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八王子市のお散歩日記

自然豊かな八王子市内をお散歩しながら植物・昆虫・野鳥等を日記で綴る

2024年 長池公園等:タシロラン(田代蘭)巡り等

2024-06-30 16:24:55 | 花と昆虫

先日タシロランの開花情報をいただいていたので、天気が悪いものの車で長池公園他2公園をタシロランを求めて回ってきました。

タシロラン(田代蘭)はラン科トラキチラン属の多年草で葉緑素を持たない腐生植物(菌従属栄養植物)です。高さは10cmぐらいから高いものは60cmぐらいにもなるようです。姿は幽霊茸といわれるギンリョウソウよりよほど幽霊のように見えますが、花自体は唇弁に赤紫の斑紋があり、よく見れば綺麗な花です。落ち葉が積もった薄暗い場所に生えます。

まず、長池公園の掲示板に掲示されていたというタシロランですが探したが分からなくて公園の方に教えていただきました。自然館前の崖の下に咲いていました。遠いので望遠で撮影した1枚だけです。

中庭に行ってみると保護されているヒルムシロ(蛭筵)が咲いていました。ヒルムシロ科の浮葉生の単子葉の多年草です。田圃の中の雑草だったのが今は絶滅に瀕しています。

次はA公園です。

本命の落葉の積もった場所には1株しかありませんでしたが、割と明るい草原のような場所に2株咲いていました。

1株目のタシロラン

 

2株目

 

最後にB公園のタシロラン:ここが一番多く出ていて一部では笹に隠れるようになっていましたが林立していました。

  

一部を拡大すると

 

さらに拡大すると

この薄暗い所にハグロトンボが2匹翅を休めていました。

以上


2024年 片倉城跡公園:ミゾソバ(溝蕎麦)、マヤラン(摩耶蘭)等

2024-06-29 21:33:00 | 花と昆虫

片倉城跡公園を散策です。

湿地でミゾソバ(溝蕎麦)が咲き始めました。タデ科の1年草で湿地などに多く咲くのですが小さいながら可愛い花です。

最初に咲いたマヤランは枯れてしまいましたがマヤランの第2弾が2株咲きました。

一株は花が1輪ですが、あとの1株には花が2輪と蕾が1個付いています。蕾は右側の花の上に負ぶさるようになっています。

 

湿地でコオニヤンマとクロバネツリアブに出会いました。

コオニヤンマ(小鬼蜻蜓・小馬大頭):サナエトンボの1種でオニヤンマを一回り小さくしたようです。サナエトンボの中では最大。オニヤンマとは黄色い斑紋の形等で見分けます。

クロバネツリアブ(黒翅吊虻):ツリアブの仲間で黒い翅と体に白い帯が目立ちます。花の蜜や花粉を食します。

以上

 


2024年 絹の道~中山地区:コクラン(黒蘭)、アゲハモドキ(揚羽擬き)等

2024-06-22 20:54:34 | 花と昆虫

6月22日。今日は絹の道~中山地区をお散歩です。

絹の道では

暗い林下でコクラン(黒蘭:ラン科クモキリソウ属の多年草。花期は6~7月)が一株だけ何とか咲いていました。まだ早いかと思っていたのですが、大部分の株は花序の先が無くなっていました。花が終わって落ちたのでしょうか?でも一株でも咲いていたのはラッキーでした。

花序の先が無くなっている株

コクランの花

すぐ傍でオオバジャノヒゲ(大葉蛇の髭:ユリ科ジャノヒゲ属の常緑多年草)が咲いていました。

 

竹藪の傍でキヌガサタケ(衣笠茸:スッポンタケ科の茸でその姿からキノコの女王といわれる)の残骸がありました。何日か前に来ていれば美しい姿が見られたのに残念です。でも、昨年は上柚木公園で7月6日に見ているので、これから見る機会もあるでしょう。

芝地でコケリンドウ(苔竜胆:リンドウ科の越年草)がまだ咲いていました。

絹の道で出会った昆虫は

ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋)の雄:雄は今年の初見です。まだ、スミレに産卵された卵や幼虫もまだ見ていません。

アカタテハ(赤立翅)

アカボシゴマダラ(赤星胡麻斑):南方系の蝶で春型の終盤なのでしょう、翅がボロボロです。

ノコギリカミキリ(鋸髪切・鋸天牛):25~45mmある大型のカミキリで触角が鋸の歯のようにギザギザになっているのが特徴。

中山地区に入ると

アキノタムラソウ(秋の田村草)が咲いていました。シソ科の多年草で、名前に秋が付いていますが花木が長く普通7月頃から11月頃まで咲いています。

 

ここでも芝地にヒメヤブラン(姫藪蘭)が咲いていました。

草刈りから逃れたキンゴジカ(金午時花)がありました。アオイ科の1年草~多年草で午後に花が咲くから名付けられた。この写真は午後二時半ごろに撮影したので咲いているはずなのですが、皆まだ半開きです。普通花期が7~10月といわれるのでまだ早いせいなのかな?

 

すぐ傍でハゼラン(爆蘭:ハゼラン科の多年草)が咲いていました。花は午後2~3時間しか開かないので撮影できたのは良かった。丸い蕾から花火が爆ぜるように咲くから名付けられた。

道端には羊歯の1種カニクサ(蟹草)が蔓を伸ばしていました。

湿地の道端にこんな植物がありました。シダ植物の1種クラマゴケに似ていますが名前は分かりません。もしかしたらヤマクラマゴケ?

  

ご参考:クラマゴケ(鞍馬苔)

中山地区で出会った蛾

アゲハモドキ(揚羽擬:アゲハモドキ科の蛾):毒を持つジャコウアゲハに擬態しているといわれます。

ご参考:ジャコウアゲハ(麝香揚羽)

あと、撮影はかないませんでしたがマダラガ科のホタルガ(蛍蛾)も飛んでいました。

帰り道の公園に植栽されているユリノキとモミジバフウに果実が出来ていました。

ユリノキ(モクレン科の落葉高木)の果実

モミジバフウ(紅葉葉楓:マンサク科の落葉高木)の果実

以上


2024年 片倉城跡公園:コバノカモメヅル(小葉の鴎蔓)、シオデ(牛尾菜)等

2024-06-20 19:46:53 | 花と昆虫

片倉城跡公園を散策です。

ネムノキ(合歓の木:マメ科の落葉高木)は花殻が落ち始めていますがほぼ満開です。

樹木の花では

マサキ(征:ニシキギ科の常緑小高木)がこれも満開です。果実は秋から冬にかけて紅く熟し4裂します。

 

池の縁に2本あるリョウブ(令法:リョウブ科の落葉小高木)も咲き始めました。キマダラセセリが吸蜜していました。この花には多くの昆虫が吸蜜します。

  

シモツケ(下野:バラ科の落葉低木)も咲いています。これはどなたかが植栽したものでしょうか。

草花では

コバノカモメヅル(小葉の鴎蔓:キョウチクトウ科のつる性多年草)が草に隠れるように咲いていました。この部分だけ草刈りせずに残されたようです。なお、菖蒲田の縁に1本だけ生育していますがこれにはまだ蕾すら付いていません。また、アズマカモメヅル?は草刈り場にあったので今年は出て来るでしょうか?

 

すぐ傍にシオデ(牛尾菜:サルトリイバラ科の多年草で雌雄異株)の雄株があり花が咲き始めていました。果実を見るには雌株を見つけなければなりません。

すぐ傍の草葉の上にシャクガ科ヒメシャク亜科の蛾、クロテントビヒメシャクが止まっていました。開張20mmぐらいの小さな蛾で花の蜜に吸蜜します。

林下ではヒヨドリバナ(鵯花:キク科の多年草)が咲き始めていました。ヒヨドリが鳴くころに花が咲くため名付けられたというが、ヒヨドリは年中鳴いているのでどうなのでしょう。

 

舗装道路脇にアメリカオニアザミ(亜米利加鬼薊)が咲いていました。ヨーロッパ原産の帰化植物で繁殖力が強い。また棘が強いので駆除するのに苦労する。

公園内に咲いていたノアザミですが、これと比較してみるといかに刺々しいか良く分かります。

畑地には今ハキダメギク(掃溜め菊:キク科の1年草)が群生して沢山咲いています。北アメリカ原産の帰化植物で可哀そうな名前を付けられたものです。

 

シャクジョウソウは果実になっていました。ギンリョウソウの果実は下向きに付きますが、アキノギンリョウソウと同じくこの果実は上を向いています。

マヤラン(摩耶蘭:ラン科の菌従属栄養植物)が1輪早くも咲いていました。他に芽が見当たりませんが、これからあちこちで咲くことでしょう。

以上


2024年 片倉城跡公園近辺:コナスビ(小茄子)、ネムノキ(合歓の木)等

2024-06-15 16:43:48 | 花と昆虫

片倉城跡公園の湿地でコナスビ(小茄子)の花にやっと出会いました。サクラソウ科オカトラノオ属の1年草で果実が黒く熟した姿がナスに似ているから名付けられたか。前から見つけていたのですが花は咲いていませんでした。やっと一輪咲いているのに出会ったものです。

 

ハンゲショウ(半夏生:ドクダミ科ハンゲショウ属の多年草)の葉が白くなっていました。マタタビと同様に花期になると葉が白くなります。蕾が出来ていますので間もなく咲くことでしょう。

本丸広場にネジバナ(捩花)がありましたが、2組のネジバナが右巻きと左巻きが向かい合って咲いていました。一組のは見たことがありますが、2組とも反対巻きとは珍しい。

片倉城跡公園の上と片倉つどいの森公園にあるネムノキ(合歓の木:マメ科の落葉高木)が咲き始めていました。

 

片倉つどいの森公園の芝地にヒメヤブラン(姫藪蘭:キジカクシ科ヤブラン属の多年草)が沢山咲いていました。背が低いので芝に埋もれてしまいそうです。

 

小比企の畑地では

イタドリ(虎杖:タデ科ソバカズラ属の多年草で雌雄異株)の雌花が咲いていました。若いイタドリを齧ったことがある人もいることでしょう。今はもうそんなことはしないかな。

 

荒地等に咲くタケニグサ(竹似草:ケシ科タケニグサ属の多年草)。花には花弁がなく萼片も開花と同時に落ちる。

 

人家に植栽されているクチナシ(梔子:アカネ科の常緑低木)が咲いていました。甘い香りを放っています。

アオテンマは果実殻になっていて既に種子も放出したようです。

片倉城跡公園にあるスギの幹が金色に光っているので何だろうとみていると、樹脂が太陽の光で光っていたようです。

 

片倉城跡公園でジャコウアゲハ(麝香揚羽)の雄に出会いました。オナガアゲハによく似ていますが、ジャコウアゲハは腹部に帯状の赤い斑紋があるのが特徴です。

 

ジャコウアゲハを見たので湯殿川ぞいのウマノスズクサを見に行きました。残念ながら卵も幼虫もいませんでした。しかし、ジャコウアゲハの幼虫に食べられないということはウマノスズクサの結実が見られるかもしれません。草刈りに合わないように祈りながら秋まで待ちましょう。

片倉城跡公園でクビアカトラカミキリ(頸赤虎天牛・髪切)に出会いました。伐採木や倒木に集まります。

よくいるゴマダラカミキリ(胡麻斑髪切・天牛)です。

金属光沢の綺麗なアシナガバエ科の1種マダラホソアシナガバエ(斑細足長蝿)が葉の上で忙しく歩いていました。

以上