にとって、基本中の基本だ。かつて中国遼寧省のGDP統計数字について正確性を疑い、後に首相になる李克強が自ら電力消費量などで指数を作ったことは有名で、途上国の統計数字の曖昧さを象徴していた。日本のGDP統計も途上国並みだったのだろうか?

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中国で何が起きてるのだろうか?

2021-09-25 22:27:08 | 海外

コロナパンデミックが起きてから中国政府の異変は驚くばかり、大きな歴史的な転換に入ったのか?

内部的には、社会主義国なのに多くの富豪を生み出し、貧富の差が耐えられないほど大きくなったという背景がありそうだ。常識的には累進課税で補うのだがそのような意図は無いようだ。
そしてやり出したのが国家統制の強化で巨大企業や経営者への圧力で、経営者は巨額の寄付で対応している。しかし、開放政策で多くの外資を呼び込み世界の生産工場となり、輸出で外貨を稼ぎ、世界第二の経済大国になった成果を台無しにする危険性がある。すでに外資は工場を東南アジアに移転し始めている。

中国の成長政策はどこの国よりも、投資の比率が高く、20年前に上海を訪れたときに既に1500もの超高層ビルがそびえ、地震がないせいか超高層マンションが次から次へ現在までも建築されている。現地の人に言わせると需要が先でなく、マンションを建て経済を活発化させて、売りまくるという。工場の建設と併せすでにGDPの4割(日米の倍ぐらい)が投資でこんな経済発展はいつか限界が来る。

最近では巨大不動産企業「恒大」の行き詰まりだ。33.5兆円も負債を抱えているので中国政府はどうするか悩んでいることだろう。これまで投資主体の成長戦略の曲がり角だ。

昨日は、ビットコインなどデジタル通貨を一切認めないと発表した。デジタル人民元の邪魔になるというのが根拠だ。中国が資本主義や市場経済から決別しようとする気なのだろうか?決別したらTPPへの加盟など不可能だ。共産党の統制の元で経済が発展しないことは判っていながらどうしようとするのか?当分経済は不安定になる。

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狂気の国

2021-07-01 18:45:34 | 海外

中国にはかつて仕事で度々訪れ、中南海の首相官邸や人民大会堂で多くの要人と交流を深め、北京だけでなく桂林、西安、杭州、南京、上海等、美味しい料理で乾杯を重ねた良い思い出ばかりだ。ところが習近平政権になってからこの国は大国を振りかざし、香港では狂気を感じる弾圧を始めた。

2019年の選挙で民主派が8割超の議席を獲得した区議会に危機感を深めたためか国家安全基本法を1年前に制定し、香港当局は中国政府への批判的論調で知られるリンゴ日報創業者の黎智英氏らを同法違反容疑で逮捕し、同紙の関連資産を凍結。香港を代表する主要紙は、6月24日付の発行を最後に廃刊に追い込まれた。国安法により中国や香港政府に対する忠誠宣誓の義務化と違反者の資格剥奪が決まり、民主派の議員を失職させることになる。

香港は1997年イギリスから中国に返還され、一国二制度の原理の下、1997年7月1日に最初の特別行政区になり、50年間民主主義が公約されたが24年目にして反故にされた。今香港人は恐怖の毎日を送っている。中国の狂気は南シナ海におけるフィリピン領海での200隻停泊や尖閣諸島への侵犯、そしてその矛先は台湾に向かっている。しかし台湾は香港の現状を見れば米国に頼らざるを得ず、習近平の大きな誤算となった。

狂気と言えば、先週開催されたトランプ元大統領の集会を伝えるテレビ放送。トランプは未だ大統領選挙は自分が勝利したとバイデンを罵る演説、集会参加者は大部分が白人で、トランプに熱狂する若い世代の眼には狂気が感じられた。

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バイデン大統領就任式、デモクラシーとユニティのオンパレード

2021-01-21 22:45:38 | 海外

20日の就任式の5時間半のライブ、トランプ夫妻がホワイトハウスから見送りも無く去るところから始まった。大統領専用機に乗り込む前、トランプ支持者が集まり、送別式を挙行、トランプは又戻ってくるといったが、議事堂乱入で5名の死者がでたことには一言も触れなかった。ヤングマンYMCAが流れる中、フロリダへと去った。

就任式はファンファーレと共に、クリントン、ブッシュ、オバマの元大統領夫妻が登場し、ゲストは少ないが華やかな雰囲気に、レディガガの国歌斉唱で盛り上がった。就任式会場は6日の暴徒が占拠した国会議事堂、冒頭司会の上院議員が最初にそのことに触れデモクラシーを取り戻すと言明。やはり、そそのかしたトランプは来られないわけだ。

バイデン大統領就任演説では、デモクラシーとユニティのオンパレード、「私が全ての国民の大統領だ」といわざるを得ないところに危機感があふれていた。ブッシュ元大統領とペンス副大統領が共和党側を代表する形で存在感を示し、ユニティを演出した。

特に印象に残ったのは、就任式が終わり、ペンス前副大統領夫妻が帰るとき、ハリス副大統領夫妻が車のそばまで来て、少しの間談笑し、見送ったことだ。民主党のペロシ下院議長夫妻も立ち会っていた。

その後、3元大統領夫妻とバイデン大統領とハリス副大統領はアーリントン墓地で献花参拝、寒い中頑張った。そして消毒済のホワイトハウスに入った。

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バナナ共和国大統領の反乱始末記

2021-01-09 11:06:28 | 海外

1月6日、米国議会で先の大統領選挙の結果に従い、正式にバイデン新大統領を決める重要な議事が行われていた。トランプ大統領は気が狂ったのか、支持者を集め、選挙結果を認めないようペンシルバニア通りを行進し国会に抗議しようと扇動した。
そして警備の薄い議事堂に支持者が乱入し、混乱は4人の死者と警官が1名殉職した。暴徒がペロシ下院議長の部屋を占拠し、足を机の上にのせた写真をSNSに投稿した。

Richard Barnett, 60, from Gravette, Ark., posed for photographs in Speaker Nancy Pelosi’s office during the siege at the Capitol on Wednesday.

現在FBIによる捜査中だが、ニューヨークタイムズによると火炎瓶まで用意をした暴徒はもちろん武装していた。先の選挙でウエストバージニア州で選出された新下院議員も加わっていたことも判明、米国の歴史に恥の歴史を残し、英国、欧州の首脳は民主主義の危機を招いたとして強く非難。日本の菅首相は無反応状態。

自分の部屋を荒らされたペロシ下院議長は怒り心頭、ただちに大統領を解任するようにペンス副大統領へ要求、できなければ弾劾すると声明、ペンス副大統領は上院議長もかねているので議事堂に居て無事避難し、この抗議行動に強く反発した。続いて運輸長官、教育長官等閣僚もこの大統領の行動に驚き、続々と辞任が続いている。これでは閣議もできないのでは?

この動きでトランプ大統領もついに観念、しかし捜査によっては起訴されかねないので、辞めるまでに自己恩赦を決めるという情け無い話も出てきている。そんなことがあり得るのか??当にバナナ共和国の最後だ。

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イタリア、ピエンツァ異聞

2020-03-03 23:13:42 | 海外

先日、ピエンツァについては紹介し、ペコリーノチーズが有名とふれた。街を歩いていたら、お土産屋さんに可愛いイノシシのぬいぐるみを見つけた。イノシシの描かれたTシャツもそして肉まで売っているのに驚いた。リストランテではイノシシの赤ワイン煮など美味しい郷土料理があると聞いた。時間の関係で残念ながら試食はできなかったが何故ここはイノシシなのか?

イタリア、フランスの珍味トリフ、この茸地面には出ていなく、人間単独では採取できない、豚が鼻をきかせて掘るので、豚が食べる前に採取すると聞いていた。ところがここピエンツァでは豚を使わずイノシシを使うという、従ってイノシシ料理が名物になっている。探し当てた好物の茸を取り上げられ、その後人間に食べられるとはイノシシには災難。

日本の桜によく似たアーモンドの花が満開、ひな祭りにも合う

トスカーナ・オルチャ渓谷をピエンツァから望む、街道沿いの糸杉がアクセント

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イタリア紀行 チヴィタ・ディ・バーニョレージョ

2020-02-26 18:27:36 | 海外

2月23日、トスカーナのキャンティワイナリーでワインを飲んで、オルチャ渓谷の景観を楽しみ、チヴィタ・ディ・バーニョレージョを訪ねた。またアグリツーリヅモとかでランチをとりようやくローマへ着いたとたんに酔いが素っ飛んだニュース「北部ロンバルディア州で新型コロナウイルス感染拡大、高齢患者4人が死亡、ベネト州では76歳の患者1人が亡くなった。これで国内の死者は11人になった」ミラノから出るのがややこしいとのこと。つい1週間前は平穏だったのに、ツアーの間、イタリアでは一切マスクを着けなかった。イタリアでは予防的マスクというのはなく、病気になったらマスクをつける程度。それだけにマスクの量は少なく、感染は拡がりやすい。

チヴィタ・ディ・バーニョレッジョ

一見、堅固な要塞に見えるが、凝灰岩台地の小さな村が望める。写真の橋より20m上まであった道路が地震などで崩れ、「滅び行く街」と言われているが、それは観光用宣伝文句で近代土木工事により、杭が打ち込まれ、街を支えている。橋まで下り、上り坂を越えないと入口には付かない。オートバイは通れるようだ。

1699年までは司教座聖堂だったサン・ドナート教会

人口は一桁らしい、でもB&Bもリストランテもある

アグリツーリヅモでランチ、農家ふうのところかと思ったが立派なリストランテ、食材をここで作っているだけのことだった

たっぷりの野菜サラダとトゆでたトスカーナ牛、ワインはオルヴィエート産サンジョヴェーゼ、軽いワインだが美味しかった

 

 

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イタリアの古都、サンジミニャーノとピエンツァ

2020-02-24 23:40:00 | 海外

塔の古都、サンジミニャーノ

美しい塔が立ち並んでいるトスカーナの古都は1990年に世界遺産に登録された

 
塔は都市内での権力争いの名残りであり、最も力と富を持つ者が最も高い塔を建てた。また、中世に自治都市として最も繁栄していた時代には、塔を壊すときには新しい塔を建てなければならない法律が整備されていたこともあった。最も多いときには70を超える塔が建っていたが、多くは取り壊され、現在残っているのは14のみだ。

観光が唯一の産業、資産は古い街並み


ジェラートの世界大会で堂々の優勝で繁盛、3塊で4ユーロ、ジェラテリア ドンドリ



 

トスカーナを眺望するピエンツァ
トスカーナ、シエナの貴族から教皇ピウスⅡ世が誕生、自分の領地に自ら理想的なルネサンス時代の古都を造り上げた。ピウス2世はこの地を自らにちなんでピッコロミニと名づけ、フィレンツェの建築家を呼び寄せ1459年から工事が始まり、大聖堂、教皇の館など完成させた。ピッコロミニ広場などの街並みは世界遺産として現存している。
トスカーナの小さな宝石と言われている。ここの名物は羊のチーズペコリーノ
大聖堂


 


トスカーナの眺望が素晴らしい。向かいはモンタルチーノ辺り


トスカーナの特徴はブドウ畑とオリーブ畑、そして人工的に植えられた糸杉だ。
 
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