goo blog サービス終了のお知らせ 

八王子市のお散歩日記

自然豊かな八王子市内をお散歩しながら植物・昆虫・野鳥等を日記で綴る

2024年 長池公園:サジオモダカ(匙面高)、ミズオトギリ(水弟切)等

2024-07-19 13:56:05 | 花と昆虫

7月18日。いよいよ梅雨が明けました。暑いので長池公園の散策です。

公園で目に付いたのはニイニイゼミの抜け殻が多くありました。この樹の根元に何個あるでしょうか。20個以上ありますね。

成体も多くジイジイと静かに?鳴いていましたが、場所をとりあう?風景も見られました。

まず、自然館周辺では

駐車場にメハジキ(目弾き)が咲いていました。シソ科の1~越年草で名前は茎を曲げて瞼に挟んで目を開かせて遊んだことから名付けられからとのこと。小仏川沿いにもあり田園地方によくある雑草です。

 

自然館のテラスで保護されているキンミズヒキ、サワギキョウ、サジオモダカが咲いていました。

キンミズヒキ(金水引):バラ科の多年草でタデ科のミズヒキとは科が違います。小型種のヒメキンミズヒキもある。白色のギンミズヒキもあるがこれはタデ科です。もう秋の花です。

サワギキョウ(沢桔梗):キキョウ科ミゾカクシ属の多年草で有毒植物。花は他のキキョウ類とは花形が全く異なる。ここの田圃ではまだ咲いていませんでした。

サジオモダカ(匙面高):オモダカ科の多年草で湿生植物または抽水植物。葉の形がサジ(匙)に似ていて、花の色は白色か薄い桃色。花柄は長く1mぐらいになりよく枝分かれするが、花は直径10mmぐらいと小さい。基本的に午後に咲きます。

 

中庭にはジュンサイ、トウゴクヘラオモダカ、ミズユキノシタ等多くの貴重植物が保護されていますが、花が咲いていたのはトンボソウです。

トンボソウ(蜻蛉草):ラン科ツレサギソウ属の多年草で高さ15~35mmぐらいでオオバノトンボソウより小さく、花の形や葉の大きさが異なります。

   

ご参考:オオバノトンボソウの花

外周緑地では紅白のコマツナギが咲いており、まだ青いですがクリの実ができていました。

コマツナギ(駒繋):マメ科の落葉低木。

 

クリ

中央園路では

キジョランが咲いていました。アサギマダラの成虫、幼虫、そして蛹は見つからず。

ながいけの道では

シシウド、キツリフネ、ミソハギが咲いていました。

シシウド(猪独活):セリ科シシウド属の越年草または多年草。

キツリフネ(黄釣船):ツリフネソウ科の1年草。花期は平地では9~10月といわれますので、咲くのが早すぎる。

ミソハギ(禊萩):ミソハギ科の多年草。祭事等に使用されるため「禊萩」の他「盆花」、「精霊花」などの名前がある。萩の仲間ではありません。湿地や谷戸などで見られます。ここの田圃やとんぼ池ではまだ咲いていませんでした。

 

田圃やとんぼ池のある体験ゾーンでは

ジョウシュウカモメヅルとミズオトギリが咲いていました。

ジョウシュウカモメヅル(上州鴎蔓):キョウチクトウ科のつる性多年草でコバノカモメヅルの変種。花が花径20mm以上になりコバノカモメヅルの花よりかなり大きい。咲いている花数は少なかった。

ミズオトギリ(水弟切):オトギリソウ科の多年草で湿地などに生え花期は8~9月。これから多く咲くでしょう。花は午後(3時頃といわれる)に咲き夕方には萎む。この写真は15:10撮影。

 

なお、シオヤアブ(塩屋虻)がとんぼ池の縁にいました。これは腹部先端に白い毛が密集しているので雄です。大型のムシヒキアブ。世界最強の戦闘力を持つといわれる昆虫で、スズメバチやオニヤンマを襲うことがあるといわれています。

以上


2024年 片倉城跡公園近辺:オオチドメ(大血止)、イシミカワ(石実皮)等

2024-07-13 20:04:25 | 花と昆虫

今日は片倉城跡公園で最初にニイニイゼミの抜け殻を見つけました。もう鳴いているはずなのに蝉の声はまだ聞こえません。

林下でヒオウギ(緋扇:アヤメ科の多年草)が2輪咲いているのに出会いました。今年の初見です。既に咲いていたのですが花は1日で萎れてしまうので上手く合わないと見られません。蕾がまだありますのでこれから次々と咲くでしょう。

 

また、奥の沢でキツネノカミソリ(狐の剃刀:ヒガンバナ科の多年草)の花を今年初めて見ました。毎年この場所で一番に咲きます。この花は葉が春先に出て葉が消えてから、夏ごろに花径が出て花が咲きます。ヒガンバナが秋に先に花が咲き花が消えてから葉が出るのとは逆です。

ヨツバムグラ(四葉葎:アカネ科の多年草)に花が咲き始めていました。花は直径1mmぐらいしかないので見逃しがちです。まだ少ししか咲いていないのでこれから沢山咲くことでしょう。葉と一緒に挙げておきます。茎の先や葉腋に短い花序を出して咲きます。

 

二の丸広場にオオチドメ(大血止:ウコギ科の多年草)が一面に生えていて花も沢山咲いていました。この花も小さく、頭状花は直径3mmぐらいで一つの花は直径1.5mmぐらいです。よく似たチドメグサやノチドメは葉の下に花を付けるが、オオチドメは茎が葉より高く出て花を付けます。果実と蕾もありましたので一緒に挙げておきます。

  

オオチドメの果実と蕾

小比企の畑地でイシミカワ(石実皮:タデ科のつる性1年草)に果実が出来ていました。果実は緑色からピンクへさらに青色に変化し綺麗です。蕾もあったのですが開花した花は見つかりませんでした。開花した状態を見るのはなかなか難しいので、参考までに過去に撮影した写真を挙げておきます。

イシミカワの蕾

2019年6月28日に撮影した花

今日出会った蝶は

ヒメアカタテハ(姫赤立羽):この蝶は秋に多く見られ花によく集まる。

蛾ではフタナミトビヒメシャク:シャクガ科ヒメシャク亜科の蛾で開張20mmぐらいの小さな蛾。

以上


2024年 小宮公園:ヤマトラノオ(山虎の尾)、ガガイモ(蘿藦、鏡芋、芄蘭)等

2024-07-11 15:22:57 | 花と昆虫

小宮公園へのお散歩です。

お花畑にはヒマワリが沢山咲いています。しかし、ヒマワリ畑のヒマワリはまだチラホラです。

園内にはヤマユリが咲いており芳香が漂っています。

オオバギボウシが多く咲いていました。

 

また他にもヤブミョウガやフジカンゾウ、アキノタムラソウ、ヒヨドリグサ等が咲き誇っています。

ヤブミョウガ

大谷弁天池の近くに

アメリカホドイモが咲いていました。北アメリカ原産の帰化植物でマメ科のつる性多年草です。別名アピオス、アメリカホド。マメ科の植物ですが地下に根茎を持ち、それがアメリカ大陸先住民の重要な食糧だったようです。

 

近くにイヌゴマ(犬胡麻:シソ科の多年草で果実がゴマに似ているのに食べられないから名付けられた。)が1本だけ咲いていました。

ヤマトラノオ(山虎の尾:オオバコ科の多年草)が咲き始めていました。花期は8~9月といわれています。私はこの公園以外では見たことがありません。

  

林下にコヤブタバコ(小藪煙草:キク科の越年草)が1株ありました。

草原に保護されているガガイモ(蘿藦、鏡芋、芄蘭:キョウチクトウ科のつる性多年草)の花はまだ早いかと思いましたが、数輪だけ咲いていました。海にすむヒトデのような面白い花です。この花は稀に結実して大きな果実を作り白い糸が付いた種子を放出するのでそれを見るのも楽しみです。

ガガイモの蕾

ガガイモの花

この花には正体不明の昆虫?が吸蜜していました。

なお、この公園にもマヤランが出ていました。まだ蕾です。

クチナシグサの果実殻が残っていました。

オオカモメヅルに果実が出来ていました。この果実も開裂して白い毛が付いた種子を放出します。最初の写真には3組の果実が、2枚目の写真には1組の果実が出来ています。

 

イチヤクソウにも果実が出来ていました。

今日出会った昆虫は

大谷弁天池でコシアキトンボの雄。

草原で

アミガサハゴロモ

ショウリョウバッタではないかと思いますがその羽が生えそろわない幼体

以上

 


2024年 片倉城跡公園:ヤマユリ(山百合)、シギンカラマツ(紫銀唐松)等

2024-07-06 14:02:10 | 花と昆虫

片倉城跡公園の上の畑地に夏の花ヒマワリ(向日葵)が咲いていました。

ヤブカンゾウ(藪甘草)の群落があります。

 

片倉城跡公園では

リョウブ(令法:リョウブ科の落葉小高木)が満開です。

 

八王子市の花(市花。1976年制定)であるヤマユリ(山百合)が2輪咲いていました。大部分はご覧の通りの蕾ですからこれからどんどん咲いていい香りを放つことでしょう。

 

林下で早くもシギンカラマツ(紫銀唐松)が咲いていました。他のはまだ蕾も付いていないのが大部分です。キンポウゲ科の多年草で花期は7~9月。花弁のない花で花が白く萼片が紫色であることから名付けられた。

林下では他にヤブミョウガ、ハグロソウ、ヤマホトトギス、マヤランがありました。

ヤブミョウガ(藪茗荷:ツユクサ科の多年草):ミョウガと名が付くが葉が似ているだけでツユクサの仲間です。花弁が6枚に見えますが、3枚で残りは萼片です。

 

ハグロソウ(羽黒草:キツネノマゴ科の多年草):花期は9~10月といわれていますが、ここには今多く咲いています。面白い形をした花です。

ヤマホトトギス(山杜鵑草:ユリ科の多年草):花期は7~9月で花弁が反り返るが、よく似たヤマジノホトトギスは反り返らず平開する。

今年4株目のマヤランは丁度開きかけでした。

ミズヒキ(水引:タデ科の多年草。花期は8~10月)に蕾が付いていました。

湿地では

タカサブロウ(高三郎:キク科の1年草)が2輪咲いていました。花期は普通8~9月ですからこれからです。

アオツヅラフジ(青葛藤)に若い果実が出来ていました。やがて綺麗な青色に熟します。ツヅラフジ科の落葉つる性木本。

園路でサトジガバチ(里似我蜂)が獲物を探して飛び歩いていました。アナバチ科ジガバチ亜科の蜂の仲間でジガバチの代表種。羽音が「ジガジガ」と聞こえることから名付けられたとの説あり。花の蜜や虫を食するが、蛾や蝶の幼虫を狩猟し土中の巣に運び卵を産み付ける。

以上


2024年 番外:大戸緑地:キヌガサタケ(衣笠茸)、キイトトンボ(黄糸蜻蛉)等

2024-07-02 13:34:03 | 花と昆虫

梅雨時なのでキヌガサタケの出現情報が入ってきます。八王子市では何時何処に出るか分からないので、町田市ではありますが大戸緑地へ見にいきました。

キヌガサタケ(衣笠茸)はスッポンタケ科のキノコで純白の網のドレスを纏ったような美しい姿から「キノコの女王」といわれる。梅雨時期の朝に茶色で丸い子実体が出現し2~3時間で純白のドレスを纏うという成長の早い茸です。

幸い倒れたのが1本と3本並んだのを見ることが出来ました。

倒れたもの

3本並んだもの

近くにジャノヒゲ(蛇の髭:キジカクシ科の常緑多年草)が咲いていました。この果皮は薄くてすぐ脱落し、裸の種子が秋に濃青紫色に熟し綺麗です。

池にキイトトンボが数匹飛んでいました。私の初見のイトトンボです。大きさ40mm前後ある大型のイトトンボで同属を食べるという凶暴なところがあるそうです。

キイトトンボ(黄糸蜻蛉)

 

真赤なショウジョウトンボ(猩々蜻蛉)もいました。

ジャコウアゲハの新鮮な雌がいました。

南方系のクロコノマチョウが草叢からひらひらと飛んで出ました。

大型の波尺蛾であるキマダラオオナミシャクもいました。裏面しか撮影できませんでしたのでご参考までに過去に撮影した表面の写真を挙げておきます。

ご参考:キマダラオオナミシャクの表面

以上