思いつくままに書いています

間口は広くても、極めて浅い趣味の世界です。
御用とお急ぎでない方は、ごゆっくりどうぞ。

タカラヅカスカイステージ/ 「The Back Stage #6 ~衣装~」 の華麗なる意匠

2014年05月16日 | スカイステージ感想
前回の「舞台進行・公演大道具」の紹介からずいぶん時間が経ちました。
相変わらずのスロー更新で申し訳ありません。
順番からいえば今回は「電飾・照明」となりますが、「ベルばら」公演中でもあるし、前回の月組ベルばらの「衣装」について、その制作過程や苦心談、また宝塚の見せ場の一つ「早替わり」についても裏方の話が紹介されているので、今回は「衣装」についてご紹介します。

番組はまず衣装の製作風景から。

2012年 12月6日、宝塚大劇場にある衣装作業場では、月組公演ベルばらオスカルとアンドレ編の衣装が作られています。


衣装制作は、男物・女物・帽子担当の3部門に分かれているそうです。
しかし作業場というより本格的な衣料工場みたいです。こんな広いスペースが大劇場内にあるというのは驚きです。
前々回の大道具の作業場もかなり広かったし、大劇場の建物の空間構成は本当に不思議ですね。

多くのスタッフが黙々と衣装を作っています。












手作業で飾りなどを付けていきます。


宝塚の衣装は、衣裳デザイナーの描いたデザイン画を基に作られます。
そのデザイン画をもとに、布地やボタンなどが選ばれて縫製作業に入ります。
その衣装のデザインはどのようにイメージされて作られるのか、担当者に聞いています。

衣裳デザイン担当の任田幾英さん

デザインそのものは頭の中から生まれてくるものではなくて、台本とか台本に載っている人物とか、観に来られるお客様の目線とか、そういうものを意識して生み出していきます。
衣装の色とか形とかは登場人物の内面が合って出てくるものだから、人物の内面と外面を結び付けるのが我々の仕事だと思うのですよ。

今回の公演の衣装について
今回の軍服は宝塚オリジナルなものであって、本当に史実に沿って考証したものではありません。
もちろん本物の軍服は知っているのだけれど、それを再現したのでは単なる博物館の展示場になってしまうので、まして宝塚の場合女性のプレーヤーが着用し、観客もほとんどが女性のお客様ということもあって、そういうお客様の目に優しいというか、また原作の池田先生の世界と融和させたような舞台を展開させる必要があると思うのですね。
ですから実際より華美になっているし、シルエットとかもスマートになっています。実際の上級の士官の軍服というのはもっとがっしりとした、針金を中に組み込んだようなものが原型にあるのですけれど、うちの場合はそんな細工はしておりません。
実際に女性が着用することを意識して作り上げた衣装だとご理解していただければと思います。それが正解だと思います。







次は靴を担当する作業場です。

(箙かおるさんのナレーション)
ここではサイズの調整や色塗りなどのメンテナンスが行われています。激しいダンスなどを行うので靴は大変重要なのですよ。




色塗りをしています↓


再び衣装制作場です。

箙かおるさんのナレーション
衣装を担当するスタッフはどのような点にポイントを置いて衣装を制作しているのでしょうか?

劇場部衣装課副主任(男物チーフ)荒井弘美さん

最近の一般の流行も取り入れて、肩幅など細身のデザインにするように心がけています。そういう最近の流行を取り入れることも考えています。
昔はちょっと大きめの、私たちが入った20~25年前だと肩パットも分厚いのを入れて、肩幅を落として、肩幅は45~50センチぐらいあったんですけど、今は43~45センチぐらいで大分コンパクトなシルエットになってきています。

一般のズボンでしたら靴がペッタンコですよね。ですので裾がまっすぐのラインになっていると思うんです。直角のラインになっていると思うんです。皆さん一般に履かれているズボンは。でも劇団の靴は7センチヒールといって、結構高さがある舞台に立ってスッと見えるような靴を履いているのですけれど、それに合わせてヒールが見えないようにする工夫もしております、はい。

あとは、昔からのベルばらの伝統を崩さずに、そして近頃の流行も取り入れて細身のシルエットを意識して、(着る)本人の好みも取り入れて作っております。








劇場部衣装課副主任(女物チーフ)田中由紀さん

ファッションショーとかも参考に、デザイナーの先生の描かれたデザインにそれらを取り入れていかなければと考えて作っています。

身長とか体格が昔と違って近年だんだん大きい人が増えてきていますから、女役の人でも大きい人とか小さい人とか差があるので、そういうのも考えて、ドレスの丈とかどうしょうかとか手探りしています。

相手になる男役さんのことを考えて身長とかのバランスも考えて、女役さんはヒールの高さを変えたりとかしますので、そういうのも考えて仕上げたりします。デザイン画を見て作るのは難しいですけれど、その中に自分の考えとか、今まで経験してきた作り方だとかを取り入れて立体に仕上げていってますけど、かなり労力は使いますね。気も使いますし。あと先生と相談したりして作り上げていますね。





 
箙かおるさんのナレーション
2012年12月15日、星組公演が終わり、舞台そでにある衣装室から星組の衣装が運び出されていきます。運び出された衣装は東京公演に向けて別の部屋に集められて、点検やクリーニングが行われます。







そして27日、月組公演の舞台稽古前日、今度は月組の衣装が衣装室に運び込まれます。通常は前の公演の千秋楽に運び出しと運び入れが同時に行われるのですが、今回は年明けの公演ということで休演期間が長いため、運び入れ作業が期間をあけて行われました。









箙かおるさんのナレーション
舞台のそでにはもう一つ大切な部屋があります。それが早変わり室です。スピーディな転換がウリの宝塚、私たちにとってある意味ここは戦場です。





劇場部衣装課「ベルサイユのばら -オスカルとアンドレ編-」公演担当チーフ 松本紀子

早替えは時間との勝負になるので、舞台はノンストップで動いていくので、限られた時間に決められた手順を守って着替えさせないとダメなので、間に合わないと思った場合はシカケというふうに衣装をくっつけたりだとか、一度に着れるようにするだとか、短い時間で着れるようにはしますね。

あと、そうですね、脱がすことも時間がかかるので、脱がすこともいろいろ皆さん工夫はされていますよ。
たとえば男役さんだったらえーっと、靴を履いたままズボンを脱ぐということはできないので、まず靴を脱がして、それからズボンを脱がす。でもそれをすると2回足を上げることになるので、それを時間短縮のために一度にズボンと靴を脱がすとかで時間短縮をしたりだとかする人もいます。

まえもってお稽古段階で早変わりということが分かっていれば、衣装合わせをした段階で『早変わり仕様』にちょっと工夫をしたりだとかは出来ますけど、それをしないで舞台稽古に突入して、いざ音に合わせてノンストップでやってみると、間に合わないということが多々あります。
そのときに、その時々でみんなで方々から知恵を持ち寄って、どうしようと、ここはこうした方がいいんじゃないのって、こうやってここをくっつけた方が早いんじゃないのっていう風にみんながこう知恵を持ち寄って、シカケをしていったりとかはします。
舞台稽古があった後に、通し稽古がノンストップで本番と同じようにやりますけど、その時やっぱり早変りが間に合わないとかがいっぱいあります。それをお客さんの前で見せることは出来ないので、いかに間に合わすかということをみんな必死でやりますので、生徒同様にみんな緊張しています、初日は。


箙かおるさんのナレーション
こちらは舞台そでにある床山さん。鬘や髭の製作やメンテナンスが主な仕事。こちらも稽古に向け作業が続けられます。











番組は最後に、スタッフのみなさんにそれぞれの仕事の魅力を聞いています。

劇場部衣装課副主任(男物チーフ)荒井弘美さん
そうですね、私は客席から見て私の手掛けた衣装がライトを浴びている時だとか、あと歌劇関連の雑誌に写真が載った時はうれしいなと思いますね。
一人の役者さんを一つの衣装でいろんな年齢や性別や職業や、たまには人間だけでなくて動物になったりすることもあるので、いろんなものを衣装で演じることができるというのもタカラヅカの魅力だと思います。


劇場部衣装課副主任(女物チーフ)田中由紀さん
お客さんに見てもらって、スポットライトが当たったら感動しますね。自分で作ったものなので。演じている役者さんたちだけでなく、観ているお客さんとか、裏方の私たちスタッフでもお姫様とか王子様とかになれるというところが魅力ですかね。

「ベルサイユのばら -オスカルとアンドレ編-」公演担当チーフ 松本紀子
自分が手に携わった衣装がお直しとかお飾り一つにしたっても自分の手掛けた衣装というものが板の上に乗るっていうものを見たときに、やはり自分が作ったという楽しさ・嬉しさを感じられるというのが魅力ですかね。

衣裳デザイン担当の任田幾英さん
タカラヅカを観に来たお客様が少しでもほっとされるというか、明るい気持ちになっていただけるというか、そういう作業がこの仕事の魅力だと思うんです。そういう仕事に就いている自分たちもこれが幸せなんだなと思えます。それがあるので、他の仕事に就かなくてよかったなと思います。

そして公演初日の様子です。










宝塚の魅力の一つは衣裳の豪華さにあると思いますが、今回の番組でその一端が分かったような気がします。
多くの同様の歌劇団がいつのまにか消えて行った中で、宝塚歌劇団が常に手を抜かず真摯に舞台を提供し続けてきたことが、今年100周年を迎えられた要因だったのではないでしょうか。

さて次は#3「電飾・照明」ですが、何分更新が遅いので、期待せずにお待ちください。(笑)

今回もご覧いただきありがとうございました。

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宝塚宙組公演『ベルサイユのばら―オスカル編―』を観て

2014年05月12日 | 宝塚
「ラストタイクーン」以来二か月ぶりの宝塚です。
でも出し物は宙組『ベルサイユのばら-オスカル編-』。
実をいうと余り観たくなかったのですが、「100周年だし宙組だからやはり観ておかないと」というヨメさんの希望で観劇決定。がんばってパソコンで先行予約に応募、14列下手ブロックとまあまあの席をゲットしていました。

観劇当日の5月8日はさわやかな好天。一部渋滞があったものの、概ね快調に走って、10時前に駐車場に滑り込みました。そこから劇場までの花の道はすっかり葉桜になっていて、2月の寒々とした様子とは一転していました。
劇場周辺はもう多くの観客が次々に来ていて活気がありました。劇場内の土産物売り場やロビーも賑わっています。
いつものとおり「天下もち」と「宝塚フィナンシェ(売り場が変わっていました)」を確保してから、昼食用のサンドイッチと寿司を買うべく売り場に行ったら、長い列ができていました。初めて見る光景にびっくり。土日ならまだしも(でも土日でもみたことがありませんね)、平日の木曜日にこんなことになるとは、やはり100周年と「ベルばら」人気なのでしょうか。しかも私たちの番になって「すみません、サンドイッチ売り切れました」。
でもすぐ作ってきてくれたのでよかったですが。
そして開場前に劇場入り口に行くと長蛇の立ち見の列。木曜、平日の観劇でこんなに立ち見が出るとはこれまた驚きでした。
↓立ち見のお客さんが案内されて行きました。


というどうでもいい前置きはこのくらいにして、本題の感想です。(以下、いつものとおり敬称略です)
今回の座席は、ネット先行予約で頑張って何とか確保した14列の下手側の席。久し振りの前寄りの席で、やはり見やすかったです。


私たちが観たのはこの配役でした。↓
オスカル………………凰稀かなめ
ロザリー………………実咲凜音
アンドレ………………朝夏まなと
ジェローデル…………七海ひろき
アラン…………………緒月遠麻
ジャルジェ将軍………汝鳥伶
マロングラッセ………一原けい
ブイエ将軍……………寿つかさ
ジャルジェ夫人………鈴奈沙也
カトリーヌ……………美風舞良
ジョアンナ……………大海亜呼
ベルナール……………蓮水ゆうや
オルタンス……………純矢ちとせ
イザベル………………愛花ちさき
マリーズ………………花音舞
画家……………………風羽玲亜
平民議員………………天風いぶき
シモーヌ………………花里まな
平民議員………………天玲美音
ロベスピエール………澄輝さやと
スザンヌ………………綾瀬あきな
ルルー…………………すみれ乃麗
ダグー大佐……………凛城きら
フィリップ………………松風輝
アルマン………………愛月ひかる
オスカル(幼少時代)…星吹 彩翔
三女……………………瀬音リサ
四女……………………愛白もあ
ヴェール………………蒼羽りく
イレーヌ………………結乃かなり
ジルベルト……………夢涼りあん
シャロン………………風馬翔
ロセロワ………………美月悠
ジャン…………………桜木みなと
ロード…………………実羚淳
五女……………………彩花まり
次女……………………伶美うらら
小公女…………………真みや涼子
小公子ランロス………和希そら
小公女…………………瀬戸花まり
セルジェ………………留依蒔世

で、いきなり結論ですが、この公演、一度観たら十分、まずリピートはありえないです。
でも観て後悔はしていませんね。(笑)

やはり、同じフランス革命をとりあげた秀作「アンドレア・シェニェ」とかを観てしまったあとなのでどうしても比べてしまいますが、この「ベルばら」、一本物なのに劇としての密度は本当に低いですね。
やはり良くも悪くも、「ベルばら」は古い宝塚そのものです。
全編ベタなセリフで、それらが大仰でやたらに説明調なのは某理事の十八番ですね。でも上記作品や「翼ある人々…」などの出来のいい芝居を観たあとでは、それが終始気になりました。

収穫の第一はやはり凰稀かなめのオスカルのきれいなこと。演技も説得力がありました。
昨年の雪組の「ベルばら」でみせた麗しい凰稀かなめのオスカル(といってもニュースで見ただけですが(殴))を再び直に観られただけでも価値があります。容姿は(だけは?(殴))思った通りで(でも往年の涼風オスカル並みとまではいきませんが)、いい眼の保養になりました。

それと、実咲凜音の歌もよかった。ヨメさんも「今の娘トップの中では一番うまいね」としきりに感心していました。我が家で再評価の声が高まっています。(笑)
それと、なんといってもあの「翼ある人々…」以来の朝夏まなとや緒月遠麻、伶美うらら(きれいでした!でも出番もしどころもない!)に再会できたのがうれしかったです。まだ間がないのにすでに懐かしささえ感じるほど。(笑)

今回のオスカル編ではかなり変更点がありました。

オープニングも変わっていますが、その後にオスカル誕生と、男として育てられることになった経緯を説明する場面が入っています。父親ジャルジェ将軍に扮する汝鳥伶が説明するのですが、長台詞をがんばっているものの、中途半端な狂言回しで、冗漫・蛇足な感じでした。

純矢ちとせなど姉妹たちも元気に舞い踊っていますが、もっと別の出し方もあるだろうと思ってしまいました。もったいないです。
<以下画像はすべて初日のスカステニュースから>




それと、三部会が閉鎖になる場面も付け加えられていました。

ここでオスカルが民衆の側に立つ契機を説明したかったのでしょうが、革命の大義として「自由・平等・友愛」を繰り返していたのは違うと思いますね。革命の原動力は、やはり腐敗した絶対王制のもとで困窮した民衆の怒りでないと。
その点では、以前のように、オスカルがベルナールに案内されて民衆の窮状を間近に見て目覚めるという設定のほうが自然です。
まあ目先を変えようとしたのでしょうが、そんな小手先の改変ではだめですね。
せっかくの題材なので、「風と共に…」同様、100周年を機に、制約を一切付けずに若手の演出家に思う存分ブラッシュアップさせたら面白いと思うのですが。
「アンドレア・シェニェ」の植田景子の手になったらどうなるかとつい妄想してしまいますね。

まあ愚痴はそのくらいで、良かった点を配役ごとに。

まずは主役オスカルの凰稀かなめ。文句なしに綺麗です。
オープニングの「ごらんなさい」のあと、舞台中央の巨大なオスカルの絵の前で朝夏アンドレと男役たちが歌い踊り、


それが終わると、真っ赤な軍服に白いマントのオスカル登場です。

ちょっと老けたオスカルな感じがしないでもないですが(殴)、さすがのマントさばきでこれもまた絵になっています。




衛兵隊の場面です↓「そんなに女・女というな」といいながら笑うところ




毒入りワインの場面↓




ただただ残念なのが歌…。(^_^;) 容姿と演技の素晴らしさで余計そう思ってしまいました。最近彼女の歌はあまり気にならなくなっていたのですが、今回はどこか麻路さきを連想してしまって(殴)、ちょっとひっかかりました。
「わが名はオスカル」という歌の音域が弱点を増幅しているように感じました。

今回の公演で客席(タカラヅカ初見の人も多かったようです)をどよめかせたのが一幕終わりのペガサスに乗って登場する場面。
本人がNow on Stageで語っていたところでは5階ぐらいの高さがあるとか。確かに高かったです。

今回のペガサスはバージョンアップされていて、形もリアルで翼も頭も動き、クレーンの動きもギクシャクせず滑らかでした。ただし、話題作り優先でいささか唐突に登場させるところが某理事らしいですね。(笑)

勘弁してくださいよと思ったのはフィナーレのこれ↓



なんかニューハーフのショー(殴)みたいな性別不明感があって、いいとは思えなかったですね。


実咲凜音のロザリーですが、役としてはなんともかわいそうです。

出番も少なく、あまりしがいもない今回の芝居ですが、せめてもの演出家の配慮なのか、プロローグとフィナーレの二度のエトワール!で、さすがの美声を存分に聞かせてくれました。


歌は本当にうまいです。安心して聞き惚れるという点では朝夏まなとと双璧。





その朝夏まなとのアンドレですが、久しぶりに見る朝夏まなと、「翼ある人々」で印象一新した私たちの期待に違わず、アンドレを好演していました。





そして歌!

彼女が歌いだすと本当にほっとしますね。最後の凰稀・朝夏・実咲のトリコロールダンスでも実咲凜音とともに美声を聞かせてくれています。


ただ、橋の上でしつこく狙撃される例の場面の演出はもう食傷です。10数発で絶命って、防弾チョッキでも着ているのか?と突っ込みたくなります。普通、最初の一発で欄干に隠れてその後の被弾は避けるだろっ!といいたいですが、いつ観てもクドイ演出です。弾数もますます増え続けている気がします。(笑)
アンドレの死といえば、アンドレが天国からオスカルを迎えにこないのもいいとは思えなかったです。「花のいのち」という新曲を歌ってオスカルが一人で昇天するのはかわいそうです。

緒月遠麻のアランは、これまでの歴代のアランとちがって、かなり老けた役作りです。(笑)

たたき上げの剛腕の下士官というより、影のある老練な隊士という面が強く出ているのが新しくユニークなところです。

オスカルに敗れたところ↓

これもNow on Stageで語っていたところですが、意識的に緒月遠麻はその線を出したとのことです。このあたり、役代わりの七海ひろきがどう演じるのか、興味あるところですね。
↓フィナーレで新曲を歌っていました


そしてそのジェローデルの七海ひろき。これまであまり私は彼女について注目してこなかったのですが、今回のジェローデルを観てよさを再発見しました。
なによりマントを着て登場しただけで、爽やかなたたずまいの良さに感心しました。





役に合ったキャラクタ作りに苦心の跡を感じました。今回観て好感度アップでした。この人ももっと歌に精進してほしいです。

今回で退団してしまうベルナール役の蓮水ゆうや。演出の変更で出番が少なくなっていますが、そんな中でも好演していました。革命への熱意がよく伝わってきていい演技でした。

退団が惜しいです。組のメンバーの彼女に対する惜別の思いがNow on Stageでも本当によく出ていました。それを見るだけでも価値があります。

気になったのは今回挿入されたオスカルの少年時代(星吹彩翔)の場面。いらないですね、これ。あまり似てないし。まあ少しでも出番を増やそうとしたのでしょうが。


衛兵隊で目を引いたのが蒼羽りく(ですよね)のヴェール。強烈な存在感があって、はじめはこちらをアランと思ってしまったり。


娘役はオルタンス役の純矢ちとせをはじめ、伶美うらら(きれいです!)やすみれ乃麗など、期待していたのにほとんど見せ場がなくがっくりでした。本当にもったいない。




フィナーレのショーはこれまでになく長く、バラのタンゴがウリのようですが、私は上に書いたように「ご勘弁を」な場面でした。(笑)
新味を出そうといろいろ見せ場を作っていましたが、やはり最後の実咲凜音が堂々のエトワールで満足しました。

ということで、いろいろ感じることの多かった観劇でしたが、一度は見ておくべき公演だと思いますよ。(手遅れかな(笑))
それと、スカステに加入している方はぜひ事前にNow on Stageをご覧ください。生徒たちの真剣な役作りがよくわかります。それと先に書いた蓮水ゆうやの退団にまつわる話も心温まります。

今回も偏見と妄想だらけになった拙い感想になりましたが、ここまでご覧いただきありがとうございました。

(2014-05-12)

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インテルのNUCはいかが? -極小ベアボーンのすすめ-

2014年05月02日 | パソコンあれこれ
私の現在のデスクトップPCの用途は、ワード・エクセルにパワーポイントと、写真アルバム用の古~いMicrosoft PhotoDraw2000ぐらい。あとはインターネット程度です。新たに欲しい機能とすればブルーレイディスクの再生ですね。
この程度の用途なら、現在使用しているMicroATXは不要で、もっと小さい規格で十分です。ということで、ネットで小さめのベアボーンを物色していました。そして見つけたのがIntel・NUCのベアボーンキットD54250WYKH。
サイズの割にはUSB3.0×4と多く、デザインも質感も良さげなので、ついついポチッとな!

この製品の詳細スペックはここでチェックしていただくことにして、簡単に内容を紹介すると、
CPUはマザーボードに直付けのCore i5-4250U。できればCPUも選択して装着できるようにして欲しかったのですが、まあCore i3搭載のバリエーションも用意されているのでよしとするか。
マザーの規格は、インテルの提唱するNUCという極小サイズのもので、単品でも売っています。なのでそれを使って、他のメーカーからベアボーンキットが販売されています。でも本家・元祖インテルの製品ならサポートなど問題ないだろうと、54250WYKHを選びました。
あと、選択する際に注意が必要なのはストレージ。フルサイズの6Gbpsの SATA の2.5インチHD/SSDが装着できるものと、miniPCIにSSDをつけるものの2種類が各CPU別にありますから要注意です。型番の末尾にHがついているのがSATA対応版です。(私は知らずに間違って注文しそうになって焦りました)
結局私が選んだのは2.5インチのS-ATAのHD/SSDに加えてminiPCIにもSSDが搭載可能な54250WYKHです。

このベアボーン、約12cm×約12cm・高さが4cmというコンパクトなサイズですが、CPUは最新の省電力版HaswellTDP15W!とエコなのがいいですね。
先に書いたようにこのサイズでUSB 3.0ポートが前後計4つ、前面にはイヤホンジャック、ディスプレイ用のminiHDMIとMini DisplayPortもついています。
さらに8chサウンド、1000Base-T LANと十分です。ただしWiFiカードは別なので、Mini PCI Express 用にBluetooth内蔵のインテルのAC 7260NGWを選択。(注:当初のCentrino Advanced-N6235はその後突然ネットワーク接続が出来なくなるトラブル発生のため交換しました。(2014/08/22 追記))

メモリは4GB×2、ストレージとしてSUMSUNGの2.5インチ・250GBのSSDと、プレクスターのmSATAの128GB・SSDも発注。ちなみにメモリは1.35V駆動のDDR3-1600/1333 SO-DIMM対応スロットが×2で最大16GBまで増設できます。
でも後から考えたら、2.5インチはシステム用に128GBにして、mSATAのSSDをデータ用に250GBとしたほうがよかったですね。

そして某日午前中に配達され、早速組立開始しました。


まずベアボーンの本体を見ようと化粧箱を開けたら、ここでビックリのギミック!

なんと箱を開けると同時に、WindowsOSでおなじみのジングルが鳴り響いたのです。文字通り鳴り物入りの登場です。(笑) 一瞬何事かと思いましたね。
よくよく箱を見ると、段ボールの箱の隙間にそのシカケが見えました。

光センサーで音が出るこのギミック、捨てるのも勿体ないので何かに使いたいですね。たとえば引き出しなどにつけておくとか、部屋の照明をつけるとなるようにするとか。
気を取り直して(笑)箱に鎮座した本体を取り出したら、本当にバカバカしいほど小さいです。

組立てといっても、セットするのはメモリと無線LANカード、二種類のSSDだけ。

↓メインのストレージはサムスンのSSD・250GBです。昔に比べたら本当に安くなりましたね~♪ 数年前まで32GBで5,6万円していたのが夢みたいです。

この製品、購入したリテール版だと引っ越し用のソフトとSSD用USB接続コード、超便利なSSD機能設定ユーティリティやベンチマークソフトがついてくるので、結局バルク品よりお得です。

底のカバーを固定している4本のビスを緩めたら内部にアクセスできるので、それぞれのパーツをセット。あっけなく作業は完了しました。
もちろんケース内には無線LANカード用のアンテナ線が設置済みでした。さらに気が利いているのは無線LANカード(当初Intel Centrino Adbanced N6235を付けましたが接続落ちまくりで、結局Intel DualBand Wireless-AC 7260に交換して安定しました)とmini-PCI・SSDの固定用ビスが本体内にちゃんと用意されているところ。こういう些細なところがうれしいです。




データ用のプレクスターの128GBのSSDもminiPCIスロットに取り付けます。

同じ階層にあるメモリスロットに計8GBのメモリも取り付け。




最後にメインのSSDを取り付けて作業完了。10分かかりません。(笑)


組立完了↓ 


組立後OSのインストールです。今回はMicrosoft PhotoDraw2000など旧来のソフトが動作することを最優先してWindows7(Windows8では動作せず)を購入してありました。それを外付けCD/DVDドライブからインストールしました。当然ながら何事もなくOSのインストールは完了しました。


しかしこのあとの段階で、プチ問題が!
私はこのベアボーンの各デバイスも、Windows7に収められたドライバで大半動くものと思い込んでいました。でもこれが間違いでした。
OSのドライバよりこのベアボーンのほうが新しいので、別途自分でドライバを拾ってこないとだめでした。
それでも、インテルのサイトでこのベアボーン用にバンドルされたドライバ類が簡単にダウンロードできたので、結果的にはさほど時間はかからなかったのですが、やはり手間を考えたら、先のギミックなどはカットして、その代わりにドライバCDを添付してほしかったですね。
まあベアボーンなどを組み立てる者は当然別にインターネットが使えるパソコンなどを持っているだろうということでしょうか。

そして使用しての感想です。
やはりいまどきのSSDの威力で、OS自体の立ち上がりも各アプリもキビキビと早いです。
さらに静かなこと。一応CPUにはファン付のヒートシンクが付いていますが、低TDPのおかげで今の時期は低回転でほぼ無音です。

小さい本体は、ディスプレイの壁掛け用ボルト穴に合う金具が付属しているので、ディスプレイ背面にも装着できますが、それでは電源スイッチが押しにくい。なので、私はパソコンラックに付属の棚に乗せて使用することにしました。設置金具を両面テープで固定したので、USBの抜き差しも片手でできるので便利です。




Xpからのデータやメールアカウントの移行は、ヨメさん用に買ったアウトレット・ノートPC(これにまつわるバタバタ話はまたご報告します(笑))についてきた「かんたん引越しケーブル」を使用してみました。半信半疑で使ったのですが、これ、意外に重宝しました!
ケーブル接続の手順さえ正しく行えば、画面に従って操作するだけで簡単にデータやメールのアカウント、お気に入りなどがコピーできてしまいます。デスクトップのアイコンなども再現できるのが便利です。といってもこの機能、Windows7に標準でついている機能をXpにもインストールできるようにしただけですが、とにかく楽です。

その後、いろいろユーティリティなども移植して、ほぼ作業環境は整いました。

今回のパソコン更新で気がついたのですが、Windows7と8とでは、古いソフトとの互換性が大きく異なりますね。
先のMicrosoft PhotoDraw2000だけでなく、その他の古いソフトでも、Windows7では32・64bitいずれもほとんど全く問題なく動くのに、8では動作しないケースが多々あります。両者のカーネルのバージョンには大きな差がないと思っていたので、この違いは意外でした。Xpで使ってきた古いソフトを継続して使いたいと考える人は要注意です。

ともあれ、インテルのNUC、最近の機器の進歩が実感できる快適さに満足です。
次期PCの候補を検討中のあなた、NUCもぜひ検討対象にしてみてください。きっと気に入ると思いますよ。


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