粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

北朝鮮崩壊の最終楽章

2013-12-10 18:40:53 | 厄介な隣国

最近北朝鮮の話題が少なく国内も落ち着いてきたと思ったら、超メガトン級の衝撃ニュースだ。北朝鮮NO2の実力者といわれる張成沢国防副委員長の失脚。改革開放路線を主導し中国との関係も深い人物で、日米韓とも関係改善を模索する穏健派である。

これで軍部の影響力がより強大になり、周辺諸国との関係も緊張が高まっていくと考えられる。金正恩が自分の権威を高める為に敢えて自ら張成沢を切ったといわれているが、軍部の意向を十分汲んだものであることは間違いないであろう。

今後金正恩自身は軍部が望む専軍政治を突き進んでいかざるを得ない。しかし、これを担保するものが国富であるはずだ。いかに国民の生活を犠牲にして国費を軍事につぎ込もうとしても経済が立ち行かなければ限界がある。金正恩は軍部を慮って大胆な経済政策をとることが出来ずますます経済は疲弊していくだろう。

これに救いを出す国もいない。頼みとする中国もこれでは援助も削減させていくに違いない。そうなれば、北朝鮮はさらなる軍事的挑発をかけてくる。新たな核実験、ミサイル発射、あるいは核兵器搭載ミサイルの誇示、さらには韓国への局地的な軍事行動もないとはいえない。

しかし、周辺諸国がこうした北朝鮮の挑発を見過ごすことは考えられない。日米韓、ロシア、そして中国とて同様だ。金正恩の本音としては、周辺関係国が面倒を見てくれるのを望んでいるに違いない。特に「アメリカさん、僕の気持ちわかってよ」と願っているのではないか。だが、金正恩の思惑通りには行きそうもない。

袋小路に入る北朝鮮、ここへ来て金正恩政権の崩壊が最終局面を迎えてきたのではないか。願わくは周辺に危害を及ぼすことなく終末を迎えて欲しいものだ。一番の懸念は軍部が自暴自棄になって暴発することだ。もしかして中国自身がこれを防ぐ為に北朝鮮に軍事介入することもありうる。そうなると東アジアの軍事バランスが激変する。

ともかく今後の北朝鮮の動向に目が離せない。秘密保護法案で大騒ぎしている日本だが、相変わらず平和ぼけが根強く残っている。今こそその覚醒が求められている。