コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

紅葉と巨木巡り・・・房総

2020-12-09 21:13:50 | 登山
そろそろ房総丘陵の紅葉も見頃だろう思い
今日もKさんを誘い房総の奥深い山域を歩いてきました。
歩きなれた房総ですが、オフトレイル中心で、しかも昨年の台風で倒木や土砂崩れが
至る所で発生しているので無理しないで最悪引き返すことも考慮して歩きました。

林道沿いの法面は季節を巻き戻して秋の花を眺めながらブラブラと・・・・





















もう水仙の花も咲いていて晩秋と早春が入り混じっている12月の房総です。

青空に映えるイイギリの真っ赤な果実。











薄暗い照葉の森へ・・・・・























久しぶりに歩くと照葉の森特有の香りを感じました。
暑い夏に漂う匂いと違って、空気が乾燥してきたこの季節に感じる香りです。
奥多摩の杉の植林、コナラ、ミズナラの落葉した尾根道、それぞれに違う香りを感じます。

根っこが張り出す痩せ尾根になると房総の照葉の森でもカエデなどが自生しています。
スダジイ、カシ、ヤブ椿などの濃い緑の森のなかで、そこだけ紅葉しているのは不思議ですが
上越の山のような全山紅葉とは違い、薄暗い森の隙間から眺める景色もなかなか良いです。











渓が燃えているような・・・・・

















開けた場所で休憩・・・・・登りでは暑くてシャツ1枚でちょうど良い感じです。












奥深い森の中ではモミやスダジイの巨木にも出会います。
真っすぐに成長するモミの巨木には名前も付いていたりしますが
痩せ尾根に根を張って、うねるように成長したスダジイの巨木の方が
巨大な森のオブジェのような感じがして見ごたえがあります。






















樹齢はどれくらいなのかわかりませんが
何度も襲ってきた台風の風にも耐えてきた力強さを感じますね。

















残念ながら昨年の台風で倒れてしまった巨木も多いです。












痩せ尾根にいた巨木が倒れると尾根自体が土砂ごとえぐられてしまい
りっぱなキレットになって通過に苦労します。今回歩くのに一番苦労したのは倒木帯の通過でした。
倒れた樹を見るとモミのような針葉樹が多い感じがしました。














昨年の台風で倒れたモミの倒木に着生していたムギランは元気でした。












樹の下側に着生した株は衰退してきましたが
表側に着生した株は今後も生き延びてくれそうです。












この樹の上半分はビッシリとマメヅタランが住んでいます。
心配していましたが無事でなりよりです。

樫の葉っぱに紛れていてわかりづらいのですがカシノキランがいました。
冬でこの状態ですと花の咲く夏では周辺の葉の勢いに隠されてしまい見つけることが難しいです。











山の北側斜面を歩くと羊歯や苔が多く見られ
水がしみ出した斜面ではシュスランやサツマイナモリも見かけます。


































サツマイナモリはこの先も斜面に点在していて
ほんの数株でしたが花が咲き初めている株を見つけました。























春に咲く花ですが何ヶ所かでこの時期に咲きだす株を見かけます。






冬至も近いので、早くも陽が傾いてきました。渓の底はもう暗そうです。










危ない高巻きも多くて気を使いましたが、Kさんは何の心配もなく取りこし苦労で
着生ランが気になってよそ見しながら歩く自分が転ぶだけでした。

見晴らしの良い石尾根も楽しいけど、房総の山を歩くには良い季節になりました。
ただ好き勝手に歩くならGPSが必要で、思った以上に体力を消耗します。










12月8日





コメント (4)
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