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八王子市のお散歩日記

自然豊かな八王子市内をお散歩しながら植物・昆虫・野鳥等を日記で綴る

2024年 片倉城跡公園近辺:シャクジョウソウ(錫杖草)が咲いた。オオカナダモ満開。等

2024-06-06 20:01:38 | 花と昆虫

片倉城跡公園では

シャクジョウソウ(錫杖草)が小さいながら5株咲いていました。ツツジ科シャクジョウソウ属の多年草で葉緑素を持たない腐生植物(菌従属栄養植物)です。名前は花の全体の姿が修験者が持つ錫杖に似ていることから。同じ仲間にギンリョウソウ(銀竜草)があります。

  

林下の杭にカナヘビがじっとしていおり、すぐ傍を通っても動きませんでした。

ツトガ科の蛾のナカモンツトガが木の杭に止まっていました。開張20mm(体長10mmぐらい)ぐらいの小さな蛾です。

カメムシの仲間も種々いて面白い。これはセスジナガカメムシ(背筋長亀虫)です。体長8mmぐらいでボタンヅル等を食べる。

これは林下の道にいたミスジチョウ(三筋蝶)です。コミスジによく似ていますが、少し大きく翅の模様も違います。コミスジより数が少ないようです。

菖蒲田でオオシオカラトンボの雌が尾部の先端をちょんちょんと水に付けて産卵していました。

 

湯殿川では

水面一面に広がったオオカナダモの花が満開です。

   

ウマノスズクサは花が沢山咲いています。例年だと今頃はウマノスズクサを食べ尽くすぐらい多くのジャコウアゲハの幼虫がいたのですが、どうしたのか今年は見られません。

人家でホザキナナカマド(穂咲七竈)が白い花を付けていました。

ところでこれはアジサイですが気象庁が発表するアジサイの開花日とはご存じでしょうか?(今日テレビでやっていました。)

アジサイは周りにある装飾花の中に真の花(両性花)の集まりがありますが、標本木の真の花が2~3輪咲いた最初の日を開花日といいます。

雄蕊が付いているのが真の花。丸いのは蕾。

以上

 

 


2024年 片倉城跡公園近辺:アオツヅラフジ(青葛藤)、キキョウソウ(桔梗草)等

2024-06-03 20:10:41 | 花と昆虫

今日も片倉城跡公園近辺の散策です。

菖蒲田にハナショウブがだいぶ咲いています。

水車小屋の前にあるアオツヅラフジ(青葛藤)が咲いていました。ツヅラフジ科のつる性落葉木本で雌雄異株。これは雌株で雌花です。果実は核果で1花から6個の果実が出来、秋に綺麗な青色に熟しよく目立ちます。花の構造を挙げておきますが、萼、花弁、雌蕊、柱頭は各6個あります。一番外側にあり白い花弁のように見えるのが萼で、その内側にある黄色いのが花弁で先が2裂しています。1枚目の写真と併せてみた方が分かりやすいかもしれません。

 

小比企の畑の畔にはキキョウソウが沢山咲いています。

  

イヌツゲにも沢山の花が咲きキイロトラカミキリが吸蜜していました。キイロトラカミキリ(黄色虎天牛、黄色虎髪切)の大きさは20mmぐらいで幼虫はクヌギやコナラなどの枯木を食べる。天牛はカミキリの中国名で長い触角を牛の角に見立てた。

イヌツゲの葉にヤガ科コヤガ亜科のモンキコヤガ(紋黄小夜蛾)が止まっていました。大きさは開帳20mm前後。少し擦れて綺麗ではないですが私の初見の蛾です。

最近はあちこちでひらひらと飛んでいる小型のジャノメチョウであるヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目)です。

なお、今年も片倉城跡公園の湿地でヒメザゼンソウが咲きました。

以上

 


2024年 長池公園:ムカゴサイシン(零余子細辛)、ジュンサイ(蓴菜)等

2024-06-01 15:21:50 | 花と昆虫

今日はムカゴサイシンを見たくて長池公園を訪れました。

ムカゴサイシン(零余子細辛)はラン科の多年草で地下の球茎(零余子に見立てた)から花径を出し花を咲かせる。葉(細辛に見立てた)は花が終わってから出てくる。昨年に比べると非常に少なくなっていてちらほらとしか出ていませんし、はっきり咲いている花もありませんでした。来年出て来るか心配です。

 

自然館の中庭で保護されているジュンサイとカワヂシャが咲いていました。

ジュンサイ(蓴菜):スイレン目ハゴロモ科の多年草で浮葉植物。花は早朝に開いて夕方には閉じて水没する。この開閉を2回繰り返したのち水中で結実する。1日目はピンク色に見える雌蕊が伸び雌性期の花、2日目は雌蕊の周りに赤く見える雄蕊が伸びる雄性期の花となる。私が訪問したのは午前9時過ぎなので1日目の始めの頃なのでしょう。見られたのはラッキーでした。

  

保護されているもう一つのカワヂシャ(川萵苣)です。オオバコ科クワガタソウ属の越年草で溝の縁や田圃に生え、高さ10~100cmになる。花は小さく直径5mmぐらいです。

園内では

あちこちでサラサウツギ(更紗空木)が咲いています。ユキノシタ科ウツギ属の落葉低木。

 

クララ(苦参:マメ科クララ属の多年草)があちこちで咲き始めていました。

 

ノアザミにはクロマルハナバチの雌が吸蜜していました。

オカトラノオ(丘虎の尾:サクラソウ科の多年草)も咲き始めです。

ホタルブクロ(蛍袋:キキョウ科の多年草)も咲いていました。

中央園路にあるウメモドキ(梅擬:モチノキ科の落葉低木で雌雄異株)には花が一杯に付いていました。

  

果実が種々出来ていました。

ニワトコ(接骨木:スイカズラ科の落葉低木)

 

ジャケツイバラ(蛇結茨:マメ科の落葉つる性木本)の若い果実

サワフタギ(沢蓋木:ハイノキ科の落葉低木)の若い果実。熟すと青色から藍色になり綺麗です。

クマヤナギ(熊柳:クロウメモドキ科の落葉つる性木本)

 

ムクノキ(椋木:ニレ科の落葉高木)の若い果実:11月頃黒く熟します。

普通水辺にいることが多いのですが、自然館近くで多くのコシアキトンボが飛んでいました。見にくいですが白い腰が見えるでしょうか?

おまけですが、昨日自宅のイヌツゲに吸蜜していた蛾の1種シロモンノメイガです。ツトガ科ノメイガ亜科の蛾で開帳20mmぐらい。日中に花に吸蜜するが灯火にも集まる。

以上

 


2024年 高尾山:セッコク(石斛)、ムヨウラン(無葉蘭)等

2024-05-31 09:16:15 | 花と昆虫

昨年6月24日以来ほぼ1年振りの高尾山登山です。6号路から登り1号路で下山しました。

今年もセッコク(石斛)があちこちで咲いており見ごろでした。ケーブルの駅構内で植栽され、6号路、1号路などに自生しています。6号路と1号路のセッコクを挙げておきます。ラン科の着生植物でここでは杉の大木に着生しています。

 

サイハイラン(采配蘭)もあちこちで咲いていました。

ムヨウラン(無葉蘭)が咲いていました。ラン科の多年草で葉緑素を持たない菌従属性栄養植物です。今日は3号路には行かなかったのですが、3号路ならもっと近くで多くの花を見ることが出来たでしょう。

 

ムラサキムヨウラン(紫無葉蘭)も咲いていました。

ラン科ではツレサギソウ(連鷺草)が盛りは過ぎていましたが何とか咲いているのを見ることが出来ました。花がサギソウに似ていて連なって咲くからというのですが。でも変わった形の花です。

 

なお、クモキリソウ(雲霧草、蜘蛛切草:ラン科の多年草)、ツチアケビ(土木通:ラン科の菌従属栄養植物)はまだ蕾でした。

ウメガサソウ(梅笠草)は小宮公園では咲いていましたが、ここでは1号路では花は既に終わり果実になっていましたが、他ではほとんどが蕾でほんの一部咲いていただけでした。

ウメガサソウ:ツツジ科で常緑の小低木。

蕾と前年の果実

なお、イチヤクソウはここでもまだ蕾でした。

イナモリソウ(稲森草)は1号路等で咲いていましたが、いつも見られる6号路ではホシザキイナモリソウ(星咲稲森草)を含めて見られなかったのは残念でした。アカネ科の多年草で三重県の稲森山で発見されたのが名前のいわれ。

フイリヒナスミレの葉が残っていました。もちろん花はありませんが、葉だけでも綺麗です。

権現茶屋近くにあった花です。多分シロバナフデリンドウの終盤ではないかと思いますが。

樹木ではウリノキ(瓜の木)が咲いていました。ウリノキ科の落葉低木で葉が瓜の葉に似ていることから。花が特徴的な形をしている。

 

今日は種々の蝶や蛾に出会いました。

蝶ではアサギマダラとカラスアゲハと思われる蝶。

アサギマダラ(浅葱斑):あちこちで飛んでいましたが、たまたまキジョランに産卵しているところにも出会いました。

カラスアゲハだと思うのですが、翅を閉じているので確認できません。多分羽化したてではないかと思います。

蛾では6種類

オオミズアオ(大水青):ヤママユガ科の蛾で開帳80~120mmもある大きな蛾です。綺麗ですね。

ギンモントガリバ(銀紋尖翅蛾):カギバガ科トガリバガ亜科の蛾で開帳40mm前後。成虫は樹液などに集まる。

ヒメウスベニトガリバ(姫淡紅尖翅蛾):カギバガ科トガリバガ亜科の蛾で翅の模様が独特。開張30~35mm。樹液や腐った果実などに集まり、幼虫はバラ科の葉を食べる。

プライヤエグリシャチホコ(プライヤ抉鯱):小型のシャチホコガ科の蛾で開帳30mm前後。屋根型に翅を立てて止まり、瘤が二つあるように抉れて見える。

ヒトツメオオシロヒメシャク(一つ目大白姫尺):シャクガ科ヒメシャク亜科の蛾で日本最大のヒメシャク。開張50mm弱で大きな目玉模様が特徴。

オオカギバ(大鉤翅):カギバガ科オオカギバガ亜科の蛾で開帳55~65mmの大型のカギバガ。飛ぶ姿はモンシロチョウのように見える。幼虫はウリノキの葉を食べる。

1号路で見かけました。ヤマムグラ(山葎:アカネ科ヤエムグラ属の多年草)ではないかと思うのですが、この仲間は同定が難しく自信ありません。ピンボケで申し訳ありませんが、葉が細いのが特徴的です。

 

人家の石垣に生えていました。調べましたが名前が分かりません。(多摩NTの住人様のご教示によりブライダルベールと判明しました。ありがとうございました。)

 

以上

 

 


2024年 中山地区へお散歩:シロバナマンテマ、アカショウマ(赤升麻)等

2024-05-22 17:47:09 | 花と昆虫

今日は中山地区へお散歩です。

行く途中でシロバナマンテマが沢山咲いていました。地中海沿岸地方原産の帰化植物でナデシコ科の1~越年草。荒れ地、野原、市街地などで見られる。色がピンクに変化したものも見られます。

 

中山地区では

イイギリの雌株の雌花は既に終わっており、キンゴジカは草刈りで消えていました。残念。

林縁の日影でアカショウマ(赤升麻)が咲いていました。ユキノシタ科の多年草で名前は花が赤いのではなく根が赤いため付けられています。花は同じ仲間のサラシナショウマなどとよく似た白い花です。

 

人家の垣根の中にキソケイ(黄素馨・きそけい)が咲いていました。ヒマラヤ地方原産でモクセイ科の常緑低木。素馨はジャスミンのことでヒマラヤジャスミンあるいはイエロージャスミンとも呼ばれるが本種は薫らない。

 

ノアザミも咲いていてアゲハチョウが吸蜜していました。

道端の草の葉に蛾の1種ツバメガ科ギンツバメガ亜科のギンツバメ(銀燕)が止まっていました。変わった模様の綺麗な蛾です。

白山神社では2種の蛾とキマダラヤマカミキリに出会いました。

ウスキシャチホコ(薄黄鯱蛾):シャチホコガ科の蛾でこの科の蛾の成虫は口吻が退化していて餌を取らない。

スジキリヨトウ:ヤガ科ヨトウガ亜科の蛾で幼虫は芝の害虫として知られる。

キマダラミヤマカミキリ(黄斑山天牛):夜行性でクヌギなどの樹液や灯火に集まる。

帰り道の公園にあるアキニレに虫えいが沢山出来ていました。アキニレハフクロフシ(秋楡葉袋節)でアキニレヨスジワタムシというアブラムシが作った虫えいです。赤い色の綺麗な虫えいです。

 

住宅で咲いていたサボテンの花です。名前は分かりません。

同じく住宅の植木鉢で咲いていたニオイバンマツリ(匂い蕃茉莉)です。熱帯アメリカ原産でナス科の常緑低木。花は咲き始めは紫色で最後は白色になり、爽やかな強い香りがします。蕃は外国からの、茉莉はジャスミンの意味。

以上