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…漁師アトムの航跡… ~ある沖乗り漁師の綴記~

秋刀魚漁10 航海目!

2007年09月17日 | モバイル

盛漁期入りしたサンマ漁は豊漁で、

本州の各市場での浜値も日増しに下落傾向が続き、

大型船の水揚げ後の24時間休漁が1週間に2航海(2回の水揚げ)

という生産調整に変わりました!

14日の10時に女川港を出港し、北上!

15日13時、漁場着漂泊。

16時のスタンバイには凪は良いが濃霧で周りが見えません!

そんな中、漁労長は水温調査の為の航走を始め、

17時過ぎにストップ!例によって氷を甲板一杯に揚げ、

大群操業へ備えました。

17時45分から操業開始!

20時まで4回操業し、約60トンの漁獲で調査航走、

濃霧の為各船の漁り火は見えませんが

レーダーには西側に並ぶように映る各船が見えました。

(各船の動きは沖側からの潮目に沿って

西よりにサンマを追っているようです)

その西側の先まで移動して行くと、大きな群れに当たり、

2回操業して満船!! 21時30分に終わりました。

操業終わりと同時に雨になり、

「後片付けは風邪をひかないように 上合羽を着てから!」

と漁労長がマイクで言う。

乗組員への思いやりが伝わります!

夜明け頃から南風が強くなり、

向かい風の中微速で南下、女川港向け!

今回も道東厚岸沖での操業でしたが、

襟裳岬の南東沖でも纏まった漁獲があったようです!

魚体組成は潮境の水温によってバラつきがあるようですが、

我々が操業した厚岸沖が4-4-2で

襟裳沖は1-4-5が主だったという事です。

サンマの南下第1陣が襟裳岬沖まで回遊して来ました。

時期的にも、もうロシアの領海内での操業は無いという事で

各船のオブザーバーが下船し始めています。

我々の船のオブザーバー(デドーフ氏)も入港後下船、

空路ロシアへ帰国となるようです!!

尚、週2航海となった事で、

各船の漁労長の判断と駆け引きが変わってきます。

我々は、水揚げ後即出港、沖出しになるようです!!