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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

春漁を終えました。

2005年04月23日 | 水産関連

今年のイサダ漁は今月28日が最終航海と決定しましたが
多くの船が28日を待たずに日増しにイサダ漁を切り揚げ
シラス漁に転換しています。
残っていた船も今日で終える船が多いようです、

私はシラス漁にはいかず、5月から始まる
鮭鱒漁に備えリフレッシュ期間になります!


春漁の様子7

2005年04月18日 | 水産関連

網に入ったイサダは海水を利用し
ポンプで汲み上げ、海水と一緒にカゴに入れる。
isada1isada2

海水が抜けたら、カゴが一杯になるようにイサダを盛り移し
1カゴ30Kの製品となる。

宮城県の今年の漁獲量割り当ては21000tでして
イサダ漁船は毎年、漁期前に
制限漁獲カゴ個数を決めて、今年は
10t未満の船が230個、10t以上の船は250個で
漁をしてきました。

順調なら宮城県内の各市場合計で
1日約800tが水揚げされるのですが、
今年は魚価安の影響で、シラス漁の解禁後
イサダ漁をあきらめシラス漁に転換していく船が
日増しに増え、
現在は1日約500tくらいの水揚げ量で、
今日までで約16500tの漁獲量となっています。


春漁の様子6

2005年04月14日 | 水産関連

朝1回目の操業が肝心!
tairyou1
この船は朝1回目の操業で漁を終えた。
イサダの群れがかたまっているうちに
一網打尽!
船も大きく網も大きいので大群に遭遇すれば
まさに朝めし前!
tairyou2
今朝はうねりが高かったので、網に入った
大群の重さで
網が破損しないように慎重に作業しています。

今日の漁場は岩手県との県境、岩手、宮城の船団が
集結し迫力ある操業風景でした。

しかし時間と共に群れが深く、薄くなり操業回数が増え、
朝1回目を他の漁場で操業し遅れて集まった船は
昼過ぎまで操業しなければならなかった。

我々は、朝1回目の漁獲に助けられ、割と早く終えた。
それでも5回の操業でした。
朝1回目の操業が明暗を分ける典型的な例でした。

女川港まで2時間半の帰途航走、南三陸沿岸の海上も
暖かい春の風です。春本番です!


打開策はないのか?

2005年04月12日 | 水産関連

今シーズンのイサダ漁は魚価の低迷が続き、
来シーズンもこのままではかなり厳しい漁となりそうです。

そんな中,
生産者の代表や県漁連の方々が隣県の
岩手に漁獲枠削減を交渉し協力を求めたが・・・
どうにもならない(4月12日の三陸newsから)
結果に終ったようです。

これからの漁師は各種の漁の生産調整が
いかに大切か見直す時期にきていると思うのですが、
需要が低迷している魚種を過剰に漁獲する事は
マイナス要素の方が多い事は明確です。
今シーズンでイサダ漁が無くなるというのなら
話は別ですが。

漁師の報酬は魚価によって左右されているので、
同じ労働力で同じ時間働いても魚価安では
大きな落差があります、この落差を少しずつ
解消する為にもより一歩進んだ生産調整を
期待します。


イサダ焼け

2005年04月08日 | ブログ

この時期、イサダ漁に従事している人はひと目でわかる。
というのも(イサダ焼け)で顔が赤い!

日焼けや潮焼けとは違った赤顔に
はちまきで焼けていない一部が白い!

南三陸の春漁漁師達独特の赤い顔!

これはたぶん海水を利用してポンプで汲み上げる時の
水飛沫にイサダの色素が混じり、
その水飛沫を、船上での作業中に浴びるからだと思う。

手袋や合羽も赤くなるのですから、予想以上に
色素が強いのでしょう。

ちなみに乾燥させたイサダを
鑑賞用の金魚や錦鯉に与えると鮮やかな色になるそうです。