用事で出かけて、帰ってくると
手押し車の上に、編みかけのモチーフが入った
大きな箱が置いてあった。
やめてーーーーーっ!!!
ついに、義母が編み物を始める時が来たのか~(汗)
(私が出かけて帰ってくると何かしらこういう
<私にとって良くないこと>が起きている、のはよくあること。
今回もまた、である。
留守番の腹いせか?と勘繰ってしまう)
いつ始めるのか~
ずっと、義母の部屋の机の上に鎮座していた編み物セットを
見て見ないふりしていた私。
たまりにたまった縫い物の仕事をこなすのに
義母の編み物は負担でしかない。
同居から一か月。
ついにその時がやってきたのか!
・・・とはいえ、
「リビングに置いてある」だけの状態で何も聞いてない。
このまま見ないふりをしてスルーしておく?笑
(相手が気づくようにそれとな~く仕向けるのが
いつもの義母の手口。
控えめなようでいて、かなりしたたか。
ここがまた私のイラッとポイントでもある)
本当は言いたくないんだけどなあ~
仕方がない、言うしかないよ。
このままスルーするなんて、それこそ子供じみているもんね。
「あら?おばあちゃん、編み物持って来たんですか~?」
(よく持ってこられたね、あんなに大きい箱なのに。
ずいぶん回復したんだね~精神的にも)
「そうなの。さっき持って来てみたの。
何もしないでいられないから、編もうと思って~」
と、にこやかに義母。
(編もうと思って、はいいけど
一人で編めるんかーい!)
・・・なぜか、敗北感。
そして、今年の編み物は始まった。
春先、編みかけのまま実家に戻って行った時には
ヘトヘトだった私。
教えても、教えても、一回ごとに忘れて間違える。
傍について、一日中世話をした記憶がぬぐえず
このまま編み物から引退してくれないかな、と
内心期待していたのも事実。
ところが
教えてみると、案外覚えている。
これは本当に意外だった。
一か月読書にいそしんだ成果で脳が活性化したのだろうか。
つきっきり、というほどでもなく
チラチラ横目で見ながらつまづいたら教える、くらいで
この日は済んだ。
・・・今日がそうとて、明日はどうかわからないのが
このお年頃。
義母は張り切って、夜更かしをした。
「昨日早く寝たら、眠れなくて。
あまり早く寝るとダメだ。」とか言っちゃって~
(昨日は歌番組を観て結構遅く寝ましたよ)と
心でつぶやいてにっこり微笑む。
楽しいことがあると、イキイキする。
すっかり元気になった義母。
元気になればなったで
「おばあちゃん」から「姑」に態度も移行するんだろうなあ。
・・・百戦錬磨の今は、先が読めてしまう。
二階にも上がって来れるようになったら、
また毎日ついてくるのかな。
そしたら一日中そこで編み物を教えるのか~
ヨメの精神状態は、義母の回復と反比例の予感。
しかし、お留守番にも慣れたことだし
今まで通り、私は自分のことをさせてもらいます。
(願わくば)