これまで何度も同じ内容を述べてきたのですが、また書き直します。
非常に参考になる事例として「マクドナルド」を簡単に取り上げます。
◆◆◆◆◆◆
アンチに悩む人へ ~記憶に残る「幕の内弁当」はない~
http://blog.goo.ne.jp/advanced_future/e/618ed3aee1b857694cbeb5370df658b3
↑の補足。
日本マクドナルドCEOの原田泳幸さんの『勝ち続ける経営』を参考図書にして語りたいと思います。
(書籍名からなんとなくジャック・ウェルチの『勝利の経営』を連想してしまいますが・・)

原田さんは、iPhoneやiPadで有名なApple社から移籍して日本マクドナルドの社長になった人です。
(「Mac」から「マック」へと言われておりましたね。)
その原田さんが入社した時のマクドナルドは低迷期でした。
入社した時にマクドナルドの経営幹部が原田さんに説明した低迷の理由は「カニバリゼーション(多店舗展開の結果、店舗同士で客を奪い合う共食いのこと)」だったといいます。
しかし、原田さん自身が調査したところ低迷の原因は違うところにあると突き止めました。
原因は多店舗展開ではなく、外食産業の基本中の基本である「QSC&V」が出来ていないことだったのです。
(あくまでも原田さんの意見ね)
Q(Quality):
S(Service):
C(Cleanliness):
V(Value):
店の売り上げは店長の能力に大きく左右され、収益性は店長の腕次第なのだそうです。
店長次第でアルバイトクルーの満足度が変わり、離職率も変わるからです。
離職率が上がると、QSCが下がり、顧客満足度が落ちます。
そうなると店の売り上げが下がる構造があるのです。
実際、店舗ごとの業績を見ると、店長の能力と売上高には見事な相関があるようです。
外食産業は「ピープルビジネス」であると原田さんは語気を強めます。
低迷期に、人材育成よりも店舗拡大を優先してしまったというのです。
人は、業績が低迷しているときにいろいろなことをやり過ぎてしまいます。
基幹ビジネス以外の新規ビジネスに手を出したがるのです。
業績不振だから本来のビジネスに危機感を覚え、「新規ビジネスでもう一本柱を立てておこう」となりがちです。
結果、経営資源が分散してしまいます。
(これはまさにジェームズ・C・コリンズ『ビジョナリーカンパニー3 衰退の五段階』)
マクドナルドもこのコアのビジネス、つまりハンバーガーを売るという基幹ビジネスがマイナスの時に、新規ビジネスをやろうとしていました。私も入社してびっくりしましたが、一時はカレーライスやチャーハンを出していたそうです。
現在も日本で一番おいしいおにぎりをマクドナルドのレジの横に積み上げれば、必ず売れると私は思います。ただ、それは絶対にやってはいけない。マクドナルドしかできないことではないからです。
原田さんの就任によって、売上高は7年連続マイナスから7年連続プラスになりました。
正誤は別として説得力が違います。
■顧客の期待をどのように超えるかが重要
顧客に「どんな商品が欲しいですか?」とアンケート調査をすると、必ず「低カロリー」とか「オーガニック」とか「ヘルシー」とか、健康重視のメニューが挙がるといいます。
ところが、4枚のパティが入ったメガマックを発売しても、クォーターパウダーを発売しても、若い女性が平気でメガマックやダブルクォーターパウダーを食べるわけです。
顧客の言うことと、実際の行動は全く違うということです。
顧客の希望ばかりを聞いて、その通りにしていたらダメなのです。
顧客の要望以上のことをやらなければならない。
しかも「自分らしさ」を忘れてはいけないのです。
原田さんが就任してから8年間、6回値上げしたが、1回も値下げしていないのです。
これは驚き以外の何物でもありません。
コモディティ化の最たる産業において、値下げではなく値上げしているのですから。
■コーヒー
外食産業における売り上げに関する考え方は下記です。
(売上)=(客単価)×(客数)
=(客単価)×(顧客獲得率)×(来店頻度)
つまり、「来店頻度」をどうやって上げて、「新規顧客」をどう獲得するかです。
コーヒーは、ある意味ではコモディティで、どこでも扱っています。
消費者にとって、どのメーカーのモノでもそれほど変わるモノでもありません。
しかし、顧客の「摂取の頻度」は非常に高いものです。
したがって、顧客獲得の施策として、ベストクオリティのコーヒーを、最もお得感を感じて頂ける価格で提供するべく「プレミアムローストコーヒー」を開発したのです。
高等級アラビカ豆だけを使用したマクドナルドのオリジナルブレンドで、その結果オリコンの「買いたいコーヒーNo.1」に選ばれ、新規顧客の獲得にずいぶんと貢献したのです。
なぜコーヒーにこだわったのか?
コーヒーが売れれば、ビックマックが売れるからです。
マクドナルドのコーヒーは他の競合店と対抗するための商品ではないのです。
あくまでもビックマックを売るためのものなのです。
これを商品のポートフォリオ戦略で、「ビックマックはもう伸びないのだからコーヒーで別の柱を立てよう」などと考えた瞬間、ビジネス全体がおかしくなってしまうのです。
■まとめ
以上を、凝縮すると一言になる。
基本に忠実に。ただし、革新的なやり方で!
あくまでもマクドナルドでの話ですが、ただ、統計を取る限り、長年にわたって生き残る企業には「基本に忠実」な企業が多いのです。
このあたりを詳しく知りたい方はジェームズ・C・コリンズ『ビジョナリーカンパニー』をおススメします。
何度も繰り返し述べているが、ググタスをコーヒーにするべきだと提言する。
より上質なコーヒーにするべきだ。
Youtubeも同様だ。
■参考
どの部活に入るか悩めるメンバーへ ~基本に忠実に。ただし、革新的なやり方で!~
http://blog.goo.ne.jp/advanced_future/e/1a7baeb9321456252d9ae5c1521e68f9
AKB48若手メンバーに贈る「創造的模倣」のススメ ~守破離~
http://blog.goo.ne.jp/advanced_future/e/0b68de7ff3d86d1def6ac1907ebdedfc
如何にして顧客の日常となり得るか ~ 「ゼロの力」とググタスの未来 ~
http://blog.goo.ne.jp/advanced_future/e/4c9821ec2aceb2416ab5aa3af807c062
非常に参考になる事例として「マクドナルド」を簡単に取り上げます。
◆◆◆◆◆◆
アンチに悩む人へ ~記憶に残る「幕の内弁当」はない~
http://blog.goo.ne.jp/advanced_future/e/618ed3aee1b857694cbeb5370df658b3
↑の補足。
日本マクドナルドCEOの原田泳幸さんの『勝ち続ける経営』を参考図書にして語りたいと思います。
(書籍名からなんとなくジャック・ウェルチの『勝利の経営』を連想してしまいますが・・)

原田さんは、iPhoneやiPadで有名なApple社から移籍して日本マクドナルドの社長になった人です。
(「Mac」から「マック」へと言われておりましたね。)
その原田さんが入社した時のマクドナルドは低迷期でした。
入社した時にマクドナルドの経営幹部が原田さんに説明した低迷の理由は「カニバリゼーション(多店舗展開の結果、店舗同士で客を奪い合う共食いのこと)」だったといいます。
しかし、原田さん自身が調査したところ低迷の原因は違うところにあると突き止めました。
原因は多店舗展開ではなく、外食産業の基本中の基本である「QSC&V」が出来ていないことだったのです。
(あくまでも原田さんの意見ね)
Q(Quality):
最高の美味しさ、安全性
S(Service):
心温まるおもてなし、クイックサービス
C(Cleanliness):
快適な食事空間、清潔さ
V(Value):
総合的な価値ある食事体験
店の売り上げは店長の能力に大きく左右され、収益性は店長の腕次第なのだそうです。
店長次第でアルバイトクルーの満足度が変わり、離職率も変わるからです。
離職率が上がると、QSCが下がり、顧客満足度が落ちます。
そうなると店の売り上げが下がる構造があるのです。
実際、店舗ごとの業績を見ると、店長の能力と売上高には見事な相関があるようです。
外食産業は「ピープルビジネス」であると原田さんは語気を強めます。
低迷期に、人材育成よりも店舗拡大を優先してしまったというのです。
人は、業績が低迷しているときにいろいろなことをやり過ぎてしまいます。
基幹ビジネス以外の新規ビジネスに手を出したがるのです。
業績不振だから本来のビジネスに危機感を覚え、「新規ビジネスでもう一本柱を立てておこう」となりがちです。
結果、経営資源が分散してしまいます。
(これはまさにジェームズ・C・コリンズ『ビジョナリーカンパニー3 衰退の五段階』)
マクドナルドもこのコアのビジネス、つまりハンバーガーを売るという基幹ビジネスがマイナスの時に、新規ビジネスをやろうとしていました。私も入社してびっくりしましたが、一時はカレーライスやチャーハンを出していたそうです。
現在も日本で一番おいしいおにぎりをマクドナルドのレジの横に積み上げれば、必ず売れると私は思います。ただ、それは絶対にやってはいけない。マクドナルドしかできないことではないからです。
原田さんの就任によって、売上高は7年連続マイナスから7年連続プラスになりました。
正誤は別として説得力が違います。
■顧客の期待をどのように超えるかが重要
顧客に「どんな商品が欲しいですか?」とアンケート調査をすると、必ず「低カロリー」とか「オーガニック」とか「ヘルシー」とか、健康重視のメニューが挙がるといいます。
ところが、4枚のパティが入ったメガマックを発売しても、クォーターパウダーを発売しても、若い女性が平気でメガマックやダブルクォーターパウダーを食べるわけです。
顧客の言うことと、実際の行動は全く違うということです。
顧客の希望ばかりを聞いて、その通りにしていたらダメなのです。
顧客の要望以上のことをやらなければならない。
しかも「自分らしさ」を忘れてはいけないのです。
原田さんが就任してから8年間、6回値上げしたが、1回も値下げしていないのです。
これは驚き以外の何物でもありません。
コモディティ化の最たる産業において、値下げではなく値上げしているのですから。
■コーヒー
外食産業における売り上げに関する考え方は下記です。
(売上)=(客単価)×(客数)
=(客単価)×(顧客獲得率)×(来店頻度)
つまり、「来店頻度」をどうやって上げて、「新規顧客」をどう獲得するかです。
コーヒーは、ある意味ではコモディティで、どこでも扱っています。
消費者にとって、どのメーカーのモノでもそれほど変わるモノでもありません。
しかし、顧客の「摂取の頻度」は非常に高いものです。
したがって、顧客獲得の施策として、ベストクオリティのコーヒーを、最もお得感を感じて頂ける価格で提供するべく「プレミアムローストコーヒー」を開発したのです。
高等級アラビカ豆だけを使用したマクドナルドのオリジナルブレンドで、その結果オリコンの「買いたいコーヒーNo.1」に選ばれ、新規顧客の獲得にずいぶんと貢献したのです。
なぜコーヒーにこだわったのか?
コーヒーが売れれば、ビックマックが売れるからです。
マクドナルドのコーヒーは他の競合店と対抗するための商品ではないのです。
あくまでもビックマックを売るためのものなのです。
これを商品のポートフォリオ戦略で、「ビックマックはもう伸びないのだからコーヒーで別の柱を立てよう」などと考えた瞬間、ビジネス全体がおかしくなってしまうのです。
■まとめ
以上を、凝縮すると一言になる。
基本に忠実に。ただし、革新的なやり方で!
あくまでもマクドナルドでの話ですが、ただ、統計を取る限り、長年にわたって生き残る企業には「基本に忠実」な企業が多いのです。
このあたりを詳しく知りたい方はジェームズ・C・コリンズ『ビジョナリーカンパニー』をおススメします。
何度も繰り返し述べているが、ググタスをコーヒーにするべきだと提言する。
より上質なコーヒーにするべきだ。
Youtubeも同様だ。
■参考
どの部活に入るか悩めるメンバーへ ~基本に忠実に。ただし、革新的なやり方で!~
http://blog.goo.ne.jp/advanced_future/e/1a7baeb9321456252d9ae5c1521e68f9
AKB48若手メンバーに贈る「創造的模倣」のススメ ~守破離~
http://blog.goo.ne.jp/advanced_future/e/0b68de7ff3d86d1def6ac1907ebdedfc
如何にして顧客の日常となり得るか ~ 「ゼロの力」とググタスの未来 ~
http://blog.goo.ne.jp/advanced_future/e/4c9821ec2aceb2416ab5aa3af807c062