「独航船」とは鮭鱒漁での呼称であって
その他の漁種ではそういう呼称は使いません。
北海道、根室船籍の船での秋刀魚漁は、当時
花咲港への水揚げが主で、10月の初旬になって
やっと内地への水揚げが始まるのが普通でした。
(今では船の新鋭化が進み、速力に優る船は解禁から
内地に運ぶ北海道船籍の船も多くなっています)
10月も中旬を過ぎると時化休みも多くなり
内地でも宮城県の気仙沼港や女川港での
休みには、宮城県から乗船している我々は
休みになれば自宅へ帰る事もできましたが
同じ内地でも秋田や北海道の函館から乗船している方々は
秋刀魚を水揚げできる港が無く、
漁期が終了するまでは帰宅する事はできませんでした。
北海道、根室から乗船していた方々は、花咲港への
水揚げが続いていた9月中には帰れていましたが
内地に水揚げが集中し始めると、心なしか元気が
なくなっているように、当時の自分には感じました。
この年は12月中旬まで漁をして、根室に帰ったのは
20日頃で雪が積もっていた事を憶えています。
漁期終了となり帰宅したのがクリスマスの夜でした。
その後以前乗船した「61長功丸」で鮪漁に
出港する事が決まっていたので、
正月前に鮪漁へ出漁しました!